マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

怒れば損

誰かに向かって怒ったりすると―― 怒られたほうは、当然、不快なわけですが―― 怒ったほうも、実は不快なのですよね。 だから―― 誰かに向かって怒るというのは、本当に損な話なのです。 * 今日、喫茶店に入って、コーヒーやケーキを注文したら―― なかなか持っ…

評価よりは主題

芸術家は、第一義には主題だと考えています。「主題」というのは、芸術家が生涯にわたって追い求めうるテーマです。 自分は何のために芸を追求するのか。 これに対し、評価が第一義だと考える人もいます。「評価」というのは、鑑賞者の評価です。 芸術を楽し…

コンサルティングの最初の一手

人は、自分の直面する問題が大きすぎると、何もできなくなるものです。「大きすぎる」というのは、 ――自分の処理能力を越えているように感じられる。 ということです。 したがって―― すべてのコンサルティングは、まず、「大きすぎる問題」を多少なりとも小…

足は上手に掬われよ

ここ数日―― 悲惨な事件が相次いでいますね。 国内で元文官やその家族が襲われたり、海外で血なまぐさいテロ行為がなされたり―― そうしたニュースをTVなどでみていると―― 色々に思うところがないでもないのですが―― 結局のところは、 ――人間や社会が孕(はら…

いくつになっても可愛らしくみえる

いくつになっても可愛らしくみえる女性というのが、いますね。 50歳になっても60歳になっても、依然として、可愛らしい―― もちろん、10代や20代の可愛らしさと同じわけではありませんよ。 あきらかに異質ではあります。 が、可愛らしいことに変わりはない――…

過去の『道草日記』を読み返してみたら

過去の『道草日記』を読み返してみたら―― 自分が書いたものではないような気がしてきました。 3、4年前のものなら、(ま、そういうこともあるか) で納得できるのですが―― つい去年に書いたものを読んでいても、自分が書いたものでないように感じられるので…

愛の話

突然ですが―― 今日の『道草日記』は愛の話です(笑 * よく、 ――愛されるよりも愛したい。 などといいますね。 ――愛するよりも愛されたい。 というのは、単なるワガママですが――(笑「愛されるよりも愛したい」は、一見、献身的です。 ですから、好意的に受…

国際的視野を持つということ

世の中には―― 自分の死後50年や100年のことを敢えて考える人たちと、敢えて考えない人たちと、少なくとも2種類いる―― そう感じるようになりました。 この違いは、ふだんから国際的視野を意識的に持つようにするか、持たないようにするかを、左右しうる気がし…

冬は時間がゆっくり流れている

昨日の夜に―― 小雨の降る仙台の街を走っていたら、(もうすぐ冬になって時間の流れが遅くなるな) などと考えました。 走っていたのは約束の時間に遅れそうになっていたからです。 濡れた路面は、いつもよりは滑り易くなっていましたが―― まだ、積雪はなく、…

自分の力を恃むより

自分の力だけで生きるよりも―― 他人の力を借りて生きるほうが、ずっと困難で煩雑で、知恵や勇気のいることだと思っています。 自分の力を恃むより、他人の力に頼るほうが、不安だし、面倒だし、気味が悪い―― そもそも、他人の力というものの真価に、人は、な…

科学が日本に根付かぬわけ

日本では、科学書や科学雑誌が、なかなか売上を伸ばしません。 日本人の日常文化に、科学が根付いていないようです。 ところが、欧米では、科学書や科学雑誌に一定の売上が見込まれるそうです。 進化論を拒む教師らが一定の発言力を維持するアメリカでさえ、…

人は不安だから怒りだす

人が怒るときというのは―― 不安なときです。 腹立たしいから怒るのではなく―― 不安な気持ちでイッパイだから怒る―― もちろん―― 中には腹立たしくて怒る人もあるとは思いますが―― 分別のある大人は、そういうことはしません。 不安だから、怒るのです。 不安…

カキをむいていた

今日は、夜に帰宅した後、台所で一人、カキをむいていたのですよ。 なかなか巧くむけませんでした。 何とか頑張って包丁でむいていたのですが―― カキを持つ手が滑ってしまって、何度も床に落としそうになりましたよ。 あ――「カキ」というのは、牡蠣ではなく…

