マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

背徳的であるがゆえに

――“人体の人形化”は、人の文化的な営みに溢れている。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 このことは―― 端的にいえば―― 人の周囲は、“人が関わる物体”で満ちている――つまり、人体で満ちている――からこそです。 もちろん―― “人が関わる物体”…

“人体の人形化”は特異でも異様でもない

――人の文化的な営みでは、“人体の人形化”が溢れている。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 このことは―― 一見、ものすごく特異なこと、あるいは、異様なことに思えますが―― 実際には―― それほど特異でも異様でもありません。 なぜ、そうい…

“人体の人形化”で溢れている

レオタードを着せる操作は、 ――人体の人形化 である―― ということを―― 連日『道草日記』で述べてきましたが―― …… …… ――人体の人形化 に関わるのは―― 何もレオタードだけではありません。 人体をただの物として扱う事例――あるいは、ただの物として扱っている…

豹柄のレオタードを好む心理は

――“レオタードの背徳”を打ち消すには、“人形化された人体”の脱・人体化が必要だ。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 その具体例として―― 例えば、 ――豹柄のレオタード を挙げました。 …… …… ――“人形化された人体”の脱・人体化 とは―― 要す…

“レオタードの背徳”を打ち消す方法

――“レオタードの背徳”の起源は“人体の人形化”にある。 ということを―― ここ数日の『道草日記』で繰り返し述べていますが―― …… …… ごく当たり前のこととして―― レオタードが―― そんなに背徳的であったりすると、皆、困るわけです。 例えば―― レオタード姿が慣…

“レオタードの背徳”に関する誤解

――レオタードが背徳的なのは、その背景に“人体の人形化”が潜んでいるからだ。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 つまり、 ――“レオタードの背徳”の起源 を指摘したのですね。 …… …… これに関し―― よくある誤解の1つに、次のようなものがあ…

人体を人形のようにみなすということは

――裸体にレオタードを着せることは“人体の人形化”であり、背徳的である。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 レオタードは、10日前の『道草日記』で述べたように、自然物としての人体のズレを補正します。 よって―― 裸体にレオタードを着せ…

その裸婦にレオタードを着せたら

――画家が女の人の裸を描くのは、“観念的な肉体美”に関心があるからではなく、“自然的な肉体美”に関心があるからだ。 という話を―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… もちろん―― 画家にも色々あるはずで―― なかには“観念的な肉体美”に関心がある画家…

画家が女の人の裸を描くのは

――肉体美 の話をしていて―― 思い出すことがあります。 10代の半ば頃―― 学校の美術の先生に―― こんなことをいわれて大いに面食らったのです。 ――画家が女の人の裸を描くのは、いやらしい気持ちからではなくて、女の人の裸が美しいから描くんだよ。 そういった…

家庭用の電化製品も“観念的な肉体美”も

――“観念的な肉体美”を侮(あなど)るな。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べましたが―― それは―― やり方によっては、肉体美を極限まで洗練できる―― という潜在性を指摘しただけではなくて―― やり方によっては、肉体美を容易に破壊してしまう―― とい…

“観念的な肉体美”を侮るな

――“観念的な肉体美”は楼閣のようなものだ。 ということを―― 3日前の『道草日記』で述べましたが―― “観念的な肉体美”の典型例を1つ挙げよ―― といわれたら―― 僕は迷わず、 ――人形の肉体美 と答えます。 …… …… ――人形に肉体美など、ありうるのか。 と訝る向き…

“自然的な肉体美”を拒むな

――肉体美 という言葉が好きではありません。 きのうの『道草日記』で述べた通りです。 が―― それでも―― あえて使います。 …… …… ――観念的な肉体美 は、多分に社会的な概念であり―― 生物種としてのヒトの欲求――生殖欲求――と密接に関連している美しさ―― すなわ…

性欲をかきたてるなら、その体は……

――肉体美 という言葉が―― 好きではありません。 正確には、 ――肉体 という言葉が―― 苦手です。 …… …… ――肉体 には、どこか性的な様相があります。 一般に、 ――肉欲 といえば―― 性欲ないし情欲のことです。 そこから「肉体」を連想するのは難しくありません。…

男性の体の美しさも……

――女性の体の美しさ について―― きのうまでの『道草日記』で述べてきました。 …… …… もちろん―― 体の美しさは、女性についてだけでなく、男性についても、成り立ちえます。 よって、 ――女性の体の美しさ を論じるなら、 ――男性の体の美しさ も論じるのが公平…

現代日本の女性の体の美しさ

――現代日本の女性の体の美しさとは何か。 という問いを―― きのうの『道草日記』でお示ししました。 これは難問です。 参考になりそうなのは―― きのうの『道草日記』でも触れましたが―― ――平安期日本の女性の体の美しさ でしょう。 平安期日本の女性の体の美…

