片思いというのは――
一般には、大変にツラいことだと思われていますが――
それは――
その「思い」の中に利己心があるからこそ、ツラいのであって――
もし、片思いの中の「利己心」がキレイさっぱり昇華されきっていたならば――
片思いというのは、まことに崇高な理念に違いありません。
このことは――
1度や2度くらい片思いをしただけでは、なかなか気づかなくて――
何度も繰り返し片思いをしてこそ――
たしかに、
――はたと
気づけます。
なぜだか、わかりますか。
それは――
……
……
片思いを繰り返しているうちに――
それとなく、わかってくるのです――自分自身の利己心に――
利己心にとらわれてしまっている醜い醜い自分自身の後ろ姿に――