自分のことが、よくわかっていないと――
周囲のことも、よくわからなくなるものです。
――あいつ、なんで、いつもああなのか?
と盛んに首を傾げている人ほど――
周囲の人々には、
――ああ、この人は自分のことがわかっていないんだ。
と思わせている節があります。
人は、あくまで、自分を基準に周囲のことを理解しようとしますから――
自分のことがわかっていなければ、周囲のことがわからなくなるのは、当然です。
使い方のわからない物差しで長さを測るようなものです。
こういう話をすると――
――よし、完璧な物差しであろう!
と思う人たちがいます。
自分を基準に周囲をみるのだから、そういう自分は、常に清く、正しく、美しくなければならない、と――
それが可能なら、それに越したことはありませんが――
――常に清く、正しく、美しく――
なんて――
たぶん人間業ではありませんよ(笑
自分を基準に周囲をみるときには――
自分がもっている汚いところ、間違っているところ、醜いところを、しっかりと受け入れて把握することが、生命線になってくるでしょう。