マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

その奔放さや曖昧さの「遊び」を

言葉の主張にウンザリしていると―― 言葉以外の主張が鮮やかにみえてきます。 言葉以外というのは―― 例えば、数値・数式であったり、実験・観測結果であったり―― つまり、自然言語とは一線を画する記号や形式のことです。 自然言語は使い勝手に優れている分――…

自分の文句を自分できくのも

何をやっていても、つい文句をいってしまう心境というのが、ありますね。 今の僕が、そんな感じなのですが……(苦笑 文句をいっても、何もいいことはないので―― そのままガマンをしております。 そういうときは黙るに限るのです。 黙らないでいると、必ず文句…

なんとも得体の知れない

人の体の仕組みは、わからないことだらけで―― 少なくとも―― わかっていることのほうが、わかっていないことよりも少ないはずで―― そういう意味では―― 人の体には、なんとも得体の知れないところがあるのですが―― それでも―― 人は、自分の体を自分で所有して…

自分の発言に責任を負うということ

自分の発言に責任を負うということは―― 結局は、自分の発言の内容について、いくらでも説明を尽くす、ということであって―― 決して、何かの役職を返上したり、金銭を支払ったりすることではありませんよね。 だって―― それらは、少なくとも発言の責任を全う…

冷酷な真実を伝えるということは

冷酷な真実を伝えるということは―― たいていは、つらく苦しいものですが―― それでも、それを伝えなければならないときには、伝えなければならず―― それをいたずらに回避していては、所与の責任を果たせないことに多々つながります。 ですから―― 僕自身も、伝…

網羅の魔性

目で見て、耳で聞いて、手で書いて、口で話して―― これら4つの過程が学習の基本であろうと思いますが―― 教育の現場では―― これら4つのうち、どうしても「目で見て」だけが強調される傾向にあります。 例えば、教科書を読むとか―― お決まりの勉強法ですね。…

虚構の物語は、現実の主張を含んでこそ

虚構の物語は、現実の主張を含んでこそ―― 心地よいメッセージ性を醸し出せるのだと思います。 現実の主張を欠いた虚構は―― 例えば、作者が現実世界の諸問題から目を背けているのが明らかに伝わってくる虚構は―― もちろん、それがメッセージ性を帯びることは…

見たいものが見えなくても

見たいものが見えないと―― 昔は、(あ~! いらいらする!) と息巻いたものですが―― 最近は、(あ~、むしろ、このまま、ずっと見えないほうがいいかもな) と黙考してしまうのです。 見えていないからこそ美しい―― 見えてしまったら、おぞましい―― それが…

「言い切る美学」の真髄

ここ数年、 ――心と体、人間の全部 というキャッチ・コピーが―― TVのCMなどで流れていますね。 オリンパス社の「広告キーフレーズ」だそうです。 正しくは、 ――ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ と表記するのだそうですが―― このコピーに―― 僕は、けっこう深…

将来を楽観的にみるべきか、悲観的にみるべきか

将来を楽観的にみるべきか、それとも悲観的にみるべきか―― それは―― 結局は、個人の趣味の問題であるような気がします。 少なくとも、人生訓のようなものに含めるべきではない―― 僕個人の話をすれば―― 僕は―― 常に将来を悲観的にみるほうなのですが―― それは…

こういう選挙には2度と

大方の予想通り―― きょうの参議院選挙は与党・自民党および公明党の大勝に終わりました。 これほど驚きのなかった選挙も珍しいのではないか―― と思えるくらいの選挙でしたが―― もちろん―― 今回の選挙に直接的に関わった人たち――立候補者や支援者の皆さんなど…

相手が断定をしているのか、いないのかに

言葉の扱いに十分に慣れてくると―― 相手が断定をしているのか、それとも断定はしていないのか――に、ずいぶんと敏感になります。 通常、言葉の扱いに慣れている人が断定をすることは、極めて稀なので―― もし、断定をされていれば、(おや?) と思うのですね…

その場に自分が居合わせることは、はたして適切なのかどうか

――あ、ここは、自分の居場所だな。 とか、 ――ここは、いちゃいけない所だな。 とか―― その場に自分が居合わせることは、はたして適切なのかどうか―― それを的確に判断するのは―― 実は意外に難しいのです。 多くの場合―― 自分以外の全ての人は、瞬時にわかる…

言葉は心もとない、けれど

言葉は、情報を伝えるという意味では、大変に心もとないものです。 とくに日常会話に頻出するような言葉は、その用いられ方が極めて曖昧です―― 十人十色の用いられ方があるといってもよい―― そんな「言葉」を用いて情報の伝達に正確を期すなど、むしろ無茶な…

誰かにお願いごとをするときは

誰かにお願い事をするときは、 ――ダメでもともと……! と割り切るくらいが、ちょうどよいでしょう。 お願い事ですから―― お願いされたほうは、いつでも断る権利があるのです。 最悪の場合、 ――ごめんなさい。たしかに一度は引き受けたけれど、やっぱりダメだ…

