「女性」とは、
――女の子が成人をしたもの
つまり、
女性 = 人と成った女
と理解しうる――ということを、きのうの『道草日記』で述べました。
いわずもがなのことですが――
ここでいう「人」は、「子」と対比された概念です。
つまり――
ここでいう「人」とは「大人(おとな)」のことです。
よって、
女性 = 人と成った女
と記すのは正確ではなく、
女性 = 子から人と成った女
です。
いずれにせよ――
以下に用いる「人」は「大人」の意味です。
さて――
この、
女性 = 人と成った女
という図式を、「女性」や「女」や「人」との関係がわかるように表すには、どうしたらよいでしょうか。
最も安直に考えたら、
女性 = 女+人
でしょう。
が――
これだと、
女 = 0
では、
女性 = 0+人
⇔ 女性 = 人
となって、少し具合が悪いのです。
「女」という概念とは無関係の「女性」という概念が成り立ちうることになってしまう――それは、あきらかな矛盾といえます。
つまり、
女 = 0
では、
女性 = 0
であってほしい――
では、どうするか――
女性 = 女 × 人
とすれば、よいかもしれません。
これだと、
女 = 0
で、
女性 = 0
になってくれます。
つまり、「女」という概念とは無関係の「女性」という概念など、成り立ちえない、ということになる――
これなら問題はありません。
が――
今度は別の問題が生じます。
当たり前のことですが――
女性は人です。
つまり、「女性」も「人」も概念としては同じ次元です。
ということは、「女」は概念としては無次元ということになる――つまり、「女」は「人」や「女性」といった生体的存在のような概念とは異なり、単なる属性のような概念ということになる――
それで、よいでしょうか――
例えば――
物語の中で、男が昔の恋人を懐かしんで、
――あれは佳(よ)い女だった。
などと懐かしむときに――
この「女」は単なる属性でしょうか。
そんなわけはありませんよね。
どう考えても、「女」には「女性」や「人」と同じ概念――生体的存在のような概念――を認めざるをえません。
では、どうするか――
女性 = √女 × √人
とすれば、よい――
というのが、今の僕の答えです。
これだと、「女性」「女」「人」すべての次元がそろう――
なお――
ここでいう「√A」は「Aの平方根」を表します。