きょうの参院本会議で――
自民党の女性議員が、鳩山総理に向かって、
――ルーピー!
とヤジを飛ばし、民主党の議員から非難されているそうです。
「ルーピー」というのは、英語の「loopy」のことで――
先月、アメリカの有力紙のコラムが用いた言葉です。
その真意は、
――アメリカのオバマ政権の高官たちが鳩山総理を「loopy」と思っている。
というものでした。
「loopy」は言葉として辛辣であるとの見方が大勢です。
少なくとも現代アメリカでは「変人の」とか「愚かな」といった意味で使われているそうです。
が――
実際は、どうなのでしょうね。
「loopy」というのは、そんなに辛辣なニュアンスなのでしょうか。
「loopy」の「loop」は「ループ」の「loop」です。
「loop」という名詞に「-y」がついて形容詞になっているのでしょう。
つまり、「loopy」を原語に忠実に訳そうとすれば、
――ループみたいな――
となります。
これだったら、そんなに辛辣な意味にはならないでしょう。
少なくとも僕などは――
例えば、飛行機が宙返りをしている光景が目に浮かぶのです。
たしかに、嵐などの天候で宙返りをしていたら、変人とか愚か者ですが――
例えば、雲ひとつない青空を背景に、飛行機が優雅にループを描くような様子は、変人とか愚か者のイメージとはズレると感じます。
アメリカの有力紙には、
――外国の指導者に対し「loopy」は非礼である。
との批判が寄せられました。
それに対し、そのコラムを執筆したコラムニストは、
――「変に現実から遊離している」という意味で使った。
と弁明をしているようです。
たしかに、
(そんな意味にとれないこともない)
と感じます。
ただし――
新聞のコラムニストが外国の指導者に貼るレッテルとしては不適切でしょう。
自国の指導者なら構いませんが――
かのコラムニストは、おそらくはアメリカ人です。
少なくとも、日本国の有権者ではないはずです。
鳩山総理を「変に現実から遊離している」などと公に揶揄できるのは――
日本国の有権者だけです。