マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

政権交代と革命とは違う

きのうの衆議院議院総選挙で―― この国の有権者は民主党に308議席を与え、いわゆる政権交代を実現させました。 この政権交代を―― 自由民主党は「革命」と呼びました。 ――この国が求めているのは革命ではない。革命は、この国の風土になじまない。 ということ…

有権者は残酷か

深夜、TVで衆院選の報道をみておりましたが―― 強いて感想を述べるとするならば、 ――ここ数年の間、ずっと起こるべきであったことが、とうとう起こったか。 というものでした。 選挙の結果は、各種報道機関の事前調査の通りです。 だから、格別の驚きはありま…

日本人と非日本人との対決ではなくて

価値観や世界観が違う人、違う環境に生まれ育った人―― そういう人たちと話をしていて明確にみえてくることは、自分自身のことです。 自分自身の価値観や世界観、自分自身の生まれ育った環境―― * 初めに―― 僕自身の話をします。 大学院で自然科学を学んでか…

自分の心の負の側面と向き合うには

人は誰しも劣等感だとか虚栄心だとかいった負の側面を心に含んでいるものですが―― その負の側面を刺激し、正の側面を上手に活性化させることのできる人が、強く生きていける人ですね。 わかりやすい例でいえば―― 例えば、劣等感を隠すために、あるいは虚栄心…

別れ話は熱いうちに

友人や知人から、 ――結局は離婚することになったのよ。 とか、 ――その彼女とは別れることにしたんだ。 とかいった話をきくと―― その話は一昔前のことなのだと、僕は思ってしまいます。 一昔前というのは、ざっと10年です。 ですから、そのつもりできいている…

優れた詩人の言葉をきいていると

言葉というものは―― 使っているうちに、しだいに重くなっていくものではないかと、思っております。 例えば、「しあわせ」という言葉に感じられる重みは―― 10代の少年と50代の壮年とでは、かなり違うのではないか、と―― あるいは―― 抽象画を得意とする画家と…

名勝負がもたらした充足感

全国高校野球選手権大会―― 昨日の決勝戦は相当な盛り上がりでしたね――とくに試合終了後が―― タクシーの運転手さんが、「いや~、ホントにスゴい試合だったんですよ」 と感嘆しておられました。 僕は、そのときは、(何を大げさな――) などと思ったのですが――…

「ダメな会議」を根絶するには

――ダメな会議が会社を潰す。 などといわれ、すべからく会議はスマートに執り行うのが良しとされているようですが―― ときには、 ――ダメな会議が社員を伸ばす。 などといわれることもあり―― この手の話は、やけに複雑です。「ダメな会議が社員を伸ばす」という…

愛は、どちらかというと

――愛 は執着を生むので、厄介なのですよね。「愛」というと、何だかヒドく崇高な心理のように思われますが―― 対象に関心を抱き続けているだけの場合は、単なる愛着です。 愛着は、度を越すと執着に変わります。 愛着を抑制しながら、愛を抱き続けることがで…

作家の文芸的体験には

作家の文芸的体験には普遍性があって、それが読者に伝わっていくことの不思議は―― もっと関心を集めてもよいでしょう。 * 文芸に限らず、およそ芸術一般において―― 作品の起点となるものは、個々の芸術家に固有で一回限りの体験です。 例えば、小説家がヒマ…

折り返しの電話をするかどうかで

何年か前に、新聞の投書でよんだ話です。 あるとき―― 留守番電話の録音に全く心当たりのない要件が入っていました。 その声の主は、聞き慣れない名前を名乗ったあと―― 丁寧なお悔やみの言葉を述べ始めました。 身内を亡くした人への慰めの言葉でした。 すぐ…

努力は大切だけれども

某出版社が大学生 4070 人にアンケートを実施したそうです。 そのうちの 43% が、 ――日本は、努力をすれば報われる社会である。 という文章を肯定したのだとか―― つまり、57% は, ――努力をしても報われるとは限らない。 と考えたことになりますね。 かなり真…

たしかに疲れきった表情になる

昨日は、電車で1時間のところを、2時間もかかってしまいました。 高架橋の柱にトラックが激突したのだそうです。 衝撃で線路に異常が出ていないかどうかを点検するために、運転の見合わせや、徐行運転が必要だったらしいのです。 たまにTVのニュースなどで、…

英語を喋るのと書くのとでは

――英語を喋るのは難しい。書くなら、どうにかできるけど―― という日本人は、決して少なくありませんね。 それに対し、 ――そんなことはない。日本人は英語を喋る練習が足らないからダメなんだ。「書けるのに喋れない」なんて奇妙なこといってるのは、日本人く…

世界記録に冷めきっている

ベルリンで行われている陸上競技の世界選手権で―― 男子100メートル走で、ジャマイカのウサイン・ボルト選手が世界記録を出しましたね。 ――9秒58 だそうです。 どのスポーツ・ニュースも大きく取り上げましたが―― 僕個人は、かなり冷めていました。(また、あ…

