マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

勇気も手間も必要

現実の世の中には―― 絶対的な正義などはなくて、絶対的な悪もありません。 そのことを―― たいていの大人たちは理解しているわけですが―― ときどき―― さも「絶対的な正義」や「絶対的な悪」に立脚して物をいってしまっている大人をみかけます。 そんな「正義…

なんか、どっか間違ってる

お菓子などの頂き物をすると―― 微妙な気分になります。 僕はお菓子が好きなので―― 基本的には嬉しくなるのですが―― でも―― そのお菓子の分、確実に体重増加をきたすわけで―― 頂いたものは、ありがたく消費するのが礼儀でしょうから―― とはいえ―― 僕も今年で4…

「事実」と「小説」とを切り分けるところ

――事実は小説よりも奇なり。 というのは―― 例えば―― スポーツの試合をみていて、一番に実感できますね。 現実の試合では、(え?) という終わり方をする―― TV中継の実況アナウンサーが、 ――なんという幕切れでしょう!? などと大絶叫をしたりして―― 同じ終わ…

進行中の物事を止めるという決断には

きのう―― 国産の新型ロケット「イプシロン」の打ち上げが―― 打ち上げの直前に中止となりましたね。 打ち上げの直前で中止になってよかったと思います。 打ち上げの直後に爆発をして失敗がわかるよりは―― 打ち上げを見物するために―― 大勢の観光客が詰めかけ…

なぜ「素敵」と当てられたのか

僕は、 ――すてき という言葉が、けっこう好きなのです。 カタカナで「ステキ」と書いたり、漢字で「素敵」と書いたりしています。 書き言葉で用いることがほとんどで―― 話し言葉で用いることは、まずありませんね。 話し言葉で「すてき」というのは、ちょっ…

「責任をとって辞任せよ」という糾弾は

――責任をとる。 というのは、 ――最後まで放り出さない、逃げ出さない。 ということです。 例えば、 ――この判断は、私の責任において、下す。 というときに――「責任をとる」ということは、その判断が誤っていた場合でも、最後まで自分に課せられた仕事をやり…

身につけるべきではなくて見極めるべきもの

――品格 というものは―― 身につけるものではなくて―― おのずから備わっているものです。 どんなに「品格」を身につけようと努力をしても―― その努力は、たぶん無駄になってしまうのです。 品格は、おのずから備わっているものですから―― 今さら、それを身につ…

トウキョウとキョウトが近いって?

外国の人たちと話をしていると―― ときどき、(ふう~) と、溜め息まじりに苦笑いがこぼれます。 例えば、次のようなとき―― ――この温泉街はトウキョウ(東京)とキョウト(京都)の間にあるらしいんだけれど、そういわれてもピンとこないよね~。 ――そうかな…

何もしないと決める1日を

朝のうちに、(きょうは1日ラクに過ぎるかな~) と思っていて―― お昼すぎになって、(うわ~、全然ちがってた~) ということがあると―― かなり疲れますね(笑 精神的に疲れる――(こんなことなら、朝のうちから「きょうは忙しい!」と思っておくんだった………

風立てり。いざ生きよとや

宮崎駿さんの映画『風立ちぬ』が公開されてから―― 堀辰雄の小説『風立ちぬ』に出てくる有名な句、 ――風立ちぬ、いざ生きめやも が、あらためて取り上げられるようになりました。 この句は―― 19世紀フランスに生まれた詩人ポール・ヴァレリーの詩『海辺の墓地…

白であり、かつ黒でもある

人の世の中には矛盾が多いから―― 何事も白黒をつけない決着が重宝がられるのでしょう。 矛盾に対し、白黒をつけることは―― 原理的に不可能といえます。 矛盾とは―― 簡単にいえば「白であり、かつ黒でもある」ということです。 白でも黒でもあることについて…

どうにも仕事が捗らなくて

仕事が全然かたづかない時期というのが―― 時々あるのですよね。(あれ、もう、こんな時間……。でも、やらなきゃいけないことが、まだ山ほどあるなあ) みたいな時期が―― どうにも仕事が捗(はかど)らなくて―― 時間ばかりが過ぎていく―― そういうときは、脳の…

くだらない話やバカバカしい話をすることで初めて

――くだらない話 とか、 ――バカバカしい話 とかを一緒に楽しめる相手は―― 大切なのですよね。 だって、「くだらない」とか「バカバカしい」とかいう話ですから―― 本当は、わざわざ会って話をするようなことではない―― それでも―― 直に会って、それを話題にす…

組織が編まれる原理

個人には皆、得手・不得手があって―― それらを補完しあって組織が編まれるわけですが……。 組織が編まれる原理というものをあまり深く考えたことがないような人には―― たぶん、なかなかピンとこないでしょうね。 自分の能力に絶対の自信のある人は―― 世の中の…

雑談が適度に混じって完成される

何とはなしに話を始めて―― 何とはなしに話が終わる―― そういう雑談を講義の合間に挟むのが上手な先生が―― 時々いらっしゃいます。 たいていは予備校とか学習塾とかにいらして―― 高校とか大学とかでは珍しいようです。 高校や大学の先生たちは、むしろ、 雑談…

