マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

きっと心に潤いが足らない

 僕は仙台に住んでいるのですが――
 
 お盆休み明けの月曜日――
 朝早く仙台駅の近くを歩いていたら――
 
 足早に官公庁街のほうへ向かう人混みの中に――
 妙にゆったりと歩いていく若い男性の2人連れがいまして――
 
(なにしてんだ?)
 という気持ちになりました。
 
 お盆休み明けですよ。
 足早に官公庁街に向かう人たちの顔は、みんな殺気立っているわけですよ。
 
 ――ああ、きょうから仕事だ。
 
 と――
 にもかかわらず、その2人連れだけは、ゆっくりゆっくり歩いている――
 歩行のテンポが、あきらかに周囲と違うのですね。
 
(さては、休みボケか。それとも、「職場に行きたくない」とヘソでも曲げているのか)
 と思って、よくみてみると――
 
 若い男性の2人連れと思っていたのは、実は間違いで――
 1人は若い女性でした――ショートカットの黒髪で、ズボンにTシャツというサッパリとした格好だったので、遠目には女性とわからなかったのですね。
 
 大変、失礼いたしました(笑
 
 ……
 
 ……
 
 よく見れば、その2人連れ――
 なんということはない、ただの若い夫婦か恋人どうしでして――
 
 おそらくは休暇をとって、仙台の市街地をゆったりと散策しているのでした。
 だって、男性も女性も旅行のガイドブックのようなものをもっていましたから――
 
 きっとホテルでの朝食を前に、旅先での散歩を楽しんでいたのでしょう。
 
 それが、思いがけず朝の通勤ラッシュに巻き込まれてしまった――
 ちょっとお気の毒です。
 
 そんな2人連れをみて、
(なにしてんだ?)
 と批判がましく思ってしまった僕は――
 
 ……
 
 ……
 
 きっと――
 心に潤いが足らないのですね~(笑