マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

人を上手に応援するのは

人を上手に応援するのは、至難の業である。 何よりも、位置取りが難しい。 近付きすぎては、おこがましいし――離れすぎても、ダメである。 どちらも、自己満足に終わりかねぬ。「離れすぎてはダメである」というのは―― 応援が、何らかの形で伝わらなければ、…

冥王星の後日談

8月26日の『道草日記』で、 ――冥王星が惑星から除外されたことで、宇宙活劇のロマンが傷つけられた、などと主張するのは見苦しい。 といった内容のことを書いた。 現に、そう主張された作家さんがいると、きいていたからである。 御自分の作品の幾つかで、冥…

人間を好きになる条件

いつのことだったか―― 母に、 ――小説を書くのが楽しい。 と語ったら、 ――あんたは人間が好きなのね。 と、いわれた。 そうなのだろうと、自分でも思った。 その気持ちが、母には全く共感できぬらしい。 母は大の人間嫌いである。 それを理解するのに、随分と…

缶ビールを並べる気持ち

どうしても、やらねばならぬことがあるのに、どうしても、やる気にならぬ―― そういうときに、どうするか? 二十歳の頃―― ある学者の講演をきいていて、(なるほど) と思ったことがある。 その学者は、どうしても書かねばならぬ書類があるときは、 ――自分が…

文章をよむという行為

文章をよむという行為は、不思議なもので―― 同じ文章をよんでも、人によって全く受け止め方が異なってくる――そういうものである。 その文章が、たとえ、無味乾燥な説明文であったり、極度に形式的な評論文であったりしても、受け止め方には、たいていの場合…

自然科学の精神

――今さら冥王星を降格させるなんて納得できん! 子供の頃から慣れ親しんできたロマンを返してくれ! という意見があるらしい。 もし、これが、この国の多数意見ならば―― 実に困ったことである。 明治以来―― 自然科学の精神は、未だ、この国に根付いていない…

人と唄との私秘的な関係

人と唄との関係は、なぜか極度に私秘的である。 人は、それぞれ、唄に固有の記憶を塗り重ねる。 よく知られているように―― ある唄が呼び起こす生活史は、人によって様々である。 父の書斎を思い出す人もいれば、仲間と遊んだ夕焼けの校庭を思い出す人もいる―…

面白さ、美しさ

あらかじめ頭の中で考えていたことを文字に表すと、急につまらなくなることがある。 文字に表した内容がつまらなくなるということではなく――いや、そういうことも、決して少なくはないのだが―― 文字に表すという行為自体がつまらなくなるということだ。 とは…

男というものは

男というものは、どうしようもなく身勝手で単純な生き物である。 例えば、道ゆく女性をみたら―― すぐに、性的価値があるか否かの二分法を持ち出す。 要は、その女性が自分にとって性的に魅力的か否か、ということである。 それだけでは、ただのバカなので――…

現代教育の病根

現代教育の問題を考える――といったような議論を耳にして、いつも不思議に思うのは、(どうして病根に分け入らぬのか?) ということである。 現代教育の病根は、 ――教える者が教わる者を試す制度 にある。 要は、試験のことである。 この制度の弊害から自由…

数式表現について

数式表現について考えた。 命題を数式で表すことの意味である。 例えば、 ――変数 xi と yi との組み合せについて、xi が大きければ yi も大きいし、xi が小さければ yi も小さい。 という命題を、数式で表すならば、 Σ(xi-E(x))(yi-E(y)) > 0 となる。 …

物語の原点

物語の原点は、やはり「語り」にあるのだなと思った。 * 高校生の女の子が、とある物語を懸命に話していた。 交通事故で婚約者を亡くした女性の物語である。 女性も、事故を起こした車に乗っていたのだが、運良く助かったらしい。 婚約者を失った悲しみにく…

民主主義のバカげた話

民主主義という政治形式の難点は、多数決の原理にある。 例えば、100人の集団があり―― そのうちの51人が「Aだ」といい、残りの49人が「Aではない」といったときに―― この100人は、集団としては、「Aだ」といったとみなす―― そういうことである。 こんなバ…

けたたましい英語の会話

回転寿司屋に入ったら―― けたたましい英語の会話が聞こえてきた。議論が白熱しているようである。 みると、カウンター席に5人ほどが陣取っていた。 5人のうち1人は日本人――他は白人系の顔立をしていた。 英語は流暢ではない。訛りも酷い。 4人の白人系は、い…

結婚の不安

平松愛理さんが離婚されたそうである。 昨年の8月のことだったそうだ。 昨日だか一昨日だか―― ネットのニュースで流れていた。 * 平松さんはシンガーソング・ライターである。『部屋とYシャツと私』のヒットナンバーが有名だ。 当サイト『たまには道草いつ…

男と女と、どちらがいい?

