マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

価値は高いが、足の早くない情報

――情報に流される。 という表現がありますね。 あるいは、 ――情報に溺れる。 とも―― どちらも、 ――足の早い情報に振り回され、発言や行動を間違える。 といった意味です。 ここでいう「足の早い」とは―― 例えば、 ――中・長期的には価値がなくなる。 あるいは…

“ベール”は薄いより厚いほうが

CMやバラエティ番組などで活躍される女優さんが多いので―― うっかり忘れてしまいそうになりますが―― 女優さんは―― 常に、 ――ベールの陰 なのですよね。 僕らの前に出てくるときには、必ず、何らかの役柄を演じている―― その様子を、いくら細かにみたところで…

テーマが「恋」であったので

一般に、抽象的な議論は嫌われますが―― もし、誰もが避け難い強烈なテーマで抽象的な議論をするならば―― そんなには嫌われないようです。 「誰もが避け難い強烈なテーマ」とは―― 例えば、 ――恋 とか―― 人間が普遍的に備えている根本的な本能として、およそ異…

自分への悪口でヘコタレないために

自分への悪口は―― いったん受け止め――そのあと撒き散らせ―― という話をききました。 どういうことか―― 自分に対する非難や中傷・誹謗を耳にしたら―― それらの内容に、しっかりと耳を傾け、的確に要約し―― その要約を、自分の周囲の人たちに触れて回る―― とい…

「友情」と「打算」と

「友情」と「打算」とは―― よくセットにして議論されるようですね。 ――打算が皆無の友情などは、ありえない。 とか、 ――打算のない友情こそが、真の友情である。 とか―― 理想論はともかく、現実論としては―― 「友情」と「打算」とを厳密に区別をすることは難…

大坂城へ向かう前の真田信繁の人生から

今年のNHK大河ドラマの主人公は―― 真田信繁(のぶしげ)という人物です。 ――真田幸村(ゆきむら) の異名で知られる武将です。 慶長20年(1615年)の大阪夏の陣で―― 後の世に長く語り継がれる勇猛果敢な戦いぶりを示し、 ――日本一の兵(つわもの) と称さ…

和みの歴史

歴史とは―― 通常、 ――戦いの歴史 であることに気づかされます。 試みに―― 歴史に名を残した人々の人生を辿ってみれば―― そのほとんどが戦いに明け暮れた人生です。 ――なかなか歴史を好きになれない。 とか、 ――どうしても歴史に興味をもてない。 という人は…

おカネの貯め方は2つもある

――カネの貯め方は2つしかない――出るカネを減らすか入るカネを増やすかの2つだ。 といった主旨の話を―― よく耳にします。 たしかに、その通りと、僕も思いますが―― ちょっと気になる点もありまして―― それは、 ――2つしかない。 というところです。 僕とし…

芸能人の皆さんの騒動を通して

報道への人々の関心は―― まったく異なる2つの動機によって支えられているように感じられます。 一つは公共的な問題への関心―― もう一つは私秘的な問題への関心です。 これら2つの関心が、個人の心の中で、入れ替わり立ち替わり顕現化するものですから―― と…

心と体との抜き差しならぬ関係

心と体とは―― 切っても切れない関係にあるのですよね。 きのうの『道草日記』でご紹介した実験の結果―― 家族から思いがけず愛情の感じられる言葉をかけられると、鼻の頭の周囲の表面温度が上がるという結果は―― それを雄弁に物語っています。 なぜ鼻の頭の周…

人は愛情を伝えられてリラックスできるか

家族から思いがけず愛情の感じられる言葉をかけられると―― 人は、鼻の頭の周囲の表面温度が上がるそうです。 パナソニック社が、自社製品をテーマに行った実験で得られた結果です。 被験者6名が、家族から、事前告知なく、愛情の感じられる言葉をかけられ―― …

おカネの話に引きつけられるわけ

おカネの話って―― なんで、あんなに引きつけられるんでしょうかね。 ――お金持ちは高齢者に多く、そういう高齢者の多くは若年期に貧乏だった。 とか、 ――年収の高低が大事なのではない。大事なのは年収に対する貯金の割合だ。 とか―― いずれも、 (どっかで聞…

人の命を預かる職業は珍しくない

医学部を目指して受験勉強をしていた頃に―― 小論文の問題に取りくんでいて、 ――医師は人の命を預かる職業であり……。 と書き―― 添削の赤字で、 ――「医師は人の命を預かる職業」などと安易に書くものではない。 と叱責されたことがあります。 ――人の命を預かる…

早朝の風景に深夜の風景が入り混じっている

けさは東日本の太平洋側で大雪でしたね。 僕の住む仙台でも大雪でした。 雪で電車が遅れても巧く対応できるように―― けさは6時前に仙台駅に着いたのですが―― 朝の6時前だと―― まだ、夜通し酒を飲んだホロ酔い気分の学生たちがいて―― 通勤電車を待つ気ぜわ…

バッドエンドの物語は虚構性が高い

ハッピーエンドの物語とバッドエンドの物語とでは―― バッドエンドの物語のほうが虚構性が高いと考えています。 ハッピーエンドの物語も、虚構性は決して低くはありませんが―― バッドエンドの物語ほどに高くはないと思うのです。 ハッピーエンドの物語は―― 物…