文学が文芸と違うのは

――文学とは何か? と問われれば、 ――文芸の咀嚼の仕方のひとつ と答えます。「文芸の咀嚼」とは、要は、文芸を味わうことです。 では、 ――文芸とは何か? と問われれば、 ――人の体験の普遍性を文筆で表す芸術 と答えます。「人の体験の普遍性」とは、人の心…

戦争をしないということ

毎年、終戦記念日が近づくと―― 小・中学生たちの、 ――絶対に戦争をしてはいけないと思いました。 といったコメントが、TVなどで報道されるのですが―― あまりにも紋切り型の発言ばかりが並ぶので―― かえって不安になるのです。(あの小・中学生たちは、なぜ戦…

旅行雑誌などで

旅行雑誌などで、 ――旅先でバスや電車などの生活路線に乗り込むのは風情がある。 などといった記述をみかけます。 たぶん、 ――旅先の人々の日常の暮らしぶりが垣間みえることで旅情が増していく。 ということなのでしょう。 たしかに、そうかもしれませんが―…

主語を変えたら述語も

公示日前なので、まだ、こういう話題も大丈夫ですよね。 * 自民党が、 ――政権交代は日本の将来に禍根を残す。 といった内容のキャンペーンを張っているようです。 スローガンを厳密に抜粋すると、 ――安易な政権交代は、この国の将来に大きなダメージを残す…

車の運転が大好きな人は

車の運転が大好きな人は、お盆の帰省なども車なのですね。 最近では、時間や費用の節約のために、サービス・エリアなどに車を止めて一晩を過ごす人たちもいるのだとか。(うへ~) と思います。 僕は車の運転が好きではありませんし―― そもそも車に乗ること…

よく考えたら不思議なこと

昨日の『道草日記』で書いたように―― すっかり昼夜逆転してしまったマル太です。 ですから―― 昨夜もずっと浅い眠りでトロトロしていたのですね。 で―― 朝の5時半頃になって、何となくTVをつけたら、地震のニュースです。 駿河湾を震源とする震度6弱の地震が…

生活のリズムが

ここ1週間ほど、生活のリズムが乱れました。 最大の原因は、仙台・岡山間を1泊2日で往復したことですね。 この週末に法事があったのです。 移動は新幹線で行ったのですが、片道約6時間―― いつもなら、ゆっくりと食事をとっているときに、窮屈な席で弁当を食…

科学が脳を解き明かしても

最近は、 ――脳科学 という言葉が大流行ですね。 僕は「脳科学」という日本語が好きではなく―― よって、この言葉をあまり使わないようにしているのですが――(苦笑 脳を科学的に分析し、考察すること自体は、非常に価値のあることだと考えています。 そうした…

幻滅の向こう側に

生きていれば―― 幻滅をすることが山ほどあります。 人生は幻滅の連続であるといっても、よいかもしれません。 幻滅の対象は様々です。 人であったり、物であったり、事であったりするでしょう。 むしろ、 ――およそ幻滅の対象たりえないものはない。 といった…

いわゆるタレントさんの人柄というものを

酒井法子さんに逮捕状が出ているそうです。 覚醒剤所持の容疑だそうです。 この一報で、きょうの芸能ニュースはもちきりですね。 もともとは、 ――夫の逮捕劇に伴う失踪―― という扱いだったのですが―― きょうになって捜査当局の容疑が酒井さん本人にも向けら…

夕食のあとで

夕食のあとで、お弁当のもらいものをしました。 しょうがないので、あすの朝食にでもしようと思い―― 念のために、中味を確認したところ―― 生ものが多く、ちょっと朝まではもちそうになかったので―― 結局、もう一度、夕飯を食べるハメになりました。 いえ―― …

夏の夜空に花火の音が轟くと

夏の夜空に花火の音が轟くと、(戦争のときの空襲って、こんなんだったのかなあ) と空想することがあります。 それなりに自然な連想でしょう。 夏 = 戦争 の図式が、この国ではできあがっていますからね(笑 終戦記念日の影響です。 もちろん、それだけが…

タブーの話題

人の世には触れてはいけない話題というものがありまして―― いわゆる「タブー」とみなされているわけですが―― 多くの人が、その話題に触れないのには、相応の理由があると思っております。 真っ先に考えられる理由は、 ――その話題に触れることで自分の身に危…

服を買いにいくと

服を買いにいくと、いつも思うのですが―― 自分が欲しいと思うデザインにかぎって、着られないサイズのものしか残っていないのですよね。 僕は体重も身長も平均をオーバーしているので、大きなサイズでないと着られないのですよ。 が―― 専門店でない限り、大…

小説が書けなくなるとき

健康で明朗な精神生活を送っていると―― 小説が書けなくなります。 少なくとも緊迫感のある小説は書けなくなるものです。 健全な心は、人の生活に安全や安心をもたらしますが―― そもそも小説というのは、安全や安心とはかけはなれたものです。 いや―― これは…