――生まれ変わったら、男と女と、どちらがいい? という質問に、多くの女性は、かなり明確に、 ――女 と答えるのに―― 男は違う。少なくとも、女性が「女」と答えるほどに、 ――男 と答える向きは希(まれ)である。 なぜか。 僕は男だ。 僕個人の意見をいえば、…

決着をつけよ

今朝、小泉総理が靖国神社を参拝した。 朝のニュースが伝えている。 正直、ウンザリである。 靖国神社の問題が、ここまで喧(かまびす)しいことに、ウンザリである。 が―― 日本人である以上、避けては通れぬ。 ウンザリばかりもしておれぬ。 参拝後の小泉総…

論理力、ハサミ

この国では、長年にわたり、論理力の養成が疎かになっている。 不可解なことだ。 * 中学生の頃―― 僕は野球部員だった。 ある日の放課後、キャッチャーだった先輩に、 ――職員室からハサミを借りてきて―― と頼まれた。 レガースの紐が長すぎたのを切るためだ…

水着よりも普段着が似合う

相武紗季さんの写真集『10代――AIBU LOVE LIVE FILE』(集英社、2005年)を衝動買いした。 まさか衝動買いするとは思わなかった――自分でも―― * 相武さんは1985年生まれ―― 最近は、TVや映画に登場することが多い。 一線級のタレントさんである。 * ――相武紗…

女の子への憧憬

少年は女の子に認めてもらいたがっている――そう願い、生きている。 この願いがあって初めて、少年は輝く。「少年」というのは、実年齢のことをいうのではない。 例えば、小学生の男児は、実年齢的には少年だが、彼らにとって、女の子とは、しばしば競り合う…

八尋さんのこと

小説書きには、2種類あると思っている。 物語を、外から描く人と、内から描く人と――である。 外から描くとは――3人称で書くと、ほぼ同義―― 内から描くとは――1人称で書くと、ほぼ同義――である。 八尋さんは―― たぶん、内から描く人だ。 僕は、八尋さんの小説が…

やっぱり、仙台は

岡山から帰ってきました。 やっぱり、仙台は涼しい――居ながらに汗が滴り落ちる、ということは、ないですものね。 今日の日中は、とりわけ中部地方が暑かったんですって? TVのニュースでやっていました。 ちょうど、その時間帯――僕は新幹線の中でした。 爆睡…

実は美少女だった

妹は2歳年下である。 先年、嫁ぎ、今は一児を成している。 兄のことは、 ――いかにもアキバ系―― と蔑んでいるらしい。 母から聞いたので、間違いあるまい。 とくに反論はせぬ。 物書きたるもの、多かれ少なかれオタク的な要素がなければ、やってはいけぬ。 そ…

今日は岡山の

今日は岡山のネットカフェから―― 岡山には母が住んでいるので、ここ1、2年は、わりと頻繁に滞在しております。 一度の滞在は長くても数日ほど―― 1泊2日もザラです。 以前から『道草日記』を御覧の方は、よくおわかりだと思います。 * 母の住まいにはネット…

やっぱり、西は暑かった

やっぱり、西は暑かった。 日差しが重い……。 * 昨日の午後に岡山に入り、軽く用事を済ませた後―― 今日は朝から広島にいます。 平和記念式典を見物するためです。 あくまで見物です。出席ではありません。念のため―― 高校時代の友人に誘われました。 ――8月6…

すっかり夏

今日から仙台を留守にします。 実家のある岡山も含め、ちょっと西の方をブラブラしてきます。 帰りは10日の予定です。 今回は比較的ゆるやかなスケジュールなので、道中、ネットの端末をみつけ、『道草日記』を書くことがあるかもしれません。 * 仙台も梅雨…

人生の残り時間を数える

――人生の残り時間を数える。 と、口にしてはみるものの―― どうも実感が伴わぬ。 いかほどの時間が自分に残されているのか―― 己の人生の終幕は、いつ訪れるのか―― そういった疑問を抱くことが、 ――人生の残り時間を数える。 ということだと思うのだが―― どう…

写真に撮られた少女の姿体に

写真に撮られた少女の姿体に、性的魅力や非性的魅力を見出したり、その姿体に宿る無常性や夢幻性について論じる向きがある。 インテリの中年男性に多い。 そうした議論の大半を、僕は歯牙にもかけぬ。 価値ある議論が展開されることは、滅多にないといってよ…

売文

「売文」という言葉がある。 手元に辞書によると、 ――(つまらない)小説・評論などを書き、その原稿料・印税によって生活すること―― とある。 僕がやろうとしている仕事は、まさに売文だ。 冒頭で「つまらない」と括弧書きされているのが気になる。 もちろ…

「姉」の色気

夕方、コンビニに入ったら―― 鮮やかな濃青のTシャツを着て、少し色褪せたブルージーンズをはいた女性が、野球帽をかぶった小学生くらいの男の子を連れて、レジの前に立っていた。 まさか親子ではあるまいと思って、それとなく女性の顔を覗き込んでみたら、ほ…