組織の中で個人のミスが厳しく糾弾されるようになれば

個人が個で動くときには、個人のミスは個人にとって命取りですから―― 仮に誰かによって、そのミスが厳しく糾弾されても、(まあ、仕方ないことか) とは思います。 が―― 個人が組織の中で動くときには、個人のミスは、本来は命取りとはなりません。 組織の中…

「激しい渋滞」

毎年―― 盆や正月の季節にテレビなどで帰省ラッシュのニュースをみていて感じることなのですが―― ――激しい渋滞 という表現に、思わず、(ん~?) と苦笑いをしてしまいます。(ギャップ、ありまくり~) と―― おそらく「激しい渋滞」というのは「なかなか車…

何をしでかすか、わからない

芸に理屈は要らなくて―― ただ、鑑賞者によって、 ――すばらしい! と認められるかどうかが―― すべてなのです。 たとえ理屈に合わなくても―― 一定数の鑑賞者の感性や嗜好に合致さえすれば―― 芸とみなされ、後世に残りうる―― だから―― 芸を行う者は、ときに理屈…

期待は、裏切られるために

期待は―― 裏切られたときのほうが、応えられたときよりも―― 鮮烈ではありませんか。 例えば、(あ、この映画、面白そうだな) と思って映画館に行って――(うわ~、なにこれ、つまんね~) と思ったときのほうが、(うわ~、これ、すげえ面白い~) と思った…

同じことを繰り返す

人は、同じことを繰り返すのですね。 何度も何度も繰り返す―― ――もう2度と繰り返すまい。 と誓っても繰り返す―― あるいは、「2度と繰り返すまい」と誓うことすら、できない―― ――そういう存在だからこそ、人は、人を愛おしく思うのだ。 と―― 考える向きもあろ…

それが人の心の自然な変化なら

10代や20代の頃は―― まだ世の中のことが、よくわからなくて―― それゆえに、別の世の中のことを夢想してファンタシーの物語に親しんだりするのですが―― 50代や60代になる頃には―― この世の中のことが、よくわかってきて―― 逆に、この世の中のことが愛しく思え…

常識とか定石とかを覆して

常識とか定石とかを覆して一定の成果をあげることの爽快感は―― 何ものにも代えがたいと思うのです。 例えば、 ――当然、知っておかなくてはならないこと を知らなくても―― あるいは、 ――こうすれば絶対に間違いはないということ をやらなくても―― そこそこに…

曖昧性に魅了されるためには

いったん厳密性をとことん追求し始めると――(まあ、いいか) と諦めたくなるものなのではないでしょうか。(いいよ、曖昧で……) と―― 厳密性の密閉感に辟易としたあとでは―― 曖昧性の開放感に魅了されるのではないか―― ということです。 曖昧性に魅了される…

自分が作り出した物語に題名をつける欲求を

物語の題名は、たいていは、その物語の最大の特徴をとらえてつけられています。 ですから―― 題名が、物語の最短の要約になっていたりするのですね。 それゆえに―― 題名は、物語から少し距離をとっている人がつけると、よいそうで―― そのほうが物語の全体を冷…

そのときの自分の知識の足りなさや理解の甘さを忘れないでいることで

僕は―― 社会人になった後よりも、大学院生のときのほうが―― 大学院生になった後よりも、大学生のときのほうが―― 大学生になった後よりも、高校生のときのほうが―― 高校生になった後よりも、中学生のときのほうが―― より嫌いでして――(苦笑 だから―― 昔には絶…

意味が曖昧な英文は、意味が曖昧な和文に

大学生の頃に、 ――曖昧な言説には、その曖昧性にこそ意味がある。曖昧な内容を曖昧なままに受容し、活用する感性も重要だ。 との講義を受け―― いたく感銘したのを覚えております。 もう少し具体的にいえば、 ――意味が曖昧な英文は、意味が曖昧な和文に訳せば…

今の自分が駄文を書いているかもしれない恐怖に

いつか自分の書いている文章を、 ――け! といって―― どこかに廃棄してしまいたくなる日が来るんだろうなと思っています。 ひょっとしたら―― 今、こうして『道草日記』に書いている文章を、「け!」といって、どこかに廃棄してしまっているかもしれない―― 5年…

場所が気持ちを作り上げるから

場所が気持ちを作り上げるということは―― 大いにありうることだと思っています。 例えば―― 都会の喧騒の只中で缶コーヒーを片手に突っ立っているのと―― 芝生の庭を見下ろすバルコニーでティーカップを片手に座っているのとでは―― 気持ちは、まったく違ってく…

小さな子供たちの目に入らないように

小さな子供たちの目に入らないように―― 人間の醜い部分、あるいは道徳と矛盾する部分を覆い隠してしまいたいというのは―― たぶん全ての大人の自然な欲求だろうとは思いますが―― それは―― 残念ながら―― 問題の先送りに等しいのですよね。 小さな子供たちは―― …

光で暗闇を、音で静寂を

本当に伝えたいことは―― 言葉にはならないのです。 それは―― 直観だったり、経験だったり、体感だったり―― 言葉では表しがたいこと・ものです。 が―― そういうこと・ものを伝えたくて―― 人は、言葉を使うのですよね。 それは―― あたかも、デジタルでアナログ…