観念的な肉体美

レオタードは“観念的な肉体美”を作り上げている―― というようなことを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… ――観念的な肉体美 とは何でしょうか。 …… …… 実は―― それを考えるには、まず、 ――自然的な肉体美 を考えるのがよいでしょう。 「自然的な肉…

レオタードの起源

レオタード姿の60代の女性が幸せそうにみえたという話を―― きのうの『道草日記』で述べましたが―― それは―― ある意味では、必然です。 …… …… レオタードは―― 19世紀フランスの人気曲芸師が―― 自身の肉体美を強調するために―― わざわざ全身の筋肉にフィットす…

60代の女性がレオタードを着て

――老いは、拒否するよりは、受容するほうがよい。 と―― 一般的には、主張されやすいのですが、 ――拒否しても、つらく苦しくならないなら、別に拒否してもよい。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… そのように―― 僕が主張した理由は、…

老いは受容しなければならないか

人は―― 何でもない日常の細部から、自身の老いに気がつく―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… そういう老いを―― 昨今では―― 積極的に受容し、老いに適応していく生き方が推奨されていて―― 積極的に拒否し、老いを遮断していく生き方…

老いも細部に宿る

――「老いる」とは、どういうことか。 などと問いますと―― 何だか、ひどく高尚で、堅苦しい議論と思われがちですが―― 「そんな話じゃないんだよ」 という話を―― 10年ほど前に―― 酒の席で耳にしました。 …… …… 話の主は―― 当時40代の男性です。 「マンガの週刊…

老化を肯定する修辞

――老いる力 について―― きのうの『道草日記』で述べました。 これと紛らわしい言葉に、 ――老人力 というのがあります。 こちらは―― ほぼ修辞です。 例えば―― 歳をとって、物忘れが激しくなったときに、 ――だいぶ老人力がついてきた。 といったりします。 つ…

老いる力は幻想

――生老病死 とは―― よくいったもので―― 人は―― 生まれて、すぐに老い始め―― 老いは、病で一気に進み―― 病が高じて、死に至る―― 「生」「老」「病」「死」のいずれもが―― 両隣の文字と不可分の関係にあるようです。 そういえば―― ひところ、 ――老いる力 など…

若さの享楽、老いの残酷

人の若さの輝きを―― 人が、本当の意味で、感知し、理解するのは―― それを、自分が、 ――失った。 と自覚したときである―― という考え方を―― きいたことがあります。 人の若さの輝きが、自分にもあると思っているうちは―― その若さの輝きを、人は、真の意味で…

寿命の長短を決めたのは

少し体調を崩しています。 どうも―― 自分の体を思い通りに動かせません。 とはいえ―― 朝から晩まで寝床で休んでいるわけにもいかないので―― 少々の無理をするわけですが―― …… …… こういう無理が―― いつか、 ――命とり になる日がくることを―― 近年―― 痛切に感…

人間を2つに分ける(18)

――人間を2つに分ける のお話は―― きょうを最後にします。 …… …… ――“人間に関わる物”で、心の基盤となっている部分は、何なのか。 という問いこそが―― 現代科学ないし現代哲学に大いなる実りをもたらすに違いない―― という予測を―― きのうの『道草日記』で述…

人間を2つに分ける(17)

――人間を2つに分けたら、“袋の体”と“網の心”とになる。 という話を―― きのうまでの『道草日記』で延々としてきました。 きょうで17回目ですので―― そろそろ、やめようかと思いますが――(笑 …… …… そう思って―― これまでに述べてきたことを振り返ってみて―― …

人間を2つに分ける(16)

――心の網は客観性らしい何かを絡め取る。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… こう述べると―― 勘の良い人は―― すぐに気づくでしょう。 ――網の心 の不思議が―― 何の不思議で置き換えられるのか―― …… …… それは、 ――間主観性 の不思議で…

人間を2つに分ける(15)

――袋の体 の不思議は、 ――散逸構造 の不思議に置き換えられる―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… では―― ――網の心 については―― どうでしょうか。 実は―― この網にも不思議はあります。 どんな不思議か―― …… …… この網は―― 言葉と…

人間を2つに分ける(14)

体の袋が栄養素や酸素を独りでに取り込んで―― 袋の内側の温度をほぼ37℃と一定に保っていることは、 ――体は散逸構造の1つである。 と考えることで説明がつく―― というようなことを―― きのうの『道草日記』で述べました。 では―― その、 ――散逸構造 とは何か―…

人間を2つに分ける(13)

人間の体は―― 例えば、 ――心身問題 や、 ――心身二元論 の「身」とは少しズレていて―― むしろ、 ――殻 とか、 ――骸 に近いということを―― 3日前から―― この『道草日記』で述べてきました。 このことを踏まえて―― 今年の11月15日の『道草日記』以降―― 僕が繰り…