マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「何も知らない、何もわからない」と実感することこそが

人には―― 一生のうちで、一定の期間、 ――これ以上は無理……! と思えるくらいに勉強をする経験が―― ないよりは―― あるほうがよいように思っています。 実は、「これ以上は無理……!」と思えるくらいの勉強をすることが有益なのではなくて―― そのような勉強が必…

なぜ、あのシーンでヒロインに、あの決めゼリフや決めポーズをさせたのか

僕は―― 子どもの頃から、どういうわけか―― 男性よりも女性を主人公にした物語に惹かれていまして―― 男性が主人公だと、すぐに醒める自分を自覚するのですが―― 女性が主人公だと、一気にのめり込む自分を自覚するのです。 気分が楽なんですよね。 女性が主人…

「いってもしょうがないこと」をいかにいうか

世の中には、 ――いってもしょうがないこと というのが、ありますよね。 例えば、正しすぎる正論であったり、実現不可能な提案であったり―― そういうことを、 ――いってもしょうがいから……。 という理由だけで、いわないでいるのは―― 少しもったいないように、…

趣味人

――趣味人 という言葉があります。 ――趣味を生活に取りこんでいる人 とか、 ――趣味を生きがいにしている人 といった意味だそうです。 これら2つの意味―― 似ているようで、わりと明確に違うように、僕には感じられます。 「趣味を生活に取りこんでいる」とは…

自然科学教育で「思考の途中経過」が重視されないわけ

――結論よりも思考の途中経過が大切だ。 とは―― 数学教育の現場では、しばしばいわれることですが―― 自然科学教育(理科教育)の現場でも、しばしばいわれるようになってほしいと思っています。 今日の自然科学の定説の多くが―― 実は、以前は定説でも何でもな…

話は適度に大雑把がよい

一般に―― 話というものは、緻密になりすぎると、面白くなくなるのですね。 話は適度に大雑把がよいのです。 緻密だと、 (なんか面倒だな~) と煙たがられる―― だから、面白く感じられない―― なぜ煙たがられるのか―― おそらくは―― 人の頭が、緻密な話を短時…

何となく簡単そうにみえる仕事であっても

どんな仕事も―― 続けていくのは大変なのですが―― 自分以外の誰かが懸命に続けている仕事のことを、 (何となく簡単そう……) と思ってしまうときがあります。 いま自分が続けている仕事であれば―― それは、今まさに自分が続けている最中なので、その仕事の特…

「散る」について

ここ何年か―― 甲子園の高校野球の報道で目につくようになったのが、「散る」という言葉―― 例えば、 ――準々決勝で散る。 といった表現です。 (これ、僕なら、かなり激しく躊躇するけどな~) と思うのです。 もちろん、ここでの「散る」は、「敗退する」とい…

大きくて根が深い問題というのは

大きくて根が深い問題というのは―― 問題の全容が、なかなか明らかにならないものです。 そのまさに「問題の全容が明らかになりにくい」という点こそが、問題の本質――大きくて根が深い問題の本質――であったりします。 当然ながら―― そういう問題に一生懸命に…

“戦争体験の風化”は必至

8月15日の終戦記念日は、今年で69回目を迎え―― メディアを中心に、 ――戦争体験が風化している! と警鐘をならされることが度々ですが―― (69年も経てば、そりゃ風化するだろう) と僕は思っています。 僕は1973年の生まれで―― 同年代の人たちの“終戦”に対す…

僕の一時の気の迷いなのかも

以前―― 子供向けの百科図鑑か何かで、 ――人の一生 という項目を目にしました。 現在、80歳くらいになっている女性が、着物姿で写っているカラー写真が載っていて―― その隣に、50歳くらいだった頃の写真が載っていて―― その隣に、30歳頃の写真―― その隣に、15…

「失敗を恐れるな!」に要留意

――失敗を恐れるな! とは、よくいわれることですが―― この警句―― 不用意に使うのは危険だと思っています。 というのは―― 失敗には、 ――許される失敗 と、 ――許されない失敗 との2種類があるからです。 今年の5月に作家の竹内薫さんがお出しになったビジネ…

きっと心に潤いが足らない

僕は仙台に住んでいるのですが―― お盆休み明けの月曜日―― 朝早く仙台駅の近くを歩いていたら―― 足早に官公庁街のほうへ向かう人混みの中に―― 妙にゆったりと歩いていく若い男性の2人連れがいまして―― (なにしてんだ?) という気持ちになりました。 お盆休…

戦いを回避するための戦いとは何ぞや?

