マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「内科本道、外科外道――」の歴史的背景

――医者なんて誰でもできるさ。よくわからない薬をもっとよくわからない体に入れて病を治そうっていうんだから―― という笑い話のほかに、 ――内科本道(ほんどう)、外科外道(げどう)―― という語句について―― きのうの『道草日記』で述べました。 この、 ――…

内科本道、外科外道――

――よくできない・よくできる の話は、 ――技術 の有無であり―― それは、 ――理解 の対象であって、 ――感嘆 をもたらす一方―― ――よくわからない・よくわかる の話は、 ――知恵 の有無であり―― それは、 ――納得 の対象であって―― ――共感 にもとづく―― ということ…

技術は理解をされ、知恵は納得をされる

――よくわからないから人は知恵を絞り、よくできないから人は技術を磨く。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 この、 ――よくわからない・よくできない。 の違いは、 ――自己完結・他者関与 の違いによるといえます。 ――よくわからないことが…

できないから技術を磨き、わからないから知恵を絞る

――「よくわからない」と「よくできる」との見極めは難しい。 のだが、 ――「よくできない」と「よくできる」との見極めは難しくない。 ということを―― おとといやきのうの『道草日記』で述べました。 簡単にいってしまうと―― これは、 ――学・芸 の話です。 英…

「よくできない」と「よくできる」との見極めは誰でもできる

――「よくわからない」と「よくわかる」との見極めは誰でもできるわけではない。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 きのうの文脈は、 ――薬や体のこと でしたが―― その見極めが難しいのは、薬や体に限ったことではありません。 例えば、 ――…

「よくわからない」と「よくわかる」との見極めは誰でもできるわけではない

――よくわからない薬をもっとよくわからない体に入れて病を治そうっていうんだから、医者なんて誰でもできる。 という笑い話について―― きのうの『道草日記』で述べました。 この話が、 ――笑い話 として成り立っている理由について―― きのうは一面的にしか触…

よくわからない薬をもっとよくわからない体に入れて――

――医者なんて誰でもできる。 という笑い話があります。 曰く、 ――よくわからない薬をもっとよくわからない体に入れて病を治そうっていうんだから、誰でもできる仕事だよ。 というのです。 出典はわかりません。 インターネットで調べてみましたが、ヒットし…

抗ウイルス薬が「最も薬らしい薬」とはいえない理由

――この世の中で、最も薬らしい薬は抗生物質である。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 ――抗生物質 とは―― きのうの『道草日記』で述べた通り―― 細菌感染の薬です。 ――抗菌薬 とも呼ばれます。 個人的には、 ――抗細菌薬 と呼びたいところで…

最も薬らしい薬とは?

――最も薬らしい薬を挙げよ。 といわれたら―― 僕は―― 迷わず、 ――抗生物質 と答えます。 細菌感染の薬です。 ――抗菌薬 ともいいます。 ――個体 を、 ――都市 とみなし、 ――個体を構成する細胞 を、 ――都市の住民 とみなす比喩は、感染や感染症の現実を生々しく…

その比喩は感染や感染症の現実を生々しく伝えている

――個体 を、 ――都市 とみなし、 ――個体を構成する細胞 を、 ――都市の住民 とみなすと―― ――細菌 は、 ――動物 とみなせ、 ――ウイルス は、 ――都市の住民の脳に寄生をする虫 とみなせる―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… この比喩に…

比喩を用いてウイルス感染と細菌感染との違いを掴む

――ウイルス感染は細菌感染よりも病原性が低い。 と考えられることを―― おとといの『道草日記』で述べました。 が―― なかには、かなりタチの悪いウイルスというものがあり―― そのようなウイルスに感染をした細胞は、病原性が細菌よりも高くなるために―― 個体…

感染をしないウイルスに病原性はあるか

ウイルス感染と細菌感染との違いは、 ――「個体」という名の“細胞の集合体” へ入り込むのが、 ――「ウイルス」という名の“細胞の体の一部”に入り込まれた細胞 か、 ――「細菌」という名の細胞 かの違いである―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べまし…

ウイルス感染の病原性

――ウイルス感染 は、 ――細胞へ“細胞の体の一部”が入り込むこと であり―― その起源は、 ――細胞内の生理現象の1つ といえる―― ということを、きのうの『道草日記』で述べました。 これに対し、 ――細菌感染 は、 ――“細胞の集合体”へ細胞が入り込むこと であり―…

ウイルス感染の起源

多くの科学者たちは、 ――A1:細胞が、細胞であり続けるのに必要な最小限の遺伝情報を捨て去ることで、ウイルスへ進化を遂げた。 か、 ――A2:細胞の体の一部が、細胞の遺伝情報の一部を伴って体から飛び出すことで、ウイルスへ進化を遂げた。 かのどちらか…

進化をやや厳密に論じる上での約束事

――まず先に細胞が出現をし、次にウイルスが出現をした。 と、今日、多くの科学者たちが考えている―― ということを、きのうの『道草日記』で述べました。 ――まず先にウイルスが出現をし、次に細胞が出現をした。 と考える科学者は、そんなに多くはない、と―― …

先に細胞が出現、次にウイルスが出現

――“細胞とウイルスとの関係”は2つの場合に分けられる。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 A:1つしかない“細胞の系統樹”の枝の幾つかに、幾つかの“ウイルスの系統樹”が接ぎ木をされている。 B:幾つかある“ウイルスの系統樹”のうちの…

ウイルスの系統樹は幾つか描ける

――ウイルスの起源は1つではない。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 ――細胞の起源は、どうやら1つらしいのだが、ウイルスの起源は、どうも1つではなく、幾つかあるらしい。 と―― …… …… このことを踏まえると―― 少し興味深いことが思い…

ウイルスの起源は?

