マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

ウイルスの起源は?

 ――ウイルス

 は、

 ――「生きている」という状態にある細胞の内部に組み込まれうる物質

 である、ということを――

 きのうの『道草日記』で述べました。

 

 よって、

 ――ウイルス

 は、

 ――生命体と非生命体との中間体

 あるいは、

 ――半生命体

 とでも呼ぶべき特異な物質である、と――

 

 ……

 

 ……

 

 このことに目をつけると、

 ――そもそも、ウイルスの起源はどうであったのか。

 という問いに行き着きます。

 

 この問いは――

 細胞の起源が、ある程度はハッキリしていることの裏返しです。

 

 ――細胞の起源は、おそらくは特定の物質が関わり合って生じた特殊な現象である。

 と考えられています。

 

 その「特殊な現象」とは――

 2016年8月23日の『道草日記』で述べたように――

 ――エネルギーが固有の勢いで吹き流れたこと

 です。

 

 ここで最も大切なことは――

 その“特殊な現象”は、

 ――ただの1回しか生じなかったらしい。

 ということです。

 

 このことは、

 ――地球上に生きる全ての細胞が、たった1つの共通祖先から始まっているらしい。

 ということから導かれています。

 

 地球上に生きる数多の細胞の遺伝情報を照らし合わせると、

 ――共通祖先がいたらしい。

 と考えるほうが、

 ――共通祖先はいなかったらしい。

 と考えるよりも、自然なのだそうです。

 

 では――

 ウイルスは、どうなのか――

 

 ……

 

 ……

 

 ウイルスも、細胞と同じように、遺伝情報をもっていることは――

 おとといの『道草日記』で述べた通りです。

 

 よって――

 地球上でみつかっている数多のウイルスの遺伝情報を照らし合わせることで、共通祖先の存在の可能性を見極めることができるはずです。

 

 その見極めの結果は――

 

 ――ウイルスには、細胞と違い、共通祖先はいなかったようだ。

 というものでした。

 

 つまり――

 ウイルスの起源は、細胞の起源と違い、

 ――1つではない

 ということになります。

 

 先ほども述べた通り――

 細胞は、ただの1回の“特殊な現象”から始まっていると考えられます。

 

 が――

 ウイルスは、おそらくは、そんなに特殊ではない複数回の現象から――少なくとも、細胞の起源と比べたら、そんなに特殊ではない複数回の現象から――始まっていると考えられるのです。

 

 この点で、

 ――ウイルスの起源は、細胞の起源とは、だいぶ違うようだ。

 といえます。