きょうも「戦いの物語」について―― 何年か前に―― 究極の反戦物語について考えたことがあります。 “究極の反戦物語”とは、戦いの物語でありながら、反戦の願いが主題となっている物語です。 もし、そのような物語が成り立ちうるとしたら、どんな物語か、と―― …

物語で戦いに触れる場合に

きのうの『道草日記』で―― 「不戦の願い」を「戦いの物語」に込めようとする者は、この深刻な矛盾に一度は向き合う必要がある―― と述べました。 「深刻な矛盾」とは―― 戦いは良くないことだということを物語で訴えるには、その物語の中で、多少なりとも戦い…

「不戦の願い」を「戦いの物語」に込めようとする

――不戦の願い を、 ――戦いの物語 に込めようとする人たちは―― 決して少なくありません。 ふつうに考えれば、 (そんなことが可能なの?) と疑問に思われるところですが―― この疑問を疑問と思わずに受け入れている人たちは―― 決して少なくないようです。 例…

どこまで主張すれば良いか

日ごろ―― 他人の主張を受けて聞いてばかりいると―― 自分の主張を語って迫ることに不慣れになってしまいます。 (あれ? 主張って、どこまですればいいんだっけ?) みたいな感覚です。 主張の難しさを一言で言い表すとしたら、 ――どこまで主張をすれば良いか…

小学生の夏休みの最大の課題

本当の意味での休息は―― ただ体を休めるだけでは十分でなく、 ――ああ~、ヒマだ。何もやることがないよ。 と実感することが―― 何よりも必要なのではないでしょうか。 短時間で効率よく体を休めただけでは、心までは休まらない――「とても退屈だ」と心の底から…

なぜ「失敗」よりも「成功」のほうが気味悪いのか

――成功 と、 ――失敗 とだったら―― たぶん多くの人が、「失敗」よりも「成功」のほうに強く関心を持って、「成功」よりも「失敗」のほうに強く嫌悪を抱いていることでしょう。 (それが人情だ) とは―― たぶん誰しもが感じるところでありまして―― かくいう僕…

人の世で一番に難しいこと

人の世で一番に難しいことは―― たぶん、 ――何が正しいことなのかよくわからないなかで、自分にとって正しいと思うことを、誰か他の人たちのために行っていくこと であろうと思います。 なぜならば―― その「正しいと思うこと」が、あとで「正しくない」とわか…

その人のことを、その人がいないところで、どれほど自由にコメントできるか

ある人と自分とが本当に仲が良いかどうかを探る指標は―― その人のことを、その人がいないところで、どれほど自由にコメントできるか―― だと思っています。 一昨日も、ふと思ったのですが―― テレビで、ある著名人の方が、同じく著名人でいらっしゃる親御さん…

「小さな親切」は「大きな親切」よりも難しい

ある人に「よかれ」と思ってやったことが―― その人にとって本当によいことかどうかは、わかりません。 ましてや―― その人の身近にいる人たちにとって本当によいことかどうかは、もっとわかりません。 ですから、 ――小さな親切、大きなお世話 という言葉が生…

誰かと一対一で向き合うことでしか

本当に大切に思っていることを―― 人は、ふつうは安易に他人に見せようとしたり語ろうとしたりはしません。 ということは―― 本当に大切なことというのは、ふつうに暮らしている限りは―― そう簡単には見聞きできないのですね。 誰かの懐に飛び込んで―― それを…

応用よりも基本、結論よりも仮定

人は―― ある程度、知識をたくわえ、理解を深め、他者から独立して考えることができるようになったなら―― 何よりも、 ――基本 や、 ――仮定 を大切にしていく必要があります。 ――応用よりも基本 ――結論よりも仮定 という意味です。 他者から独立して考えられる…

24歳の小澤さんの「僕は良い指揮者だ!」と叫んだ場面が

作家の竹内薫さんが―― 今年の5月にお出しになった『失敗が教えてくれること』(総合法令出版)では、 ――「ダメもと」の失敗を恐れないセンス が取り上げられています。 この「センス」をいかんなく発揮された著名人として―― 小澤征爾さんの例が挙げられてい…

何か事件に遭遇したときに

人は―― あまりにも思いがけない事件に遭遇すると―― 何の言葉も発せられなくなるものですが―― ある程度は想定していた事件に遭遇した場合には―― そのあと、かえって饒舌になるようなところがあります。 おそらく―― その「ある程度は想定していた事件」に実際…

思い込み

何かを主張しようというときは―― 制限時間が短く、せっぱ詰まっているほうがよいようです。 制限時間が長く、のんびりできるような場合は―― 何も主張できなかったりします。 例えば、「AはBである」と主張するときに―― 「今すぐ主張して!」 と迫られたら…

「至上命題」

――至上命題 という言葉がありますね。 ――最優先で取り組むべき命令 ――第一に解決されるべき課題 くらいの意味で使われます。 が、この言葉―― 本来は誤用だといわれます。 もとは「至上命令」という言葉だったものが、いつしか「至上命題」ともいわれるように…

雑談のための話題整形

雑談の話題というものは―― みつかるときには、いくつもみつかって―― みつからないときには、いつまでたってもみつからない―― そういうものだと感じています。 雑談の話題というものは―― 適度に軽く、あとくされがなくて―― そんなに深刻な問題を含んでいない…

あうんの呼吸というものが、もしあるのだとしたら

あうんの呼吸というものが、もしあるのだとしたら―― それは―― どちらかが、もう一方よりも強く意識的になって合わせているからではないか、と―― 思っています。 どちらも等しく意識的に合わせあっているということは―― たぶん、ないのではないか、と―― もち…