マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

これ以上ないくらい見事に感情を受け止めている

先日―― 何気なくTVをみていたら、(面白いな~!) と感じるCMに気づきました。 大企業のオフィスで―― 瑛太さん演じる「若手社員」が、矢作兼さん演じる「中間管理職」に、 ――仲間が頑張っているのに、放っておけないでしょう? と詰め寄ると、 ――そうだね~…

もしも、これが逆だったら

人は―― 自分の過ちには、なかなか気づけません―― 他人の過ちには、すぐに気づけるけれど―― もしも、これが逆だったら―― 人の世は、さぞかし平穏でしょうね。 つまり―― 自分の過ちには、すぐに気づけるけれど―― 他人の過ちには、なかなか気づけない―― そんな…

知っているようで知らないこと

知っているようで知らないことというのが、意外に多くあります。 とくに―― そのことが世界(自然や社会)の事象や生物(人間や動植物)の営為に本質的に関わっていたりしなければ―― ふつう、わざわざ突きつめて調べたりはしませんので―― そのままになってい…

その足掻き方の履歴に納得できているか

世界のことや自然のことについて―― まだ子供だった頃は―― 自分の知っていることや、わかっていることと、人類全体で知っていることや、わかっていることとの開きが、あまりにも大きすぎたので―― 逆に、(もっと知りたい! もっとわかりたい!) と、強く意気…

物語では不埒なことを

小説やマンガやTVドラマや映画といった媒体で、いわゆる、 ――物語 を伝えるときに―― ぜひ留意してほしいと僕が願うことは、 ――できるだけ不埒なことを扱う。 ということです。「不埒なこと」とは―― 不道徳なこと、非倫理的なこと、下世話なこと、卑俗なこと…

夏至を過ぎたばかりなので

夏至を過ぎたばかりなので―― 夕方遅くなっても、明るいままですね。 仙台だと、7時すぎでも夜の帳は下りません。 明るい時間帯が長いと―― なんだか1日の長さも伸びているような気がします。 いいかえると―― 今は、冬至の頃の夜7時と比べると、より多くの…

「矛盾でない!」と言い張り続けることほど

人間の考えることは、本来、矛盾だらけであって―― にもかかわらず、考える当人は、それら矛盾に、なかなか気づけない―― という現実があります。 どんなに高名な哲学者であっても―― そこは同じようです。 であるならば―― さっさと矛盾を認めるような態度に切…

「偽善」に対し、「露悪」という

――偽善 に対し、 ――露悪 といいます。 自分は本当は悪だと思っている―― が、善であるかのように振る舞う――それが「偽善」です。 一方、「露悪」とは、自分の悪をことさらに曝け出す―― 必要以上に自分が悪であることを強調する―― そういうことです。「偽善」…

「美しすぎる○○」という言い回しが

――美しすぎる○○ という言い回しが―― ひと昔まえから、はやっていますね。 ――美しすぎる代議士 とか、 ――美しすぎるスポーツ選手 とか、 ――美しすぎる△△研究家 とか―― 最近では、 ――美しすぎるホームレス というのまであるそうです。「~すぎる」というのは、…

正確に聞き取れないということは

対話をしているときというのは―― 相手の発言に、きちんと耳を傾けるということが、大切です。 相手の発言を正確に聞き取るには―― 当たり前のことですが―― 相手の発言の内容を正確に理解している必要があります。 正確に聞き取れないということは―― 内容を正…

見かけ倒しの題名にならないように

見かけ倒しの題名というのには―― 心底がっかりさせられます。 書籍でも講演でも―― たいていは内容を示唆する題名(タイトル)が明示されていますよ。 書籍の読者や講演の聴衆は―― その題名から内容を推し量るわけです。 題名が良すぎると―― あとが大変です。…

生きることはツラくて苦しいが

――生きることはツラくて苦しいが、それは知識や理解が邪魔をするからだ。すべての知識や理解を忘れ、ただ生きることを純粋に体験しようと努めたら、生きることは楽しくて悦ばしい。 そういう考え方が、あります。 それは、たしかに、その通りなのですが、(…

惹かれあって出会った2人が

惹かれあって出会った2人が、その後もずっと付き合いを続けることは―― 意外に少ないのではないか、と―― 思っております。 ことをビリヤードに矮小化してしまえば―― より明確でしょう。 ビリヤード台の上で衝突した2個の玉は、互いに反発しあって別々の方角…

たしかに現在は大事だけれど

――現在が大事だ! 未来のために現在を犠牲にするな! という人があります。 しかも、かなり切迫した警句として口にする―― 閉口させられます。 たしかに一理はあるのです。 が―― その警句が、どういう人に向かって発せられるべきかは、慎重に判断するべきでし…

「イエス」か「ノー」かは、ときには非常に重要

対話では、 ――イエス か、 ――ノー かで答えることが―― ときには非常に重要だと感じます。 英語圏の討論などで、しばしば、誰かが誰かを、 ――「イエス」か「ノー」かで答えろ! と問い詰めているシーンに出くわしますが―― あれを、(なんてデリカシーのない詰…

