マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「浮気」に関わる厄介な命題

 ――浮気

 というのは――
 いったい、どこまでが「浮気」なのでしょうかね。

 きのうの『道草日記』で述べたような、いわば「浮気」の定義に関わることを考えていくと――
 ときどき頭が混乱してきます。

 もちろん――
 きのうの『道草日記』でも述べたように――
 不倫や不義が浮気であることに異論はありません。

 が――
 不倫や不義でない浮気については、
(はたして、本当に「浮気」なのか)
 という声は根強くあります。

 きのうの『道草日記』では、

 ――“行動に移さない浮気”も「浮気」である。

 とみなして議論を進めましたが――
 この前提は万人に受け入れられるものではなさそうです。

 試みに――
 次のような対話を想像してみましょう。

  A「誰か、絶対にバレない浮気の方法を教えてほしい」

  B「そんなの、簡単だ」

  A「簡単か?」

  B「行動に移さなければよい」

  A「行動に移さない?」

  B「そうだ。デートしたりメールしたりしない。ただ相手のことを思うだけ。それなら、絶対にバレないはずだ」

  A「そんなもの、浮気ではない」

 ……

 ……

 すぐに、おわかりのように――
 Aは浮気をしたがる人であり――
 Bは浮気をしたがらない人です。

 ……

 ……

 少なくとも、

 ――“行動に移さない浮気”は、浮気をしたがる人にとっては「浮気」でなく、浮気をしたがらない人にとっては「浮気」である。

 という厄介な命題が成り立ちそうです。