マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

死への直観というのは

死への直観というのは―― つまり―― 自分自身の生死のことに関する直観というのは―― とてつもなく鋭いに違いない―― と思っております。 例えば―― 自分は、今、病を得て死つつあるのか―― それとも、しばらくは生き長らえそうなのか―― そういうことを―― 人は無条…

何かについて語るときに

何かについて語るときに―― その「何か」について深く考え続けた人にしか語れないことというのがあるのです。 深く考え続けたわけではない人には、絶対に語ることができないことです。 深く考え続けるというのは、簡単なことではありません。 おそらくは―― ど…

なぜ書くことが生きることなのか

書くことと生きることとは―― 僕にとっては同じことなのですが―― それを、他の人にわかってもらうには、どうしたらいいのでしょうね。 ――書くことをやめると、生きる気がなくなる。 とか、 ――生きていれば、何となく書きたくなるんだ。 とかいえば、わかって…

医学をまじめに学ぶには

知識は人を安心させますが―― 同時に不安にもさせますよね。 よく知っているがゆえに、かえって恐くなる―― ということはあるのです。 医学などは、その典型でしょう。 病気のことを色々と詳しく教えてくれるのが医学です。 ですから―― 医学を学ぶことで安心を…

自然の真理に迫る学問

自然科学は自然の真理に迫る学問であって―― 自然の真理を明らかにする学問ではありません。 したがって―― 例えば、 ――最初の生命はどこで生まれたのか? という問いへの答えは、 ――海である。 ではなく、 ――海であると考えられる。 です。 より正確には、 ――…

人の気持ちは揺れ動く

人の気持ちは揺れ動きます。 一度、 ――これだ! と思い定めても、 ――いや、待てよ? と思い返す―― そういうことは、よくあります。 そうした人の気持ちの揺れ動きを否定的にとらえる風潮が―― 昨今では、かなり強いようですね。 よく、 ――ブレた! などという…

究極の糾弾は

人を糾弾するときに―― 上手なやり方と下手なやり方とがありまして―― 下手なやり方というのは―― 端的に指摘をして非難をする―― ――あなたのその点はマズい。改めろ! というように―― 上手なやり方というのは―― ひたすらに見解を問い質します。 ――なぜ、あなた…

手紙を書いていると

手紙を書いていると、 ――文章を書く。 ということの基本が―― よくわかります。 かなりガッチリとわかります。「文章を書く」ということは、 ――何かを伝える。 ということです。 誰かに何かを伝えたいから文章を書く―― 手紙の場合、その「誰か」と「何か」と…

自然の緑は

自然の緑は、心を和ませます。 抜けるような青空の下に、深い森が生い茂っているのを目にすれば―― とても穏やかな気持ちになれるものですが―― たとえ、曇天の暗がりの下であっても―― それはそれで、それなりに穏やかな気持ちになれるものです。 自然の緑には…

人の知覚の原理

辛味が甘味をひきたてるということは―― よくありますね。 スイカに塩をふりかけると甘さが増すという原理です。 この原理は―― 結局のところは、人の知覚の原理でしょう。 思いっきり要約してしまえば、 ――A を知覚するには、その傍らに A でないものの存在し…

「ルーピー」のニュアンスは?

きょうの参院本会議で―― 自民党の女性議員が、鳩山総理に向かって、 ――ルーピー! とヤジを飛ばし、民主党の議員から非難されているそうです。「ルーピー」というのは、英語の「loopy」のことで―― 先月、アメリカの有力紙のコラムが用いた言葉です。 その真…

「言語明瞭、意味不明」の向こう側

人の性格というのは、何気ない言葉使いに表れます。 誰に対しても、ぞんざいな言い方をするか―― 相手によって言い方を変えているか―― 何かいったあとで、いつも愚痴を付け足すか―― いつもポジティブな感想ばかり口にするか―― それとも、余計なことは一切いわ…

ドカ食い

きょうの夜は―― 無性にドカ食いをしたくなったので―― つい、ドカ食いをしてしまいましたよ。 何をドカ食いしたのかは―― 内緒です(笑 ドカ食いの内容を事細かに書いてみても―― それを読まれる方は、とくに面白くないでしょうから――(笑 ドカ食いは、している…

「なんで?」ではなく「いつから?」

――ずっと○○がやりたかったんだ。 とか、 ――ずっと○○に興味があったんだ。 といわれたら―― つい、 ――なんで? と訊きたくなるのですが―― そこは、ぐっとこらえるのが賢明です。「なんで?」と訊いても、大した返事をもらえないばかりか、 ――私のことをバカに…

歴史を学ぶ最大の意義は

歴史を学ぶ最大の意義は、 ――ひとり一人の人生は短い。 ということを知ることでしょう。 歴史を成した無数の人々の人生を追体験することで―― 人生の儚さを知る―― それは、単に情報として知るというだけでなく―― 実感や情感を伴って理解する、ということです…

