マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

人の死を悼むということは

人が亡くなると―― まずは、その人と自分との関係を見つめなおします。 そのうちに―― その人と自分との関係から辿っていって、やがて自分自身のことに思いが至ります。 そうやって―― いつか死にゆく我が身を思い知るのです。 人の死を悼むということは―― 自分…

あからさまに主張された本音には

人はふつう本音をあからさまに主張したりはしません。 奥ゆかしく洩らします。 注意深くアンテナを張っていないと気づけないくらいに、です。 奥ゆかしく洩らされた本音は、慎重に受け止めてあげることです。 大切に受け止めた結果―― その本音を洩らした人と…

あの日のマイクロ・バスの運転手さんのように

僕は車の免許を隣県でとっています。 いわゆる合宿形式の教習を選んだのです。 夏休みのある日―― 僕は、大きなカバンをもって自宅近くの指定された場所へ赴き―― 迎えに来ていたマイクロ・バスに乗って、教習所のある隣県へ向かいました。 マイクロ・バスは途…

B級の純度が100%の物語というのは

いわゆるB級の物語というのは―― その物語に込められたメッセージが、即物的であったり、本音剥き出しであったりするような物語でしょう。 ――とにかくドキドキワクワクしたい! とか、 ――ひたすら、おびえさせてほしい! とか、 ――魅力的な異性と仲良くした…

知的に誠実な人というのは

知的に誠実な人というのは―― 自分の知力の限界を正しく把握し、かつ、つねに正味の知力を発揮しようと努めている人だと思います。 実際以上の知力を発揮しようとすれば、もちろんのこと―― 実際未満の知力に抑制しようとしても、誠実な印象は与えられません。…

物語の深読みというのは

物語の深読みというのは―― やってみると意外に楽しくて、やみつきになるのですが―― たいていの場合、それは、 ――物語の新たな創造 になっています。「新たな創造」がいいすぎであれば――「重層化」とでもいいましょうか。 つまり、 ――物語の重層化 です。 オ…

いつまでも健やかでいたい

――○○が健康に良い。 といわれれば―― 気になるのが自然です。 少なくとも、病気への恐れを多少なりとも感じている人ならば、気にせずにはいられないでしょう。 ですから、「○○が健康に良い」という文句は、あちこちで見聞きします。 なかには、大した根拠が説…

真の美女や美男になろうと思ったら

人の顔の魅力というのは―― 単に容貌がととのっているというだけでは不十分で―― その容貌から感じとれる心の内面に深みや奥行があって初めて十分なものとなりえます。 ただの美女や美男の顔には、大した魅力を感じとれないものです。 ――え? この人、いま何を…

もうけようと思ったら

もうけようと思ったら―― 損をするリスクとも付き合わねばなりません。 ここでいう「もうける」とは、 ――正当な分量よりも多くの利益を獲得する。 という意味です。 簡単にいえば、 ――余計な利益を得る。 ということです。 余計な利益を追求すれば―― その画策…

誰かのツッコミをひたすらに待っているボケ役の

3月の津波で職場においてあったビジネス鞄がなくなってからというもの―― ずっとリュックサックを使っています。 1週間くらいのキャンプができそうな大きなリュックサックです。 震災後の被災地では、そういうリュックを背負っているほうが、何かと便利だった…

天王山

――天王山 という言葉が、ネット上で、ささやかに注目を集めています。 きっかけは、きのうのプロ野球・日本シリーズの第6戦―― 先に4勝したほうが優勝となる7戦制で―― 中日ドラゴンズは、ソフトバンク・ホークスを相手に、2勝3敗と負け越していました。 結果…

15%――起こるのか起こらないのか

僕は仙台に住んでいるのですが―― 宮城県民としては、大変に気になるニュースをみかけました。 宮城沖で、12月14日までの1ヶ月間に、マグニチュード7以上の余震の起こる確率は、約15%なのだそうです。「余震」というのは―― もちろん、3月の東日本大震災の余…

よけいな脂分はとりたくないと思って

よけいな脂分をとりたくないと思って―― ここ2~3年はラーメンを食べないようにしています。 僕は、ラーメンといえば、つい脂っこいものを思い浮かべてしまうので―― ラーメンが食べたくなると、どうしても脂っこいラーメンばかり食べようとするのですね。(脂…

ひと目ぼれ

ひと目ぼれというのは―― あとで振り返ったときに初めて、それとわかるものではないでしょうか。 ――ああ。あのときに、ひと目ぼれをしていたか。 と―― なかには、ひと目ぼれをした瞬間というのをハッキリと自覚している人がいるようで―― 僕が知る限り、女性に…

疑いこそが営みの基本

疑似科学の話と本当の科学に基づいた話とを見分けるには―― どうしたら、よいのでしょうか。 ――疑い深くなる。 というのが―― 最も確実な解決策のようです。 いかにも科学的な話をきいたときに、まずは、 ――それは本当か。 と問いかけること―― それが疑似科学…

言論の自由というのは

世界には、言論の自由が保障されていない国というのが、たくさんあります。 そうした国々を指して、 ――なんて野蛮な国なんだ。 と嘲弄していればよいかというと―― そうではなくて―― それらの国々に、なぜ言論の自由がもたらされていないのかを冷静に考えてい…

話し手に良識のあることが保証されてはじめて

わかりやすい話というのは、少なからず嘘を含んでいることが多いのですね。 とくに、自然現象などの複雑なメカニズムを説明する話がわかりやすいときには、要注意です。 話をわかりやすくするために、事実の一部分を故意に無視したり、逆に誇張したりすると…

離婚をしたその日のうちに再婚をする?

