マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

文意は平易で明快、真意は難解で深遠

文意は平易で明快であるが―― 真意は難解で深遠である―― それが―― 名文というものでしょう。 大切なのは、 ――平易で明快なのに、難解で深遠である。 という逆説の性質です。 喩えるなら―― 文意は、中学・高校生にも伝わるが―― 真意は、老齢の哲学者でも掴み難…

補佐役がカギだけど……

――組織はトップしだい。 とは―― よくいわれることですが―― たいていは、 ――組織はトップの力量しだいで、いくらでも強くなる。 という文脈です。 もちろん―― その逆もあるわけで―― すなわち、 ――組織はトップの過ちによって、簡単に瓦解する。 という文脈で…

プロは制限時間20%で完成度80%まで

仕事は―― 最初の80%は、すぐに済むが―― 最後の20%は、なかなか終わらない―― という話をききました。 (まったく、その通り……) と―― 瞬時に納得したのですが―― それで思い出したのが―― 以下の話です。 20代の頃に耳にしました。 曰く―― 仕事というのは―― …

「国家」や「国」と「政府」とは違うから

政府関係者が、「政府」という言葉を「国家」や「国」といった言葉とほぼ同じ意味で使っているのを聞くと―― 少々、違和感を覚えます。 それは―― たぶん僕が政府関係者ではないからでしょう。 もし、僕も政府関係者であれば、 (同じ意味で使ってるかもしれな…

それをいったら、おしまい

6~7歳の女の子が―― 仕事や家事や育児(その女の子の世話)に奔走する父親をみて、 ――大変だね。その気持ち、わかる。 と手紙に書いたそうです。 きのう―― ネットで話題になっていました。 何とも可愛らしいことです(笑 が―― …… …… この女の子の手紙の視…

クライマックス・シリーズの改善案

今年のプロ野球セントラル・リーグのクライマックス・シリーズで―― 年間リーグ優勝チームの広島カープが―― 同3位の横浜ベイスターズに敗れる波乱がありました。 対戦成績は、カープのアドバンテージの1勝を含めて、4勝2敗でした。 クライマックス・シリ…

口先だけの人も組織には必要か

――口先だけの人も組織には必要だ。 という考え方があるそうです。 ここでいう「口先だけの人」とは、 ――発言だけで行動が伴わない人 の意です。 (ええ~?) と―― 最初は思ったのですが―― よく調べると、 ――行動の可否に縛られない自由な発想に基づく発言が…

「排除の論理」がネガティブな理由

――排除の論理 が―― ポジティブにとらえられることは―― (まず、ない) といってよいでしょう。 …… …… 10代の頃に、 ――差別と区別との違いを説明できるか。 と問われ―― 返答に窮していると、 ――区別して排除することが、「差別」だ。 との説明を受けて―― (な…

“軽い政治家”の何が軽いのか

衆議院選挙の報道をつぶさにみていて―― ふと疑問に思ったのは、 (いわゆる“軽い政治家”は、何が軽いのか) ということでした。 もちろん―― 軽いのは―― 直感的には、 ――言葉 であろうとは思いますが―― …… …… では、 ――言葉が軽い。 とは―― どういうことなの…

『夜と霧』を読む男性の後ろから

夕方遅くに―― わりと空いていた電車に乗り込んで座席に着いたら―― 向かいの座席に男性が座っていて―― 一冊の本を一心不乱に読んでいました。 歳の頃は30代ないし40代―― 登山着のようなシャツに薄手のパーカーを着て、ジーンズにスニーカーをはいていました。…

個性は生まれつきとは限らない

――個性 というと―― 生まれつきの性質と考えられがちですが、 ――「習得される個性」というのもある。 という考え方があります。 しばしば教育現場などで、 ――個性を伸ばせ。 といわれるのは―― この“習得される個性”を指しているのですね。 …… …… ――習得される…

現実の勧善懲悪は、おそらく……

――勧善懲悪 というときに―― どういうわけか、 善 = 弱 悪 = 強 の図式が前提にされているようです。 さらに踏み込んでいえば―― その前提には、 弱 → 善 強 → 悪 の連想が通底している―― …… …… もちろん―― 実際には―― 弱いからといって善いわけではなく―― …

「愚か者と闘うな」はウソ

――愚か者とは闘うな、時間のムダだから―― という話を―― ときどき耳にするのですが―― この主張は―― 突き詰めると、 ――闘うな、時間のムダだから―― と同義でしょう。 つまり、「愚か者とは」は余計である、と―― …… …… 基本的人権や言論の自由が保証された法治…

30年前のTVアニメの主題歌を

30年前のTVアニメの主題歌を大声で歌っている集団と―― すれ違いました。 夕方遅く―― 住宅地でのことです。 (面白い!) と思わず笑ってしまったのですが―― 面白かったのは―― その集団が中学生であったことです。 僕は今年で44歳なので―― 30年前は14歳――まさ…

1990年代のコート

1990年代のこと―― 当時からみて20年後の近未来の日本を舞台にしたマンガの中で―― 主要登場人物の一人が―― 1990年代当時に流行していたデザインのコートを羽織っていたのです。 それをみて、 (いや。それは、絶対おかしいだろ。だって、20年後だよ?) と思…

