マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

小説に現実は必要か?

――小説家が小説家を主人公に小説を書くのは禁じ手だ。 という主張をみかけましたが―― たしかに、その通りですね。 禁じ手だと思います。 だって―― 読者が感情移入するのに困ってしまう―― 読者にとっては―― 自分と対極的な存在が小説家ですから―― では―― なぜ…

自分の体が世界と繋がっているということを

自分の体が世界と繋がっているということを実感するには―― 病気をするといいでしょう。 あるいは、怪我でもいい――「世界」というのは、「自然」とか「環境」とかいった言葉のほうが適切かもしれません。 もっと大げさにいえば、「宇宙」です。 なぜ、世界と…

もし、生きることの意味を問うのであれば

生きることに意味などはないと思っています。 にもかかわらず―― 人は、生きることの意味を、つい問うてしまう―― 自然の只中に生きる自分の実態を―― 十分に理解することが難しいからです。 ですから―― もし、生きることの意味を問うのであれば―― 人は、自然哲…

何かを主張したいと思うのならば

深い言葉は、常に、わかりやすいものだと考えています。 深ければ深いほどに、わかりやすくなる―― 深い言葉は―― その深さが、すぐにはわからないものです。 浅い言葉は一見して浅いとわかるのですが―― 深い言葉は、そう簡単にはわからない―― 深い池を淵から…

議論を単に拡張するだけなら

例えば―― 学問と芸術と―― 精神と物質と―― 政治と経済と―― これらは互いに異なるものであることは明らかですが―― では、両者の境界を、どこに、どんな風に引こうかと思うと途端に、思考が停止してしまいそうになるくらいに―― 両者の厳密な区分は困難です。 学…

生きることに疲れたくなければ――ただし――

人は、いつも同じことばかりを繰り返していると―― だんだんに疲れてくるのですね。 ですから―― もし、生きることに疲れたくなければ―― 次々と新しいことに手を出していくといい―― ところが―― ここには深刻な矛盾が隠れています。 そもそも、生きるということ…

真っ当な科学嫌いへ向けて

自然科学の営みには、パズルを解く楽しみのようなゲーム性が備わっていて―― それが、いわゆる「科学嫌い」の人たちに手っ取り早い口実を与えていることは、ほぼ疑いのない事実のように思えます。 ちょうど、最近の複雑で高性能なTVゲームに子供が没頭してい…

ニコリともしない女性に

ニコリともしない女性に、ハッとさせられることがあるのですよね。 僕は男ですから、女性にニッコリと微笑されれば嬉しいものですが―― ニコリともしない女性であっても、それはそれで気になるものです。 つまり―― 笑ってもいないのに、男の注意を惹き付けて…

僕が政治を書くときは

『道草日記』で政治の話を扱うと―― たいてい、 ――面白くないぞ。 というレスポンスが―― 方々から返ってくるのですが――(笑 たしかに、その通りだろうと思います。 政治の話を、あまり面白く書こうとは、思っておりません。 僕が政治を書くときは―― ただの有…

上手に説得をされるには

上手に説得をする人と、上手に説得をされる人とでは―― 説得をする人のほうが、説得をされる人よりも、頭が良さそうにみえますが―― 実際には―― 説得をされる人のほうが、説得をする人よりも、ずっと頭がいいと思うのですよ。 なぜならば―― 上手に説得をされる…

誤字

最近―― 誤字に無頓着になりましたね。 20代の頃は、自分の書いた文の中に誤字があったりすると、何ともイヤな気分になったものですが―― 30代の今は、ぜんぜんヘッチャラです(苦笑(そりゃ人間だもん、間違えるよ~) みたいに思っています(苦笑 なぜかとい…

勉強は強制されたらダメになる

勉強は、しなくてもいいものに限って面白く感じられるものです。 反対に―― どうしてもしなくてはならない勉強は、つまらなく感じる―― 例えば、医学を専攻する学生であれば―― 内分泌生理学はつまらないが、フランス文学なら面白く感じられる―― というように――…

「生きるために生きる」とは

――何のために生きるのか? と問われ、 ――生きるために―― などと答える人がおりますが―― たしかに、いわんとすることが全く伝わってこないわけではないのですが―― でも――「生きるために生きる」では意味を成しませんね。 10代の少年や少女から「何のために生…

10年ごしの楽しみ

10年ほど前のことでしょうか。 きのう総理大臣に指名された鳩山由紀夫さんが―― まだ結党して間もない頃の民主党の代表を務めておられた頃に―― 側近の同僚議員が、 ――この人は、総理だったら全く問題がないのに―― とコボしていたそうです。 つまり、 ――政権を…

拙速の政権交代の後遺症

鳩山内閣が発足しましたね。(やれやれ……) というのが、僕の感想です。 今から16年ほど前の1993年に―― 衆院総選挙のあとで、非自民の諸政党が連立を組んだことがありました。 いわゆる細川連立内閣です。 当時、僕は19歳で、まだ選挙権もなかったのですが、…