慣れ親しんだ配偶者と離婚をし―― その日に知り合った別の異性と、その日のうちに再婚をする―― そんな無茶に似ている気がします。 …… …… 何の話か? …… …… 携帯電話の機種交換です(笑 …… …… きょう、6年ほど使用した旧機種から、この夏に発売されたばかりと…

認めざるをえないようなところが

(あ、この文章、面白な) と思ったら―― その文章が掲載されている書籍の類いは―― とりあえず、すべて取っておくようにしています――それが単行本であれ、文庫本であれ、新書であれ、雑誌であれ―― そんなふうにして、もう20年間くらい暮らしてきた結果―― 自宅…

「1」ばかり並んでいる

きょうは、2011年の11月11日なのですね。「1」が6つも並んでいる―― この整然さに吉兆を感じるか凶兆を感じるかは―― たぶん人それぞれでしょう。 ――「No.1」の「1」が6つも並んでいるのは結構なことだ。 という人がいれば、 ――ただの棒にみえる「1」が6つも並…

海外製の電器製品を使ったあとで

海外製の電器製品を使ったあとで、日本製の電器製品を使ったりすると、(うわ、使いやすい!) と実感します。 単に「自分が日本製に慣れているから」では説明のつかない使いやすさがあるのです。 日本のメーカーの技術力の確かさやセンスの良さを感じます。…

虹の根元には宝物が

――虹の根元には宝物が埋まっている。 などといいますね。 子供の頃にきいた記憶があります。 もちろん―― 宝物が埋まっているわけはなく――(笑 そもそも、虹は光が大気中の水滴によって屈折および反射されることで起こる現象であり―― いわば蜃気楼のような見…

自分自身の存在それ自体が不条理に

世の中の不条理に対し、 ――なんて不条理なんだ! と、ただ文句をいっていても仕方がないのですね。 かといって―― 文句もいわずに、 ――これが世の中の厳しさだ。 と、優等生的に諦めてみせても仕方がないのです。 世の中に不条理を見出したら―― 例えば、自分…

ふと短篇小説のアイディアを

シャワーを浴びていて―― ふと短篇小説のアイディアを思いついたのですが―― それを作品にまとめようかどうかは、少し迷っています。 というのは、 ――ちょっとドギツい話だ。 と思ったからです。「ドギツい」というのは、 ――反道徳的 とか、 ――下品下劣きわま…

ちゃんとした格好で行けってこと

僕は、ふだんファッションには気を使わないほうなのです。 どんなに気を使ったところで、僕のセンスなどは高が知れているので―― 本当に、ここぞというとき以外は、 ――僕、ファッションには全く気を使っていませ~ん。 と大声で叫んでいるかのような服装をし…

中学や高校の数学の問題を解く技術や感覚は役に立つのか

中学や高校の数学の問題を解く技術や感覚が、現実の社会で遭遇する問題を解決する上でも役に立つ―― という主張が、洋の東西を問わず、昔から、けっこう精力的になされているとききます。(ホントに役に立つのかな~) と思います。 誤解のないように述べます…

なくして初めて、ありがたみが実感されるというのは

3月11日の震災で職場に津波が押し寄せたために、多くの私物を失いました。 頻繁に持ち歩いていたノート・パソコンとか、気に入っていた水色のパーカーとか―― そうした中で、失って相応の痛手に感じられたのは、書籍の類いです。 とくに、繰り返し手に取って…

スリリングな文章というのは

スリリングな文章というのは―― 読者の心に衝撃や興奮、ときには憤激や不安を与えるような文章でしょう。 が―― そのように衝撃や興奮、憤激、不安を与えるためには―― まずは文章が、さっと読者の心の中に滑り込んでいかなくてはなりません。 ――何がいいたいん…

空間図形の比喩から

人が安定して暮らしていくには―― 何らかのコミュニティに所属していることが必要でしょう。「コミュニティ」というのは、いかめしく言い換えれば、 ――共同体 ですし、やわらかく言い換えれば、 ――仲間内 です。 家庭や職場もコミュニティといってよいと思い…

立場を同じくする者たちで徒党を組むばかりでは

政治の本質とは、社会の利害調整です。 よって、政治家が私ごとに絡めとられているようでは、まともな政治は期待できないでしょう。 例えば―― 選挙で自分に投票する有権者たちの言い分だけをきき、そうでない有権者たちの言い分をきかないような政治家は―― …