――ウイルス は、 ――「生きている」という状態にある細胞の内部に組み込まれうる物質 である、ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 よって、 ――ウイルス は、 ――生命体と非生命体との中間体 あるいは、 ――半生命体 とでも呼ぶべき特異な物質で…

ウイルスは生命なのか、生命でないのか

――ウイルスは、生命ではないが、生命体ではある。 と―― きのうの『道草日記』で述べました。 これは―― いいかえると、 ――ウイルスは、生きてはいないのだが、「生きている」という状態に移行しうる物質である。 ということです。 いま、 ――「生きている」と…

細胞とウイルスとの相違点・共通点

――細胞 とは、 ――袋の構造をもち、その内外を特定の物質が移り変わりながら流れ続けているもの である、と―― きのうの『道草日記』で述べました。 きょうは、 ――ウイルス について述べます。 …… …… ――ウイルス、 は、 ――細胞 との相違点や共通点に目をつけて…

“ヒトと風邪ウイルスとの関係”を根源的に見直すと

――ヒトと風邪ウイルスとの関係 を根源的に見直すと、 ――細胞とウイルスとの関係 となります。 ヒトは細胞から成り、風邪ウイルスはウイルスの一種であるからです。 では、 ――細胞 とは何か―― あるいは、 ――ウイルス とは何か―― …… …… これらの問いに答えるの…

今日の進化生物学における「進化」

――風邪ウイルスは、新・風邪ウイルスとしてヒトの前に出現をし、ヒトへの感染を繰り返す中で、しだいに古(こ)・風邪ウイルスへと変化を遂げ、やがて、ヒトの生殖細胞に感染をすることで、ヒトの進化に何らかの影響を及ぼす。 という空想について―― きのう…

ヒトと風邪ウイルスとの関係には思考の材料が詰まっている

ヒトと風邪ウイルスとの関係について―― 5月18日の『道草日記』から考え続けています。 簡単にまとめると―― ヒトは―― だいたい今から10万~30万年前に―― ヒト属に含まれる生物種の1つとして―― 今日でいうアフリカ大陸に出現をし―― だいたい今から3万~10万年…

ヒトの進化に“正のフィードバック”はかかるか

――“ブレイン・マシン・インターフェイス(brain machine interface)の実現”は、ヒトに“人らしからぬ厳密性の獲得”という進化をもたらしうるのか。 という問いについて、考えています。 この問いは―― ブレイン・マシン・インターフェイスがマン・マシン・イ…

ブレイン・マシン・インターフェイスはマン・マシン・インターフェイスの一つの形かも……

いわゆる、 ――ブレイン・マシン・インターフェイス(brain machine interface)の実現 が、 ――人らしからぬ厳密性の獲得 を意味しているのかもしれない、ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 が―― そうした見方を、 (おおげさだ) とみる向…

“人らしからぬ厳密性の獲得”は“ブレイン・マシン・インターフェイスの実現”かもしれない

ヒトの、 ――人らしからぬ厳密性の獲得 について―― ここ数日の『道草日記』で述べています。 このようなことを述べると―― すぐに思い浮かぶのが、 ――BMI(brain machine interface) という概念です。 日本語では、 ――ブレイン・マシン・インターフェイス と…

「人らしからぬ厳密性」の「人らしからぬ」の意味

ヒトの、 ――人らしい社会性の獲得 の次に起こりうる“劇的な進化”として、 ――人らしからぬ厳密性の獲得 が挙げられるのではないか、ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 その「厳密性」の具体的な内容として、 ――記号や数値の操作が、それなり…

“人らしい社会性の獲得”に匹敵しうる“劇的な進化”とは?

――ヒトは、だいたい今から3万~10万年に起こったと考えられる“人らしい社会性の獲得”以降、それに匹敵しうるような劇的な進化を、まだ遂げていないのではないか。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました、 では―― その来たるべき“劇的な進化”は――…

生命史上、実にきわどい時代を生きているのかもしれない

ヒトが風邪ウイルスをプール(pool)するキャパシティ(capacity)が満杯か否かは―― ヒトの進化に劇的な変化がみられるか否かに等しいのではないか―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 ヒトがヒトになる以前――だいたい今から3万~10万年前…

ヒトが風邪ウイルスをプールするキャパシティが満杯か否かは

ヒトが風邪ウイルスをプール(pool)するキャパシティ(capacity)は―― 少なくともヒトがヒトになる以前――つまり、だいたい今から1万~3万年以上の昔――では、 ――満杯になっていた。 と考えるほうが自然である―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べま…