怒るべきとき

ぜんぜん怒らないようにみえる人が怒っているのをみたりすると―― 怒るべきときに怒ることは、(やっぱり、必要なことなんだなあ) と感じます。 怒るべきときに怒らないと―― 怒りのエネルギーが自分自身に向いてしまい、自分の心や体に深刻なダメージを与え…

本当に恐ろしいのは

やれ幽霊だ、やれ妖怪だ、やれ悪霊だといったところで―― 本当に恐ろしいのは―― 人の狂気です。 狂気が人を支配する―― その瞬間です。 そういう瞬間をみて―― 人は、古来、幽霊とか妖怪とか悪霊とかいった概念を象ったに違いありません。 人の狂気の現実を目の…

人知には限りがある

人知には限りがあるということを―― どこまで痛感しているか―― それが―― その人の度量の広さを決めると思っています。 自分の知性のひ弱さを自覚できず―― 他人に知性の逞しさを期待するばかりの人は―― およそ度量が広いとはいえません。 が―― 自分の知性のひ…

よく知らないことは、よく知らないままにとっておくのが

昔は、ひどく深遠に思えた謎が―― その謎の周辺を熟知することで、深遠でも何でもなくなるということが、歳を重ねるごとに増えてきました。 その最たるものが―― 僕にとっては、物理学の諸法則で―― 例えば、相対論や量子力学や熱力学の第2法則は―― それをよく…

町の個性の遮蔽

どんな小さな町にも歴史があり、文化があり―― その町でしか育まれてこなかった何かがあるものなのですが―― そうした「何か」を大切にしている町というのは―― 意外に多くはないのですね。 たいていは―― その「何か」が、その町に住む当の人たちによって、ほと…

雑考

6月30日までを上半期、7月1日からを下半期と呼んで―― 6月と7月との間に境を設けることがあります。 この見方に立つと―― 今は「下半期」が始まったばかりなのですよね。 何か新しいことの始まる時期というのは、それなりに心が浮き立つもので―― この「下…

人生は「本当に大切なこと」の連続か

人生の大半は日常で成り立っているのだから―― 日常こそが人生で最も重要な要素なのかもしれません。 が―― 日常を「重要だ」といってしまうと―― 何だか息苦しくなってしまいませんかね。 ――本当に大切なことというのは、何か特別なことではなくて、ごく平凡な…

必ず応答できる人

どんな働きかけを受けても必ず応答できる人―― それが―― 頭の良い人だと思いますね。 それは―― つまり、生きることに忠実な人でもあります。 外界の刺激に対して常に適切に応答することこそが―― 生体の基本活動だとすれば―― 頭の良い人というのは「生体の基本…

片思いというのは

片思いというのは―― 一般には、大変にツラいことだと思われていますが―― それは―― その「思い」の中に利己心があるからこそ、ツラいのであって―― もし、片思いの中の「利己心」がキレイさっぱり昇華されきっていたならば―― 片思いというのは、まことに崇高な…

それは、いわば願望みたいなもの

――学問とは遊びである。 ということを―― 20代の僕は、かなり本気で信じていました。 実をいえば―― 今でも、ちょっと本気で信じているのですが―― まあ―― それは、いわば願望みたいなものでして―― 事実―― 世の中に、学問を遊びだと思っている人は、そんなには…

働くために遊ぶ

遊ぶために働くのか―― 働くために遊ぶのか―― その問いが―― 20代の僕には、そこそこに切実でした。 もちろん―― 常識的には、「遊ぶために働く」です。 遊ぶのに必要なおカネを手にするために働くのであって―― 働くのに必要な何かを手にするために遊ぶわけでは…

「我が身」に「旅」をさせる

他人のエゴは、よく見えるけれども―― 自分のエゴは、なかなか見えないものです。 人は、どうしても、 ――我が身、可愛さ なのですね。 最後は自分自身のことを考え―― 自分自身のために動きます。 一方で、 ――可愛い子には旅をさせよ。 ともいいますね。 同じ…

誰かと仲良くしたかったら

誰かと仲良くしたかったら―― その人に何も求めないことですね。 何も求めないかわりに―― 何か求められても応えない―― 求めないし、求められない―― それが、仲良くする秘訣だと思うのです。 もちろん―― 人と人とが仲良くするには―― 実際には、利害関係の一致…

すぐに顔に気持ちが出る人は

すぐに顔に気持ちが出る人は―― お芝居が下手だと思われがちですが―― たぶん―― 実際には、そういうことはなくて―― むしろ、とびきりのお芝居上手になる可能性があると思います。 すぐに顔に気持ちが出るのなら―― その気持ちをコントロールしてやればよいので…

おじさんの哀愁

――おじさんの哀愁 などと―― 僕らは時々かんたんに口にしますが―― この「おじさんの哀愁」というのは―― いったい何なのでしょうね。 興味深いのは、「おじさんの哀愁」とはいっても、「おばさんの哀愁」とは、なかなかいわないことです。 少なくとも、僕は、…