マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

今川義元のこと(5)

今川(いまがわ)義元(よしもと)が―― 軍司令官として軟弱であったと考えられる理由として、 ――負け戦の経験だけでなく、勝ち戦の経験も、ほとんどしていなかったからではないか。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 これに対し、 ――今川…

今川義元のこと(4)

今川(いまがわ)義元(よしもと)は―― 少なくとも中世的な感覚では、 ――政治家としては英明 であり、 ――軍司令官としては軟弱 であった、と―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… 「政治家としては英明」のほうは、ともかく―― 「軍司令官としては軟…

今川義元のこと(3)

――軟弱な愚将なのか、英明な名将なのか――そこが、わかりにくい、というところに、今川(いまがわ)義元(よしもと)の最大の魅力がある。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 一般に、 ――日本の歴史に興味はあるけれど、すごく興味があるわ…

今川義元のこと(2)

日本の歴史に少しでも興味のある人なら―― たぶん、 ――今川(いまがわ)義元(よしもと) の名前は知っています。 が―― その日本の歴史への興味の度合いによっては―― 思い描く今川義元の人物像は―― かなり違ってくるはずです。 …… …… ――日本の歴史に興味はあ…

今川義元のこと(1)

何かで失敗をしたばかりの人は―― たぶん、今、 ――逆境 にあるでしょう。 一方―― 何かで成功をしたばかりの人は―― たぶん、今、 ――順境 にあるでしょう。 人の本性を見極めようと思ったら―― その人が、順境ではなく、逆境にあることを確認するのがよい―― とい…

人の本性を見極めようと思ったら

人の本性は―― 自分が主導権を握っているときには、よくわかりませんね。 主導権を握っていないとき―― 主導権を失っているときのほうが―― よくわかる―― …… …… きのうの『道草日記』で、 ――人を大切にする人は、自分が主導権を握っていないときでも、人を大切…

人を大切にする人は、自分に主導権がなくても……

――ある人が、人を大切にする人かどうかを見極めるには、その人が誰かに片思いをされたときの振る舞いを見極めればよい。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… 大切なのは、 ――片思いをされたとき であって、 ――片思いをしたとき ではな…

片思いをされたときに、どうか

親子関係というのは―― 子が生まれたばかりの頃は―― あきらかに、 親 ⇄ 子 です。 親は子を無条件で愛でるし―― 子は親を本能的に求めます。 が―― 子が成長し、親から独立する頃には、 親 → 子 となります。 いうなれば、 ――親の片思い です。 きのうの『道草…

親を大切にしない人は、人を大切にしない人である

――親を大切にしない人は、人を大切にしない人である。 という考え方があります。 (まあ、そうだろうな) と―― 直感的には思えますが―― では、 ――なぜ、そういえるのか。 と理詰めで訊かれると―― 答えに窮するかもしれません。 皆さんは―― 窮せずに答えられ…

親子関係の異質性

人は―― 必ず複数の対人関係を背負っている―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… 人は―― まず生まれてすぐに、 ――親子関係 を背負います。 次いで、 ――友人関係 や、 ――師弟関係 を背負い―― やがて、 ――恋人関係 や、 ――夫婦関係 を背…

「人」は、誰かが誰かを支えている?

――人 という漢字は、 ――誰かが誰かを支えている様子を表している。 という考え方があります。 楷書の「人」をみたときに―― たしかに―― 左の長い曲線が右の短い曲線によって支えられているように思えます。 が―― この考え方は―― 今日―― 明確に否定されている…

「人」は難しい

――人 といったら―― 皆さんは、何を思い浮かべますか。 1人の人でしょうか。 それとも―― 何人かの人々でしょうか。 それとも―― 数多(あまた)の人々でしょうか。 …… …… 僕は―― たいていは、 ――1人の人 を思い浮かべます。 ――あの人 の、 ――人 です。 たま…

自分のことが好きな人が本当に好きなこと

自分のことが好きな人は―― たぶん―― 自分と周囲の人たちとの関係が好きなのだと思います。 自分だけを単離して分析し、 ――好きだ。 といっている人は―― たぶん、ほとんどいなくて―― 自分と家族・親族との関係―― あるいは―― 自分と友人・知人との関係―― そう…

自分と他者とを比べるときの留意点

――自分のことを好きになるには、恐れずに、自分と他者とを比べることだ。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… その際は―― 当然ながら、 ――劣等感 や、 ――優越感 からは自由でいる必要があります。 自分と他者とを比べて、 ――私はダメ…

自分のことが好きになるには

――人が好き になるためには―― どうすればよいのか―― …… …… それが―― 今の僕には―― よくわからないのです。 …… …… もちろん―― 3日前の『道草日記』で述べたように、 ――「人が好き」とは「自分のことが好き」―― ということですから―― 自分のことが好きになれ…

「人を食う」とは?