同じ30代でも

僕は―― 今年で36歳になったのですが―― 最近、30代の女性が若く輝いてみえるのですよ。 10代や20代の女性とは違った若さであるように感じます。 なぜなのか。 はじめは、(自分も30代になったから――) だと思っておりました。 やはり―― 自分が10代や20代であ…

本音で話をしたいときほど

本音をいってもらおうと思ったら―― こちらも本音をいわないいけません。 こちらが隠し事をしているのに―― むこうが本音をもらすはずがありません。 本音をいってもらいたければ、本音をいってみる―― それが基本でしょう。 が―― そのタイミングは様々なのです…

ある意味で幸せの極致にいた男性

きょうの仙台は、ジャズフェスで大盛り上がりでした。「ジャズフェス」というのは、 ―― 定禅寺ストリート ジャズ フェスティバル のことです。 今回で19回目を迎えるのだとか―― 毎回、多くの人手でにぎわい、去年は2日間で75万人の聴衆を集めたそうですよ。 …

書くために本を買う

きょうは久々に本屋さんに入りまして―― 自宅の近所のわりと小規模な本屋さんなんですよ。 とくに目的もなく、ブラリと入ったのは、1ヶ月ぶりくらいです。 あちこちの本棚に目をやっていたら―― いつの間にか4冊ほど手に取ってレジに持って行ってしまいました…

ちょっと値の張るお店には

ちょっと値の張るお店には―― 足しげく通うほうがいいようですね。 例えば、1000円くらいでは何も食べさせてくれないようなお食事どころのことですよ。 ふつうに食べたら、最低でも 4~5000円はかかるという―― そういうお店の良さというのは、一回、入っただ…

相手を傷つけたくなくて、自分も傷つきたくなくて

相手を傷つけたくなくて、自分も傷つきたくなくて―― それなのに―― あるいは、それゆえに―― かえって相手を傷つけてしまう、ということがあるようですね。 本当に、あるようです。 少なくとも虚構の世界では、よくあることです。 小説やマンガや映画やTVドラ…

白黒をつけたって

人間関係は、白黒をハッキリつけないほうがいいのですよね。 ここでいう「白黒をつける」とは、その人間関係の性質を言葉で表すということです。 二人はどういう間柄なのか――例えば、知人なのか友人なのか、友人なのか恋人なのか、恋人なのか家族なのかを―― …

教養のある人というのは

教養のある人というのは、知識と知性とが巧く絡み合っている人ですよね。 知識があるだけではダメだし、知性があるだけでもダメです。 ただ―― どんな教養人も、知識か知性か、どちらかに偏っていると思うのです。 厳密にフィフティ・フィフティの人は、まず…

組織は秘密をもつと暗くなる

――組織は秘密をもつと暗くなる。 といった表現をみたことがあります。 歴史小説の一節でした。(その通りだ) と思います。「秘密」は、タブーと言い換えてもよいでしょう。 つまり―― ある組織の中で、 ――この話題は絶対に口にしてはいけない。 との総意がで…

今ひとたびの逢ふこともがな

9月3日の『道草日記』で、平安期の女流歌人・和泉式部の歌に触れました。 ―― あらざらむ この世のほかの思ひ出に 今ひとたびの逢ふこともがな 百人一首にも収められています。 晩年に詠まれた歌だといわれています。 有名な歌です。 で―― 9月3日の『道草日記…

電車の窓から

電車の窓から、水田の稲穂が遠くへ広がっていく様子を眺めていると―― ひとしおの感慨を覚えます。 その感慨の中身を具体的に記すのは、なかなかに難しいのですが―― 一言でいってしまえば、 ――美しい。 ということなのです。 農地が整然と区画されている様子…

どちらも責める気にはならない

おとといの夜の記者会見で―― 麻生総理が記者の質問に苛立ちを隠せなかったそうですね。 自民党が、来る臨時国会で首班に麻生総裁を指名するかどうかで,党内がまとまっていないようなのですが―― そのことへのコメントを求められ、苛立ち混じりに、 ――その質…

和泉式部の「あらざらむ」を

―― あらざらむ この世のほかの思ひ出に 今ひとたびの逢ふこともがな 平安の女流歌人・和泉式部の歌です。 百人一首に収められています。 現代語訳は―― 一般的な解釈によれば、 ――私は間もなく死ぬようだ。あの世への思い出に、もう一度あなたと会いたい。 で…

二人の関係が末永く続くかどうかは

二人の関係が末永く続くかどうかは、 ――やりたいことが同じかどうか。 に、かかっているのではなく、 ――やって欲しくないことが同じかどうか。 に、かかっている―― という考え方があります。 よく「オシドリ夫婦」といいますが―― 趣味や特技が同じで、いかに…

選挙が終わると

選挙が終わると―― 政治家の人たちは、あいかわらず忙しいままなのですが―― 僕ら有権者は、かなり暇になりますね(笑 やることがない―― だって―― 次の選挙は、まだだいぶ先ですから―― とくに今回の衆院選挙の当選者たちへの審判は3、4年も先のことなのですよ…