組織のリーダーは、もちろん、ビジョンを示すのが役割ですが――
ただビジョンを示すだけではダメでして――
ビジョンを示す前に――
組織のフォローワーたちの資質を正確に見積もっておく必要があります。
どんな組織も、
――無い袖は振れない。
のです。
組織は、その組織に秘められたポテンシャル以上の能力を、偶然に頼ることなく、恒常的に発揮することは、ありません。
「組織に秘められたポテンシャル」とは、とりもなおさずフォローワーたちの資質の掛け合わせです。
ここでいう「資質」とは、能力および能力を下支えする個性や経験を指します。
フォローワーたちの資質を正確に見積もっておくことなしに――
いくら大胆かつ繊細、あるいは豪快かつ緻密なビジョンを示したところで――
組織は能力を発揮しません。
そういうリーダーは、たまたま資質の優れたフォローワーたちの集まった組織では、優れたリーダーに成り上がりますが――
そうでない組織では、愚かなリーダーに成り下がります。
真に優れたリーダーは、組織のポテンシャルを100%に発現させるリーダーです。
組織に秘められたポテンシャル以上の能力を、偶然に頼って発揮させようとするリーダーではありません。