マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

ミャンマー国軍は既得権益を守るためにクーデターを起こしたのか

 ミャンマーで国軍が先週に起こしたクーデターは失敗に終わる可能性が出てきたものの――

 今後、国軍の組織内部からの支持が集まり続けるかどうか――崩れ去らないかどうか――がポイントになる――

 ということを――

 きのうの『道草日記』で述べました。

 

 実は――

 そもそもの疑問点として、

 ――少なくとも国軍の組織内部ではクーデターへの支持が集まっているようにみえるのだが、それは、なぜなのか。

 ということが挙げられます。

 

 2月2日の『道草日記』で述べたように、

 ――クーデターは、しょせんはズル――

 です。

 

 そんなことは――

 今回、クーデターを起こした国軍の幹部も、わかりきっているはずです。

 

 その証左として――

 国軍が声明を出して、

 ――これはクーデターではない。

 と、わざわざ主張をしているらしいことが挙げられます。

 

 識者によると――

 今回、国軍は、まず大統領を軽微の容疑で逮捕し、国軍出身の副大統領を大統領代行に据え、国家の全ての権限を国軍の総司令官に譲らせる、という手法をとったそうです。

 

 ――軽微の容疑

 の中身は、よく伝わっていません。

 

 国軍は、昨年に行われた国政選挙の不正を訴えていますから――

 その不正に関わる容疑かもしれませんし――

 まったく別の容疑かもしれません。

 

 いずれにせよ、

 ――重大な容疑

 ではなく、

 ――軽微の容疑

 と、みられています。

 

 つまり、

 ――国軍は今回あきらかにズルをした。

 と、いえそうです。

 

 もし――

 ズルをするつもりがなかったのであれば――

 国軍は、少なくとも、それをきいたら誰もが納得をするような、

 ――重大な容疑

 をでっち上げていたでしょう。

 

 それをしなかった――

 

 よって、

 ――世間一般からは「クーデター」とみられても仕方がない。

 との諦念が、国軍の組織内部には漂っていたに違いありません。

 

 それゆえに、

 ――これはクーデターではない。

 と、いわずもがなの主張をする必要があったのです。

 

 つまり――

 国軍の幹部は、外面的にはともかく、内面的には、

 ――これはクーデターである。

 と割り切っているに違いありません。

 

 そして――

 国軍の組織内部の人々も、ほぼ全員が、

 ――これはクーデターである。

 と割り切っていることでしょう。

 

 問題なのは、

 ――なぜ、そんなふうに割り切れるのか。

 です。

 

 ……

 

 ……

 

 国軍の既得権益を守るため?

 

 ……

 

 ……

 

 たしかに――

 それも、ないわけではないでしょうが――

 

 それだけでは――

 国軍のような巨大な組織は動かせません。

 

 人は、大義名分だけでは動きませんが――

 まったく大義名分がなくても、やはり動かないのです。

 

 それなりの正義――旗印――がなければ、動かない――

 

 では――

 その「正義」とは何か――

 

 それは――

 おそらく――

 

 ――内戦を終わらせるため――

 です。

 

 ……

 

 ……

 

 続きは、あす――