マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

“修羅場”の空気の凄惨さや壮絶さが

いわゆる“修羅場”の空気の凄惨さや壮絶さが何に由来するのか―― 皆さん、お考えになったことは、あるでしょうか。 “修羅場”にも実は色々ありまして―― 例えば、物理的な“修羅場”や社会的な“修羅場”などの様々なバリエーションが考えられます。 が―― 単に「修羅…

空気をよむ時、人は何をよんでいるのか

――空気をよむ。 といいますね。 大まかには、 ――その場の状況を察しようとする。 くらいの意味です。 より厳密には、 ――その場に居合わせた人たちが何となく共有している気分を感じとることで、その場の状況を察し、自分は今、何をするべきか、あるいは、何…

浮気には「感情の水かけ論」

浮気をしたいかしたくないかは、感情の問題です。 他方、浮気をするかしないかは、意志の問題です。 この2つの問題を混同していると―― 浮気の問題の本態が、わからなくなってきます。 よくみられる誤謬は、 ――人は、意志さえしっかりしていれば、感情をいく…

「浮気」に関わる厄介な命題

――浮気 というのは―― いったい、どこまでが「浮気」なのでしょうかね。 きのうの『道草日記』で述べたような、いわば「浮気」の定義に関わることを考えていくと―― ときどき頭が混乱してきます。 もちろん―― きのうの『道草日記』でも述べたように―― 不倫や不…

色気は浮気を防ぐのに必要か

――色気は、配偶者や恋人の浮気を防ぐのに必要か。 この問いに答えるには―― まず、 ――浮気 の意味が多岐にわたることを把握しておくのがよいでしょう。 浮気には―― 配偶者の浮気と恋人の浮気とがあります。 「配偶者」と「恋人」とでは意味合いは異なりますか…

色気は不倫を防ぐのに必要か

――色気は、配偶者の不倫を防ぐのに必要か。 と問われれば―― 答えは、 ――否 でしょう。 少なくとも、この国では―― 不倫というのは、結局は、 ――重婚の禁 の法規を守るか守らないかの意志の問題――継続的で意識的な意図の保持が可能か不可能かの問題――であって―…

恋愛感情を一方的に抱かれてしまったら

誰かの色気を感じとって恋愛感情を抱いてしまうと―― 人は―― たとえ、どんなに理性的で誠実な人であっても―― どんなことをしでかすか、わからないようなところがあります。 ですから―― 色気は決して徒(いたずら)に振りまくものではありません。 が―― それで…

“色気の知覚”を意識する

人が恋愛感情を抱くのは―― その人が、誰かの色気を感じとるからに他なりません。 ひょっとすると、色気を感じとらずに恋愛感情を抱くような人も、なかにはあるのかもしれませんが―― おそらくは、きわめて稀でしょう。 つまり―― 恋愛感情の起点は、ほぼ例外な…

恋愛に強い人は数学に強い人

恋愛に強い人は数学に強い人ではないか―― というようなことを―― 今、考えています。 「数学」が、いいすぎならば―― 「数学的思考」とでも、いいかえておきましょう。 …… …… 恋愛というのは―― 大ざっぱにいえば、 ――誰かの恋愛感情で始まる人間関係 です。 一…

僕が恋愛や結婚のことを公に語る理由

恋愛や結婚のことを公に語るのは難しい―― といっておきながら―― 性懲りもなく―― 僕は、この『道草日記』で―― 恋愛や結婚のことを大いに語ろうとしているわけですが―― 僕が恋愛や結婚のことを公に語る理由は―― どちらも人の心の無意識の感情を色濃く反映した…

恋愛や結婚のことを公に語れば

恋愛や結婚のことを多少なりとも公(おおやけ)に語れば―― リスクが生じます。 自分や自分の周りの人たちのプライバシーが“ダダ漏れ”になるリスクです。 人は―― 何かを面白く語ろうとする時―― 一人称の語り口に頼りがちです。 どうしても、「私」とか「私た…

『方丈記』の読後感は

鴨長明によって鎌倉前期に著されたとされる随筆『方丈記』を―― 僕は、決して嫌ってはいなく、むしろ好きなのですが―― でも―― この随筆を読むと―― 何となく元気がなくなることも事実です(苦笑 おとといの『道草日記』で引用したものは、有名な書き出しの部分…

小説作品への評価は難しい

小説作品への評価は難しい―― と感じます。 とくに、純粋に作品だけを評することが難しい―― 第1に、どういう立場で下す評価なのかを―― 把握する必要があります。 虚構の意図や構造を敷衍する立場からの評価なのか―― 文芸の実践を十分に経験した立場からの評…

ベスト・セラー、古典的名作

いわゆるベスト・セラーは、出版後10年も経てば、読まれない本となり―― いわゆる古典的名作は、100年が経って、しだいに広く読まれる本となる―― という話を―― 10代の頃に聞いたことがあります。 これは―― いわゆるベスト・セラーが、後世、古典的名作として…

リスクをとらない勇気

――リスクをとる勇気 といいますね。 あえて危険なことに挑戦をする勇気のことです。 一方―― 最近では、 ――リスクをとらない勇気 ということも、いわれるようになりました。 危険なことへの挑戦をしっかりと自重する勇気です。 こう述べると、 ――リスクをとる…

“頂上”を知っている人は弱い?

