マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

心の自傷行為

――努力は人格を歪める。 という考え方があります。 他の全てを犠牲にし、何らかの苦学や苦役を続けていると―― しだいに性格が悪くなって、いつしか他人と上手く付き合えなくなる―― ということです。 努力礼讃の精神からすれば、信じられない発想ですが―― あ…

「自分は普通」の落とし穴

人は、誰しも、 ――自分は普通―― だと思ってしまいます。 他人が自分と少し違うときに、普通なのは自分であって、他人のほうがおかしいのだ、と―― が―― 実際には、そういうことはなく―― 単に、他人のことを自分を基準にみるクセがついてしまっているだけのこ…

自分を偽るということ

自分を偽っても仕方がないと思うのですが―― ときには、他人から、暗に、 ――自分を偽って欲しい。 と求められることがあります。 例えば―― 本当は A をするのが好きなのに、B をするのが好きだといわされそうになったり―― 本当は C は D だと思っているのに、…

他人のカネを他人のために

カネの使い方には4通りある―― という考え方があるそうですね。 1)自分のカネを自分のために使う。 2)自分のカネを他人のために使う。 3)他人のカネを自分のために使う。 4)他人のカネを他人のために使う。 このうち、1)~3)には、すべて「自分」…

見え透いたウソを笑って見すごす

見え透いたウソを笑って見すごしてあげる優しさというのは―― そう簡単には実践できるものではありませんよね。 相手のウソの動機が気になって―― それどころではなくなるからです。 だから―― いかなる人間関係においても、ウソは悪だと、僕は思うのですが―― …

心を込める習慣

心のこもった手紙というのは、文章技術だけでは、絶対に書けませんよね。 ふだんから心を込める習慣がないと、絶対に書けません。 昨今では、「手紙」というよりは「メール」というほうが、しっくりくるかとは思いますが―― ところで――「心を込める習慣」とい…

夫婦は友情で

――夫婦は友情で結ばれる。 という考え方が好きなのです。「夫婦は愛情で結ばれる」というのは―― 僕には、どうもウソらしく思えます。「親子」ならば「愛情」かもしれません。「師弟」でも、そうでしょう。 が、「夫婦」は違う―― いや―― もちろん、愛情はあっ…

決裂するのに

世の中には、わざわざ決裂するために話をする人がいるのですよね。 とても不毛なことだと思うのですが―― そういう人は、結構いるようです。 なかには無自覚にやっている人もいて―― たぶん、そっちのほうが多いのですが―― 自分の意見をぶつけるということは――…

工学と医学と

工学や医学は、ともに応用学に分類されますが―― その営みの方向性は、 ――ほぼ正反対 といってもよいように思います。 工学では、まず物理などの現象を理解し―― その理解を確認するために、機械などを作ります。 つまり、現象の理解を前提に技術を実現させま…

オバマ大統領は就任したけれど

アメリカのオバマ大統領が就任したことで日本のメディアは持ち切りですが―― 僕は、大した関心は持てていません。 アメリカの大統領選挙の結果は気になりましたが―― オバマ大統領の就任が確実になった時点で、(はい、おしまい) といった感想です。 僕の関心…

イスラエル軍がガザ地区から

イスラエル軍がガザ地区から撤収したそうですね。 後には瓦礫や死体の山が残されたといいます。 イスラエル政府は、 ――所期の目的は達せられた。 との認識で撤収を開始したようですが―― 伝えられるような惨状が本当であれば―― ガザの人々は、イスラエル軍の…

子育ては自己研鑽

概して―― 親御さんがお子さんにやって欲しいと思うことというのは―― まずは親御さんがお子さんの傍で実際にやってみせるしかないと思うのですよね。 例えば―― 我が子に挨拶をシッカリやって欲しければ―― まず自分がシッカリと挨拶をする―― 我が子に勉強をコ…

聴衆の一人ひとりと目を合わせる

大勢の人たちの前で話をするときは―― 聴衆の一人ひとりと、少しずつ目を合わせるのがいいそうですね。 一人ひとりに数秒程度―― パッと合わせて、サッと外す―― それをすることで―― 自分の話に聴衆を巻き込むことができるといいます。 今度、アメリカの大統領…

「学校のお勉強」の再評価

いわゆる、 ――学校のお勉強 というものがありますね。「学校」というのは、小・中学校や高校、専門学校などだけではなく、大学や大学院なども含めていっているのですが―― それらで学ぶことを簡単にいってしまえば、 ――事実と論理とに基づき、何らかの結論を…

「機械」へのイメージ

――人の体は機械だ。 というと―― 自然科学者以外の人たちは、 ――けしからん! と気色ばむかもしれません。 自然科学者は、 ――え? そんなの、当たり前でしょ。 と訝るかもしれませんね。 この違いは、自然についての知識や理解の差に起因することは、たぶん否…

