マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

失敗をしないセンス

失敗をしない人というのは―― 本当に何ひとつ失敗をしない人ではなくて―― 失敗した場合の損害の大きさを正確に見積もれる人であろうと思っています。 損害の大きさを正確に見積もれるので―― 例えば、軽微な損害しか出し得ない挑戦ばかり繰り返し行うのですね…

常に具体的な表現も添えないと

抽象的な表現というのは―― それを使う方は、それが暗示している具体例が頭をよぎっているので、なんの躊躇もなく使ってしまうのですが―― 使われた方は、その具体例が、少なくとも最初は皆目わからないので、 ――なんだ? と戸惑うことになるのですね。 ですか…

かの国を「米利堅国」と称していたのは

きょう9月28日は、 ――米(こめ)の日 なのだそうです。 (え~? なんで?) と思って―― ネットで検索してみたら、 ――“米の日”には諸説あり、毎年8月8日であるとする説、毎月8日であるとする説、「8」のつく日は全てであるとする説がある。どの機関・個…

叱ったり褒めたりすることがダメな理由

――「叱って伸ばす」から「褒めて伸ばす」へ との文言が、学校教育や職場研修での一般的なスローガンになってから、久しく経ちますが―― 最近、 ――叱りもしない、褒めもしない。自分で考えさせる。 というスローガンも掲げられるようになってきたそうです。 (…

脳が、ひしゃげた眼鏡のレンズのようになっていて

何をみても何をきいても何を感じても―― つい嫌味なことを思いついてしまう時があります。 極端な話、 6 + 4 = 10 のような極めてニュートラルなことを思いついただけなのに、 ――「6」と「4」でムシ(無視)か。そうえいば、あいつ、この前、オレのこと…

カネは、人の脳の中を飛び交っている電気信号の

――借金を抱えこんだからこそ、あれだけの仕事ができた。 とか、 ――貯金を全て失ってしまったからこそ、今の自分がある。 とか―― おカネを失うことで、かえって業績をあげたり自分を高めたりする人たちの話を―― 最近、しばしば耳にするようになりました。 (…

会話を優先するあまり、コミュニケーションを疎かにしてしまうということが

コミュニケーションの力は―― 結局は、相手の立場をどれくらい慮(おもんばか)れるか、ということにかかってきます。 相手の立場から自分の方をみたときに、自分はどんなふうにみえているのか―― それを想像する力が、コミュニケーションの力の源泉です。 と…

「まぁ、騙される自由というのも、あるのかな……」

誰かの奇抜な主張を見聞きしたときに―― (なんか、それ、おかしいと思うよ) と感じた場合でも―― その奇抜な主張のどの部分が、どんなふうにおかしいのかを―― なかなか具体的には指摘できないことがあります。 ただ、直感的に、 ――おかしい。 と感じるだけで…

まったく新しいものを創ってはダメ

創作表現で、人々に喜んでもらおうと思ったら―― まったく新しいものを創ってはダメなのだそうです。 人々が期待しているものを創るのがよい、と―― ただし、10割すべてを「期待しているもの」で仕上げれば―― それは、期待ハズレに終わります。 ――7~8割くら…

スポークスマンの魅力

――スポークスマン(spokesperson)の魅力 というものが、あると思っています。 ここでいう「スポークスマン」とは、 ――代弁者 のことで―― スポークスマンの魅力とは、例えば「スピーカー(speaker: 話し手)の魅力」とは明確に区別されます。 スピーカーの魅…

「違う! 私はスコットランド人だ!」

――イギリス人でいらっしゃいますよね? と訊くつもりで、うっかり、 ――You are English, is that right? (イングランド人でいらっしゃいますよね?) と訊くと、たまに、 ――No! I'm Scottish! (違う! 私はスコットランド人だ!) と凄まれることがあるそ…

何かをやって後悔をする人と何もしないで後悔をする人と

何かをやって後悔をする人と何もしないで後悔をする人とがいて―― 一般に、「何かをやって後悔をする人」のほうが、「何もしないで後悔をする人」よりも、一目おかれる傾向にあるようですが―― ふだんから物を深く考えている人は、「何かをやって後悔をする」…

明確なことを曖昧に伝える難しさ

明確なことを明確に伝えるよりも―― 明確なことを曖昧に伝えるほうが―― ずっと難しいのかもしれませんね。 例えば、今月になってメディアが報道した事件の全てを余すところなく把握した上で、 ――今月は○○な印象を与える事件の報道が多かったように思う。 と、…

英語圏の子供たちは計算の初歩で、つまずきやすい

英語圏の子供たちは、例えば、日本語圏の子供たちと比べると―― 計算の初歩で、つまずきやすいのだそうです。 例えば、 10 + 2 = 12 という計算を、日本語圏の子供たちは、 ―― “じゅう” たす “に” は “じゅうに” と理解します。 一方―― 英語圏の子供たちは…

真に優れたリーダーは

組織のリーダーは、もちろん、ビジョンを示すのが役割ですが―― ただビジョンを示すだけではダメでして―― ビジョンを示す前に―― 組織のフォローワーたちの資質を正確に見積もっておく必要があります。 どんな組織も、 ――無い袖は振れない。 のです。 組織は、…