――“どん底”を知っている人は強い。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 では―― “どん底”の反対を知っている人は、どうでしょうか―― つまり―― “頂上(ピーク)”を知っている人―― …… …… 実は―― “どん底”に至るまでの“宙吊り”が、逆境や苦境の…

“どん底”を知れば強くなれる理由

――人は、どん底に落ちれば、地に足が着き、かえって楽になる。 といいます。 ――どん底に落ちるまでがツラいのだ。 と―― ――地に足が着かず、宙づりで、手足をバタつかせているから、ツラいのだ。 と―― …… …… 実際―― “どん底”を知っている人は―― 実業家でも、…

「世界の○○」

――世界の○○ という言い方が―― ありますね。 「○○」には、たいていは個人名が入り、 ――日本国内だけでなく、世界各地で広く知られていて、その業績を高く評価されている○○ くらいの意味です。 この「世界の○○」という言い方―― たぶん日本人による日本人に向け…

醜聞は定期的に、美談は不定期に

いわゆる美談は―― ある時、突然、思いがけず、耳にしたいものですね。 事前に予告をされてから耳にしたり、あるいは、十分に予期をさせられてから耳にしたりすると―― すっかり興醒めをします。 (わかった、わかった。もういいから……) と、かえって食傷気味…

存在感の希薄な指導者が有能とは限らない

突きつめた指導方針を言葉で明確に表しているかどうか―― それが―― 組織の指導者に求められる基本的な資質です。 「言葉で表している」ということは―― 十分に具体化され、形式化されているということであり―― かつ―― 他者が理解しうるメッセージとして整えら…

有能な指導者は存在感が希薄

実力が今一つの組織を託された指導者は―― どうするのがよいのか―― これは―― なかなかに興味深い問題です。 * 真に有能な指導者とは―― 組織の機能をありのままに発揮させる指導者であり、実力以上の機能を発揮させる指導者ではない―― ということを―― きのう…

一見、有能な指導者

組織に関わる人々は―― “一見、有能な指導者”の存在に―― つねに十分に注意をしておくほうがよいでしょう。 * 組織の指導者には、少なくとも3種類がある、と―― 僕は思っています。 1)組織の実力を十二分に引き出せる指導者―― 2)組織の実力を十分に引き出…

「トランプを出さんかい!」

今冬のアメリカの大統領選挙について―― 共和党の大統領候補にドナルド・トランプさんが指名される情勢が、ほぼ決定的になった、と―― 報じられています。 有力な対立候補が選挙戦から撤退したためです。 トランプさんは、何かと物議を醸す言動で目立ってきた…

詩歌と評論とでは

ある著名な詩人が―― 自らの作品の中で、 ――人には皆それぞれに固有の良さがある。 といった一般的な道徳概念に触れて―― 実に慎重にも、あえて主観的に、 ――私にも、私に固有の良さがある。 と言及しているにもかかわらず―― その詩人の作品を引用し―― その作…

美とは何か

――美とは何か。 と問われれば、 ――自分の脳が無意識に知覚したがる性質のこと と答えることにしています。 場合によっては、「無意識に」を削って、 ――自分の脳が知覚したがる性質のこと とします。 そのような性質を知覚するときに―― 人は、 ――美しい。 と…

退き際の美学より大切なもの

――退き際の美学 という言葉がありますね。 ――退き際の美しさに対する独特の考え方ないし感性 くらいの意味で使われています。 僕は―― この“退き際の美学”よりも大切なものがあるのではないか、と―― 思っています。 それは、「美学」ではなくて「実学」―― つ…

物語の“暴力性”

物語には、 “暴力性” があります。 例えば―― 毎日、幸せに暮らしている人が、何気なく悲惨な物語に触れ、多少なりとも暗澹とした気持ちを強いられる―― ということが、ありえます。 物語に“暴力性”があるために―― 物語の紡ぎ手は、どんな物語を、いつ、どんな…

無理・道理の判別を必ずしも自我単独で行えるとは限らない

――無理が通れば道理は引っ込む。 といわれますね。 この言葉を―― 僕は非常に重要な警句と考えています。 というのは―― この言葉、 ――人は、無理・道理の判別を必ずしも自我単独で行えるとは限らない。 という現実を示唆しているからです。 たしかに―― 無理筋…

「世を儚む」の覚悟

四十路に入って、 ――世を儚(はかな)む。 の感慨を―― しだいに無理なく実感できるようになってきました。 「世を儚む」とは、 ――世の中の出来事の全ては、結局は空(むな)しくて、何をどのように頑張っても、そんなには報われない。 といった感慨のことで…

「サヨナラだけが人生だ」

――サヨナラだけが人生だ。 という言葉―― 誰しも一度くらいは触れたことがありますよね。 僕は、小学生のときに―― 何かのマンガのギャグ・シーンの台詞として触れました。 詳細は忘れましたが―― 主人公の男性が女性に振られて、おおぎょうに泣きながら立ち去…