知らないことには慣れており、知っていることには慣れていない

人は、幼い頃には、何も知らないことだらけです。 ですから―― 何か新しいことを知ると、それだけ興奮できるものですが―― だんだんに歳をとって大人になっていくと―― 知らなかったことを知る経験が積み重なっていき―― やがて―― 知らないことそれ自体に慣れて…

頭の下がる思い

自宅の本棚を整理していたら―― おかしなことに気付きました。 ある本を本棚に並べようとしたところ―― 本棚の端のほうでは上下がつかえて、なかなか入らないのに―― 本棚の中央のほうでは、楽に入るのですよ。(なんで、こんなことになるんだろう?) と思って…

自分の書いた文章を

ときどき―― 自分の書いた文章を読み返したくなることがあるのですよ。 無性に読み返したくなるのです。 そんな自分が自己愛っぽくて、けっこうイヤなんですが―― でも、こんなことでウソをついてもしょうがないので―― しっかりと書いておきます。 本当に、と…

ほんの数ヶ月前のつもりが

自宅の部屋を整理していたら―― 古新聞が出てきました。 ちょっと気になった記事が載っていたので―― あとで精読するつもりで、保存しておいたものです。 それが―― 古雑誌の山の底のほうから出てきました。 驚いたのは、その古新聞の古さです。 ほんの数ヶ月前…

ムダをなくすことはムダ

人はムダを嫌って効率を追い求めますが―― そんなことではいけないという人もいます。 ――そもそも人の存在それ自体がムダなのだから、ムダを嫌ってはいけない。 というのです。 ――ムダを受け止め、ムダを抱きしめようとする。そうでないと、真の意味で、人は…

素材を集める、組み立てる

文章を書くときは―― 少なくとも2つの段階を経るようです。 1つは素材を集めること―― もう1つは素材を組み立てること―― ――こんなことを書こう。 ――あんな話をしよう。 それが、素材を集めることです。 ――このことは、あの話と同じだ。 ――これらの話を組み合わ…

探求型、創造型

人は、探求をしたがるか、創造をしたがるかの、どちらかであると感じます。 探求というのは、何か新奇のものを探し求めて動き回ることです。 創造というのは、一カ所に落ち着いて何かを造り上げることです。 探求型の人は、危険をかえりみず、何事にも果敢に…

白人は自信満々か

電車に乗ろうと思って駅のホームに上がったら―― 人身事故でダイヤが乱れているとアナウンスされていました。 その同じホームで、旅行中と思しき白人の夫婦が、駅員に不安そうに質問をしている様子を目にしました。 日本語のアナウンスがわからない―― だから…

朝起きは得意になったけれど

30代になって、朝起きが得意になりました。 だって―― 朝になったら、ちゃんと目が覚めるのですから―― 20代の頃は、こうはいきませんでした。 気が付いたら、昼になっていました。 朝に起きるためには、前の日の夜に、相当の覚悟を決めておく必要がありました…

「放置プレイ」が好きではなかった

子供の頃から小説を書いておりました。 ので―― そんなに上品ではない言葉も、何となくは習得しておりました。 けれども―― 表向きは、そういうことにはウトいふうを装っておりましたから―― そういった言葉を習得しても、秘して使わないようにしておりました。…

俳優の佐藤慶さんが

俳優の佐藤慶さんが亡くなったそうですね。 81歳であられたそうです。 きょうのネット・ニュースが伝えています。 気になる俳優さんでした。 とくに、悪役ばかり好んで引き受けておられるようなところに、惹かれていました。 とくに歴史物のドラマでは、冷酷…

みえるはずのない未来を

人生は後ろ向きに歩く旅のようなものです。 誰にも、自分の行き先がみえていない―― みえているのは、自分の来し方だけ―― 人は、自分の過去はわかりますが、自分の未来はわかりませんよね。 そのことからの喩えです。 よく、 ――前向きに生きろ。 などといわれ…

きのうに引き続き

きのうに引き続き、自宅の書棚を整理しております。 本棚の奥から10年くらい前に買った本が出てきました。 先月に買った本と同じ本でした――刷は違っていましたが版は同じです。 同じ本を買ってしまうことは、よくあるのですが―― 10年ごしで買ったのは初めて…

整理の前の乱雑

自宅の書棚を整理しております。 本を整理するときは、いったん書棚から取り出さないといけません。 書棚の中で曲がりになりにも整頓されていたものが、いったんはバラバラになってしまう―― 整理の前の乱雑―― ジレンマです。 本の企画を練るときも同じなので…

狭いようで広い

本屋は狭いようで広いのですね。 とくに、いつも行くような本屋は、すごく狭く感じます。 どこに、どんな本が置かれているのか、だいたいわかっちゃうから―― ところが―― そういう本屋でも、普段なかなか足を運ばない書棚はあるものです。 そういう書棚も含め…