「学際的に広く知られている」という発想

この国では、著名な科学者の紹介に、 ――国際的に広く知られている。 という褒め言葉が、しばしば添えられますが―― それと同じように、 ――学際的に広く知られている。 という褒め言葉があっても、いいと思うのですよ。 学者の「国際的に知られている」という…

人事は難しい

――人事は難しい。 と、いわれます。 組織の中にあって―― どの人材を、どの部署へ、どの時期に配置するかを決めるのは、常に難問であり続ける―― という意味で理解されることがふつうです。 が、それは、あくまでも表の意味でして―― 実際には、この言い回しの…

正当な怒りは悲しみに彩られる

人の怒りは、不安で着火するものですが―― 不安だけでなく―― たいてい、悲しみにも彩られているのですよね。 とくに正当な怒りというものは、そうだろうと思います。 悲しみのない怒りは、ただの狼藉ですが―― 悲しみに彩られた怒りは、おそらくは義憤です。 …

言葉の意味は広く捉える

言葉というものは、本当に難しいと思います。 人によって使われ方が微妙に違うのですから―― 使われ方が微妙に違うということは―― その言葉の意味が微妙に違って理解されているはずなのです。 ですから―― 人と人とが話し合いを持つ場合には、まず、互いの言葉…

わからなくても気にしない

わからない話を何度かきいているうちに、段々わかってくることがあります。 大学時代に、よく経験しました。 最近は―― これまでに馴染みがなくて、よくわからなかった事柄について、何度か考えているうちに、段々わかってくる―― ということを経験しておりま…

1994年の

ふと―― 辛島さんの唄の詞を確認したくなって―― 1994年のアルバム『IN YOUR EYES』を取り出しました。「辛島さん」というのは、シンガーソングライターの辛島美登里さんです。 1990年の『サイレント・イブ』や1995年の『愛すること』などで有名な方です。 今…

学術論争というものは

学術論争というものは、それが純粋に紙面の上だけで行われるときは、はなはだ不毛なものに終始しがちです。 例えば―― 学者Aが論文や書籍などで主張したことに対して学者Bが、やはり論文や書籍で反論を繰り出し―― さらに、それに対して学者Aが再反論を繰り出…

靴が生死を分けるとき

今夜の仙台は、路面がシャーベットで覆われています。 宵の口からの雪が、雨になったり、雪に戻ったりした結果です。 その路面の上を―― 傘をさしながら、えっちらおっちら、歩いているうちに―― 靴の大切が身に滲みました。 5年以上前から履いている靴なので…

ありえない組み合せ

去年の夏に、仙台パルコ(PARCO)がオープンしましてね。 若年層が対象のファッション系総合店です。 仙台商業圏以外の人たちにとっては、 ――へえ、そうなの。 くらいには目新しいニュースかもしれません(笑 もっとも―― すでにパルコがある商業圏の人たちに…

努力をする前に考えるべきは

――ムダな努力というものはない。 などといわれますね。 どんな努力も、いつかは報われる日がくる、と―― この言い回しの意味を、10代の頃の僕は、 ――がんばれば、いつかきっと、いいことがある。 といった程度に理解していたのですが―― 30代の今は、そうは理…

自分を基準に周囲をみる

自分のことが、よくわかっていないと―― 周囲のことも、よくわからなくなるものです。 ――あいつ、なんで、いつもああなのか? と盛んに首を傾げている人ほど―― 周囲の人々には、 ――ああ、この人は自分のことがわかっていないんだ。 と思わせている節がありま…

すぐれた学術研究とは

すぐれた学術研究とは―― まず、研究の内容が他者に理解されうるものであり、かつ、それを理解すると世界観が変わり、人間観が変わり、もしかしたら人生観も変わりうる―― そういうものであると、僕は考えています。 人は、この世界に生まれ出、他の大勢の人間…

和みの笑い

世間のことなどを主観的に眺めるクセがついていると―― 自分のことがモノ凄く特別な存在に思えてきます。 が―― それを、ひとたび客観的に眺めるように心がければ―― 自分のことが、とるに足らぬチッポケな存在に思えてきます。「客観的に」というのは――「世間…

信じきってしまえる能力

人は、他人のことは、ほとんどわかりませんよね。 一緒に暮らす親子であっても、相手が本当は何を感じているかなどは、まったくわかりません。 せいぜい、その言動から何を感じているかを推定する程度です。 にもかかわらず―― 人は、他人のことを、わかった…

憎悪でも愛好でも無関心でもない何か

お正月だというのに―― 中東では激しい戦争が続いているようですね。 もっとも―― 彼らにお正月は、まったく関係ないのでしょうが―― イスラエル軍によるガザ地区への空爆のことです。 ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスへの報復というのが―― …