嘘の潜みやすいところ

人は、誰かが延々と話していることは、容易には信じないけれど―― 自分の質問に答えて話されたことは、わりと容易に信じてしまう傾向にある―― そういう説を耳にしました。(たしかに、そうだろうな~) と思いました。 誰かが延々と話しているときに―― その誰…

仙台の梅雨

仙台に移り住んで18年になります。 もっとも嬉しい誤算が―― 梅雨でした。 仙台の梅雨は肌寒いのですが―― これが意外に快適でして―― 関東以西の蒸し暑い梅雨を思い出す度に、(仙台でよかった) と思うのです。 仙台に移ってくるまでの僕にとって―― 梅雨とは…

意外に不器用な面も

この春から初夏にかけて風邪がハヤっているようです。 やたらと咳が長引く風邪なので―― 本当に風邪(風邪症候群)といえるのかどうかは微妙なところですが―― 以外に多くの人が1か月程度の咳に悩まされています。 実は、僕もそうでして―― きょうで3週間ほど…

シャキシャキと歩けるご老人が同じことをするなら

以下は、農村部のタクシーの運転手さんからきいた話です。 オートマチック車がほぼ完全に普及し、自動車の運転が格段に楽になったおかげで―― 足取りのおぼつかないご老人まで、やすやすと自動車を運転するようになったといいます。 とくに農村部で、多いそう…

グルーブ

ポピュラー音楽の世界で、 ――グルーブ という言葉があります。 いわゆる「音楽のノリ」のことで、「ある種の高揚感を指す」と説明されたりしますが―― 明確な定義はないそうです。 リズムやテンポがよければ、 ――グルーブがある。 と表現されるようですね。 …

10円に泣くのは誰か

――10円を笑う者は10円に泣く。 などといいますが―― 僕は、これ、ウソだと思っています。 ――10円に縋(すが)る者が10円に泣く。 がホントでしょう。 例えば―― ふだん10円の誤差を一笑に付すような人が、どうしても必要なものを10円の不足金で断念するときに―…

解決は、認識・表現されることによって初めて

政治においても経済においても―― あるいは、社会においても家庭においても―― あるいは、学問においても芸術においても―― 何か重大な問題点があって、それが人々の営みの支障になっている(あるいは、今後、支障になる可能性が高い)ようなときに―― 当然のこ…

『火星年代記』追記

きのうの『道草日記』で触れたレイ・ブラッドベリさんの『火星年代記』は―― アメリカで、1940年代に個別の短編として書き始められ、1950年に単行本として1冊にまとめられ、出版されました。 物語は、1999年1月から始まります。 終わるのは、2026年10月―― 194…

ブラッドベリさんのお名前を伺うと

レイ・ブラッドベリさんが亡くなったそうですね。 きょうのネット・ニュースで知りました。 ブラッドベリさんは、アメリカのSF作家です。 代表作は『華氏451』や『火星年代記』など―― 僕は、そのお名前を伺うと―― いつも、決まって、ほろ苦い気分に陥ります…

その記事を最後まで読むかどうかの判断が

新聞のニュースでもネットのニュースでも―― ここ数年、ニュースの見出しだけをみて、その記事を最後まで読むかどうかの判断が、素早くできるようになりました。 20代の頃は――(う~ん、あまり面白そうなニュースじゃないな。どうしようかな。読むのやめよう…

ドス黒く濁った私心を混入させない

建前の奥に本音が透けてみえる人と―― そうでない人とがいますね。 本音が透けてみえる人というのは―― 本音の中核の部分に私心が入り込んでいるからでしょう。 ということは―― 本音が透けてみえない人というのは―― 本音のいかなる部分にも私心が入り込んでい…

ひどく意気込んで何か文章を書きたくなったときには

誤字や脱字、下手な表現、冗長な段落などは―― 意気込んで書いているときほど、たくさん現れます。 少なくとも、僕の場合は、そうです。(何としても、この内容を文章の形にして残しておきたい!) と頑張って書いているときほど、違う字を書いたり、一文字ぬ…

奇を衒った物語にしたいのなら

物語の伝え手が―― 自分の物語を紡ぐときに―― もし―― 奇を衒(てら)った物語にしたいのなら―― ひたすらに斬新さを追求することですね。 物語の受け手に、 ――え? 何、それ? こんな話、今まで聞いたことも見たこともない! と思わせる―― あるいは、 ――こうい…

話のわかる人

――話のわかる人だ。 などといいますね。 主張の内容が明確でわかりやすいとか、相手の言い分をきちんと受容し、理解するとか―― そういった意味で使われることが多いようです。 場合によっては、会話を交わしていると心地がよいとか、欲求不満がたまらないと…

あえて類型化することで歴史の本質に

久々に歴史小説を読んで―― ふと思ったのですが―― 歴史小説の面白さは―― 本来ならば、多種多様であったはずの歴史上の人物の一人ひとりをあえて類型化し―― それら類型化された諸人物像を、簡略的に描き分けるところにある―― とはいえないでしょうか。 歴史小…