――人を食う といういい方があります。 ふつう、 ――人を人とも思わないかのような傲慢不遜な態度をとる。 という意味で使われます。 これは―― おそらくは、単に、 ――傲慢不遜な態度をとる。 ということとは―― 少し違います。 ――当人には「人を人とも思わない…

「自分のこと」というのは実は幅広い

――人が好き とは―― つまりは、 ――自分のことが好き。 ということである、と―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… ここでいう「自分のこと」が何を意味しているのかは―― ちょっと問題です。 例えば―― その「自分のこと」が、 ――自分の容姿だけ とか、…

「人が好き」とは?

――人が好き とは―― どういうことなのかを―― ときどき考えます。 ――人の弱さを慈しむ。 ということか―― あるいは、 ――人の矛盾を受け入れる。 ということか―― あるいは、 ――人の清濁をあわせ呑む。 ということか―― あるいは、 ――人の美醜をあわせ観る。 とい…

織田信長が好きであったのは

人が好きでないと―― 人をまとめることはできないと思うのです。 人嫌いの人に―― 人をまとめることはできない―― …… …… いわゆる、 ――天下人 というのは―― 天下に号令をかける人物のことですが―― ここでいう「天下」とは―― 要は、 ――人の世 のことです。 そし…

織田信長は本当に天下人になりたかったのか

織田信長の人生を概観すると―― (織田信長は、人嫌いであったのではないか) と思えてきます。 人と一緒にいても、楽しくない――楽しめない―― 本当は―― 何事も一人でやるのが好き――誰かと一緒にやるのは好きではない―― そういう人物ではなかったか、と―― …… ……

織田がつき 羽柴がこねし

織田信長の、 鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス は―― 織田信長のことを少し揶揄したような響きがある―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 きょうは―― その「鳴かぬなら……」と並んで有名な「天下(てんか)餅(もち)」の話です。 …… ………

鳴かぬなら 殺してしまえ

織田信長といえば、 鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス の句を思い浮かべる人は少なくないでしょう。 これは―― 豊臣秀吉や徳川家康と比較して―― 織田信長の短気な人柄が端的に評されたものと考えられます。 ちなみに―― 豊臣秀吉は、 鳴かぬなら 鳴かせてみ…

織田信長のことで強調したいこと

織田信長の存在を―― 僕が初めて意識したのは―― 小学校の中学年の頃であったと記憶しております。 同級生の男の子が、 ――織田信長は、日本で初めて鉄砲を上手に使った人だ。 といっているのを聞いて―― (へえ、そんな人がいるんだ) と思ったのを覚えています…

「実は信長は女だったんだ!」と思わず信じてしまうような

――織田信長の生き方には、何ともいえない魅力がある。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… 最大の魅力は、 ――わかりづらさ だと思っています。 自分に歯向かう者たちを残虐な皆殺しにしたかと思うと―― 家臣の家族らにも細やかな気遣い…

織田信長が好きではないけれど

――「織田信長のことが好きか嫌いか」と訊かれたら、たぶん「嫌い」と答える。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… そのように述べてから気づいたのですが―― こういう述べ方だと―― 何だか酷く後ろ向きのコメントに感じられますね。 …… …

織田信長が殺された理由

――織田信長のことが好きか嫌いか。 と訊かれたら―― 僕は、たぶん、 ――嫌い と答えるでしょう。 正確には、 ――好きではない。 なのですが―― 好きか嫌いかの二択であれば、 ――嫌い と答えると思います。 その理由は―― …… …… (一緒に話をしたら、ぜんぜん面白…

織田信長の人物評

戦国末期の武将・織田信長のことを―― おとといの『道草日記』で、 ――超現実主義者・超合理主義者 と評しました。 …… …… 織田信長というと―― 少なくとも30年くらい前は、 ――革新的な天才肌 とか、 ――残虐非道、冷酷無比 とかいった印象で語られることが多かっ…

「無限」の魅惑の正体

――自分の目で確かめた物事しか信じない。 と決めている人にとって―― 無限級数の結論は信じられないに違いない―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 例えば―― 日本史上有名な織田信長は―― 無限級数の結論を信じなかったであろう、と―― …… ………

織田信長は無限級数の結論を信じたか

――級数は、無限になって初めて面白くなる。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 …… …… ときどき―― 超現実主義者・超合理主義者と思しき人をみかけます。 ――自分の目で確かめた物事しか信じない。 という人です。 そんな人たちの筆頭として――…

級数は、無限になって初めて面白くなる

――アキレスと亀 の逆説が―― いわゆる高校数学の等比数列や無限級数に帰着させることで―― 少なくとも日常の感覚では、解消できるように思える―― ということを―― きのうの『道草日記』でお示ししました。 …… …… 以上のような論証――実際には、論証もどき――を高…