バッドエンドの喜劇やハッピーエンドの悲劇というのを

悲劇と喜劇とは―― 一見、根本的に異なる物語と考えられがちですが―― どちらであっても、物語が真に悲喜こもごもである限りは―― 本質的な差異はないといってよいでしょう。 良質の悲劇は、悲哀の中にも笑いを盛り込み―― 良質の喜劇は、笑いの中にも悲哀を漂わ…

25年前の夜は暗かった

先日―― 25年ほど前の東京の夜景を伝える映像をみて、 (うわ~、あの頃の夜は東京でも暗かったんだな~) と痛感しました。 25年前というのは―― 僕が高校の頃です。 その頃―― すでに、 ――東京の夜は明るい。 といわれていました。 当時としては明るかったは…

自分の恋心を自在に操れる人間社会というものを

恋というのは―― 自分の意思によらず、無意識に始まってしまうことですが―― だからこそ―― 恋を、 ――素晴らしい。 と讃える向きがあるのでしょう。 もし、恋が―― 自分の意思によって、意識的に始められることだとしたら―― ちょっと恐いような気がします。 例え…

恋愛の学問は野暮か

恋愛を学問の対象にすると、 ――野暮 といわれるのだそうですね。 心理学の専門家が述べていました。 たしかに、「恋愛の学問は野暮である」というのは、直感的にはわかるですが―― (ホントにそうか?) と、僕は思っています。 試みに―― なぜ恋愛の学問が野…

あすに延ばせることは、きょうするな

きょうは―― 朝、起きたときに、 (きょう中にやらなきゃいけない!) と思ったことを―― すべてやりきったのですが―― なぜか―― まったく充実感を覚えていないのですよね。 むしろ、虚無感を覚えているような―― (なんでだろう?) と思って―― 自分なりに考え…

「どうすれば稼げるのか」「どうすればモテるのか」の落とし穴

どうすれば稼げるのか―― どうすればモテるのか―― そうした指南書の類いは、たくさん出版されていますが―― この手の書籍に向き合う姿勢には、少なくとも2種類あると思います。 一つは―― 結論を重視する姿勢―― どうすれば実際に稼げるのか、どうすれば実際に…

テレビは“合わせ鏡”の構図に

テレビというメディアは―― 何とも複雑な構図の中にあります。 公共放送のNHKは別にして―― 民間放送の各テレビ局は―― スポンサーである企業などから資金を得て、番組を制作し―― その番組を、スポンサーの広告と併せて放映することで、スポンサーに利益を還…

多数派工作の必須手段

――多数派工作 という言葉がありますね。 組織や共同体など、何らかの人々の集まりにおいて―― 自分の所属する流派や派閥が最大規模になるように働きかけることです。 こうした働きかけに成功する秘訣というのを教わりました。 それは、 ――まずは自分ないし自…

恋の衝動の“生々しさ”

先年―― ある高名な学者さんが、座談の席で、ご自身の結婚に至った経緯を語られたときに、 「いや~、あの恋の衝動の生々しさというやつは、いかんともしがたいものですな~」 と、おっしゃっていたのを伺ったことがあります。 まったくその通りなのですね。 …

取り返しのつかない失敗というのは

取り返しのつかない失敗というのは―― その失敗をしてしまったときには―― かなりの高率で―― 失敗をしたことそれ自体に気づいていないように思います。 何日か経って―― あるいは、何か月か経って―― あるいは、何年か経って―― そのときを振り返って、「あ!」と…

昭和顔

――昭和顔 という言葉が定着しつつあるようですね。 何となく懐かしい―― 純朴な印象―― 凝った服装や髪型ではない―― 和服がよく似合いそう―― そういう人の顔を「昭和顔」というのだそうです。 主に女性についていいますが―― 男性についてもいうようです。 「昭…

風格を実際以上に重厚に感じさせる錯覚

組織を長年にわたって率いている人には―― 自然と風格が出てきます。 その風格は―― 率いる組織が大きければ大きいほどに―― また、率いる年月が長ければ長いほどに―― 重厚になっていくようです。 なぜでしょうか。 わかりやすい要因として、すぐに挙げられるの…

精神的な疲弊を耳で聞く

引退を決断したスポーツ選手が、引退の理由として、 ――気力・体力の限界 を挙げるときに―― その本当の理由は―― たいていは、 ――気力の限界 だけだといいます。 つまり―― 体力は関係ない、と―― なぜなら―― 体力の限界なら、知恵や工夫で、いくらでも補えるけ…

2つの“諦める”

僕は、自分で自分のことを、 ――諦めの早い男だ。 と思っています。 そして―― そのことに、何となく誇りを持っています。 というのは―― 何かを諦めるというのは―― それまでの自分の価値観を捨てることであったり直すことであったりすると考えているからです。…

綺麗な円弧の虹の背景が暗く重そうな曇天である、というようなこと

きょうの仙台は―― 晴天と曇天とが交互に繰り返し、時に天気雨がパラついて―― けっこう不安定な空模様でした。 買い物がてら―― 晴天と曇天とが、まだら状に入り混じった上空を見あげると―― どんよりと立ち込めた灰色の雲の手前に―― 完全な虹が、かかっていま…