やることなすこと、すべてが巧くいってしまうと――
人は――
やらなくてよいことや、やってはいけないことにまで――
つい手を出してしまうのですね。
そして――
ときに大きな損害を――再起不能の損害を――被ってしまう――
……
……
仕方のないことです。
すべてが巧くいきすぎると――
人は、どうしても慢心をしてしまうものなのですね。
ここまでは――
おそらくは、すべての人が同じです。
が――
ここから先は、対応が2つに割れるのですね。
この次、やることなすこと、すべてが巧くいくときには、
――いつも以上に慎重になろう。場合によっては、わざと失敗して小さな損害でも被っておこうか。
と思って対応するか、
――かまうものか。ガンガンやってやれ。失敗して再起不能になったら、そのときは潔く諦めよう。
と思って対応するかの2つです。
個人で対応する場合には、どちらでもよいでしょう。
その人の人生ですから――
が――
組織で対応する場合には、断然、「いつも以上に慎重になろう」のほうです。
なぜなら、「かまうものか。ガンガンやってやれ」では――
組織ごと再起不能に陥る可能性があります。
その組織に所属する全員が、「かまうものか。ガンガンやってやれ」でまとまらない限りは――
決して許されない対応です。