商品を買う喜びの独立性

いわゆるネット購入では―― 商品を手にする喜びを“前借り”しているようなところがあります。 ――やった! 買った。ついに手に入れた! という喜びから数日が経たないと―― 実際に商品を手にすることができない―― そして―― 手にした商品が期待ハズれであった場合…

空気をよむ、行間をよむ

――空気をよむ。 と、 ――行間をよむ。 との違いについて―― 考えております。 まず気づくのは、 (“空気”のほうが“行間”よりも流動的で主観的である) ということです。 “空気”は容易には固定されず、おそらく数分後には変化をします。 また、その変化は、客観…

大正34年の8月15日は、どうであったか

――大正 というと、「大正デモクラシー」や「大正ロマン」などからの連想で―― 明るく、爽やかで華やかな世相を思い浮かべますが―― 歴史にイフ(if)がないのは十分に承知の上で、 ――大正34年の8月15日は、どうであったか。 とか、 ――大正30年の12月8日は、…

断りを入れてお世辞をいう

――これからいうことは決してお世辞ではない。 と、わざわざ断りを入れてから―― お世辞をいう人というのは―― なかなかに憎めませんね。 …… …… 世間には、 ――人は基本的にはウソをつくべきでないが、決してバレないウソなら、ついてもよい。 という考え方があ…

「人工知能に自我は芽生えるか」ではなくて……

――人工知能に自我は芽生えるか。 というのは―― 文芸的には大変に魅力的な問いですが―― 科学的には、 ――意味のない問い だといいます。 理由は、 ――自我の存在を科学的に証明する方法が思いつかないから―― です。 仮に、人工知能に自我が芽生えたとしても―― …

民主主義で独裁者が生まれる理由

民主主義の社会で、ときに独裁者が生まれるのは―― なぜなのか―― それは、 ――有権者の大部分が、弱者を貶めようとする強者に迎合したがるからだ。 との見解があるそうです。 民衆の多くは―― 弱いわけでも、強いわけでもありません。 強者と弱者との中間的な存…

わかりやすい説明を拒む勇気

わかりにくいことをわかりやすく説いていくのが良い説明である、と―― いわれます。 が―― (本当かな) と思います。 わかりにくいことをわかりやすく説いたら、何か本質が欠落するのではないか、と―― 思うのです。 少なくとも―― その“わかりにくいこと”が、…

激しい討論の後に和やかに談笑

主義・主張の異なる政治家どうしが―― 公開討論で激しく議論を交わした後に―― その討論の舞台の袖で―― 和やかに談笑している姿は―― 賛否が分かれるかもしれません。 ひょっとすると、 ――さっきの激しい議論は茶番だったのか。 と―― 不快感を抱くような人がい…

物騒な空想をした

自宅の近くの市街地を歩きながら―― 物騒な空想をしました。 市街戦が繰り広げられる空想です。 TVなどでみたことのある軍装の自衛隊の人たちが―― 僕にとっては日頃からなじみのある官公庁のビルの窓から、いつも僕が買物や散歩で歩いている大通りの方に向か…

国際社会の競争に強くなるために

国家の元首や政権の首班を―― 例えば、会社の経営者を決めるように―― 自由に決めるのなら―― その国は、国際社会の競争に強くなるでしょう―― 経営者を自由に決める会社が市場の競争に強くなるように―― が―― 実際の国家や政権は、多くの場合、元首や首班を自由…

人工知能に怯えることはない

人工知能が、近い将来、人の職業を次々と奪っていく―― そんなふうに声高にいわれるようになって―― 何年か経ちます。 昨今では―― 僕の身の周りでも、 ――えらいこっちゃ! と真剣に心配し始めている人たちが―― ちらほらと出始めています。 が―― 基本的には、 ―…

人物評は加齢に伴う偏りに要注意

以下は―― 新聞のコラムか何かで読んだ話です。 * 20世紀のこと―― ある大国に、国家指導者の身辺雑務を取り仕切る役職があり―― その役職に―― 20代の時から30年以上にわたって就いていた男がいた。 その男は、仕事柄、代々の国家指導者の仕事ぶりを身近でみて…

「幕末」が遠くない

日本史でいう「幕末」の頃は―― 太平洋戦争(大東亜戦争)後、間もなくの頃と比べると―― 時間的に―― かなり遠くに感じられていたものですが―― 最近―― そうでもなくなりました。 どういうことか―― …… …… 僕は1973年生まれです。 よって―― 10歳のときは―― それ…

「未熟」ではなく「稚拙」「無粋」

人の発言や所作に対し、 ――未熟 と非難をするのは―― 賢明ではないと考えています。 例えば、 ――きのうの会議での〇〇さんの発言は未熟だ。 とか、 ――□□さんの営業先での所作は未熟だ。 というのは賢明ではない―― ということです。 ――稚拙 や、 ――無粋 に言い…

損得か善悪か、迷ったら……

――判断基準は損得に基づくのがよいのか、それとも善悪に基づくのがよいのか。 という問いがあります。 答えは一概にはいえません。 損得に基づくほうが良い場合があれば―― 善悪に基づくほうが良い場合もあります。 いつも損得だけで判断をしていたら、 ――非…