段取り八分

――仕事を楽しむ。 という感覚は―― きっと、 ――ああ~、この仕事、やってて楽しいな~。あっという間に時間が過ぎてくな~。 だと思っていたのですが―― どうも、最近、 (なんか違うぞ……) と思うようになったのです。 本当の意味で「仕事を楽しむ」とは、 ――…

まずは主張か、まずは根拠か

何か主張を練り上げる場合に―― やり方は、だいたい2つに分類されます。 まずは根拠を集めて、集まった根拠から自然と浮かび上がる主張を練り上げるか―― まずは主張を練り上げて、練り上げた主張に的確に合致しそうな根拠を集めていくか―― どちらも一長一短…

「失うものは何もない」ではなくて、「失うものをすべて失っても…」

失敗を恐れず何事かに果敢に挑もうとするときに、 ――失うものは何もない。 などといいますが―― この言葉、 (簡単には口に出すべきではないな~) と感じています。 というのは―― 誰だって、少なくとも1つは「失いうるもの」があるからです。 命です。 ――「…

「深い理解」は面白くないけれど

――深い理解 というのは、 ――ええ~? そんなところまで理解しているの~? といった理解ではなく、 ――ああ。当たり前のことを当たり前に理解しているな。 といった理解ではないか、と―― 僕は思っています。 例えば―― 人の心についてなら―― ――○○という状況で…

自分に正直であろうと思うなら

自分に正直であろうと思うなら―― 自分の言動に原則を貫かせておかないといけません。 原則を持たずに正直であろうとすると―― 必ずトラブルメーカーになってしまうからです。 ここでいう、 ――原則 とは、 ――自分の発言や行動を決めるための基準 です。 例えば…

よく知らないからこそ、よくわかっていないからこそ

人が、何かについて、懸命に語りたくなっているときというのは―― その「何か」のことをよく知らないか、よくわかっていないかの、どちらかであろうと思います。 その「何か」について、よく知るようになって、よくわかるようになったら―― その「何か」につい…

どうして疑うことをしなくなるのか

――AはBである。 と知って、 (ええ~、そうなの~! なんで? 根拠は何?) と驚いたようなことであっても―― その後、「AはBである」との指摘に繰り返し触れていくと―― しだいに慣れてきてしまって―― しまいには、その理由や根拠を全く理解していなくて…

「虚構の自由」を満喫した充足感

ときどき、 ――虚構の自由 を満喫したくなります。 「虚構の自由」とは―― 虚構で何事かを表現するときに味わえる自由のことでして―― 例えば―― この『道草日記』は虚構ではありませんから――『道草日記』を書いているときは、「虚構の自由」は楽しめません。 こ…

知らなくてもよいこと

(世の中には「知らなくてもよいこと」というのが、たしかにある) と感じています。 ――知らなくてもよいこと というのは―― 世の中の大部分の人たちがまったく知らないことで―― かつ―― そのことを知った後では自分の言動にどうしても一定の変化が出てしまう…

言葉の試験を本気でするならば

ある言葉について―― その言葉の意味が本当にわかっていれば―― その言葉を完全に使いこなすことができ―― その言葉を完全に使いこなせていれば―― その言葉の意味が本当にわかっている―― そういう関係にあると―― 僕は思っています。 つまり、 ――言葉の意味がわ…

寛容の精神の心髄

人は、どんな人にも寛容に接するのがよい―― とされていますが―― では―― どんなに不寛容な人に対しても、人は寛容であるべきなのか―― そういう疑問が生じますね。 皆さんは、どのように思われますか。 …… …… 理想の回答は、 ――不寛容な者にも寛容たれ。 なの…

どんな収入の職業であっても、結局は「ストレスが物すごい」といえるのであって

収入のあり方と心理的なストレスとの間には、密接な関係がある、と―― つい考えてしまいがちですが―― (実は、そんな関係はないかもしれない) と感じております。 一般に―― 収入が安定していない職業――例えば、収入が月ごとに乱高下する職業――では、ストレス…

「無私の心」を本当に実践しようとしている政治家というのは

――社会の利害調整 という政治の原理に照らせば―― 政治家には、 ――無私の心 が何よりも必要と思うのですが―― 僕の個人的な印象として―― この「無私の心」を本当に実践しようとしている政治家というのは―― ときに中傷されやすいように思います。 少なくとも、…

「不惑」について

僕は今年で41歳でして―― かの孔子は、 ――我、四十にして惑わず。 といったそうですが―― この「不惑」をもって、 ――人は40歳になったら、心の迷いがなくなるものである。 と一般論的にとらえることは、ちょっと危険ではないかと―― 僕は思っています。 40歳に…

好きなことや好きなものというのは

好きなことや好きなものというのは―― それらばかりを求め、得てばかりいると―― だんだん好きではなくなってくるのですね――どういうわけか―― つまり―― 好きなことや好きなものを、これからも引きつづき好きなままでいようと思ったら―― 適度に諦め、捨てなけれ…