雨宿り

夕方、仙台の街を歩いていたら、急に土砂降りの雨に遭いまして―― ビルの軒先で雨宿りしていたのですよ。 軒先といっても、わりと広いスペースで―― 僕から2メートルくらい離れたところには、見知らぬ男性が立っていました。 その男性は、ピシっとしたスーツに…

語学の基本要素の5つ目

語学の基本要素は4つあるといわれます。 ――読み、書き、聞き、話し の4つです。 が―― 哲学者・鷲田清一さんの論説を読んでいて、(もう一つ、あるな) と思いました。 それは、 ――待ち です。 鷲田さんの論説は『待つことの意味』というものでした(学士会会…

学問の世界の虚無

学問とその成果の社会応用とを混同する人たちが、少なくありません。 ――世の中の役に立たぬ学問など、クズだ。 などと主張せんばかりの人たちです。 なぜ、そんなことがいえるのか、僕は理解に苦しみます。 そうした主張は学問の基本的な性質を無視している…

何でもできる人だって

医学生であった頃に―― 臨床実習でお世話になった先生と、お昼ご飯を食べていて―― ふと、 ――日本では何でもできる人が不当に見下げられている。 という話になったことがあります。 ――何でもできる人だってスゴいじゃないか。 と――「何でもできる人」というの…

喋りの源は

最近、どうも言葉が出てこないのです。 書き言葉は、そうでもないのですが―― 話し言葉が、スっとは出てきません。 やたらと冗長になったり、やたらと簡潔になったり―― 気持ちよく喋れないのですよ。 なぜなんでしょうかね。 本当のところは、よくわかりませ…

女優、政府公報

女優さんは、あまり公的機関の広告などには出ないほうがいいと思うのですよね。 とくに政府公報などは―― このことは、僕は、もう10年以上前から感じでいたことなのですが―― どうして出ないほうがいいのか、巧く説明できなかったのですよ。 最近、ようやく説…

季節の移り変わりに慣れる

歳をとるとともに―― 1年が経つのが早く感じられますよね。 季節の移り変わりが、(目まぐるしい) とさえ、感じられます。 おそらく―― 季節の移り変わりに慣れてくるからです。 10代の人よりも30代の人のほうが慣れている―― 30代の人よりも50代の人のほうが…

自分の行動を決める基準

――何ができるか? ではなく、 ――何がしたいか? という基準で―― 自分の行動を決めるのがよい思います。 ――いや、そうではない。「何がしたいか?」ではなく「何ができるか?」だ。 という意見も根強くあるのは承知しておりますが―― やはり、「何がしたいか?…

論の創造性

昨日の『道草日記』で、 ――何かを論じるときに、その論は短小かつ単純であれば洗練されており、長大かつ複雑であれば未熟である。 と述べました。 このことは、実は、論の創造性に関わることです。 すなわち―― 短小かつ単純な論は、創造されたものであり―― …

長大かつ複雑な論の弊害

何かを論じるときに―― その論が長大かつ複雑であるほどに、もっともらしさは失われます。 すなわち―― 論というものは、すべからく短小かつ単純であらねばなりません。 そうでなければ―― その論が、世に広く受け入れられることはないでしょう。 ――いや、そう…

従容と逝かれたか

ジャーナリストの筑紫哲也さんが亡くなりました。 肺がんを患っておられることが報道されていましたから―― ひどく驚いたということはなく、(ついに亡くなられたか) との感慨のほうが、強く湧き出ました。 * ひと昔半ほど前のことです。 どなたであったか…

接遇

昨日、タクシーに乗っていたら、 ――最近の免許センタ―の人たちは優しくなったね。 などといわれたので、(そんなもんか) と思って―― 今日、最寄りの運転免許センタ―にいってきました。 もちろん―― タクシーの運転手さんのコメントを確かめにいったのではな…

悪徳よりも背徳を

――背徳 という概念が―― 僕には、どうしようもなく面白い概念に感じられます。 かのマルキ・ド・サドの著作に『悪徳の栄え』というものがありますが―― 「悪徳」よりは「背徳」のほうが、僕は惹かれますね。 断然、面白そう―― 「背徳」というのは「徳に背くこ…

慣れたことで地道にコツコツ

今朝、寝ぼけ眼(まなこ)にTVをみていたら、 ――小室哲哉氏、詐欺罪の容疑で逮捕―― ときいて、かなりビックリしました。(え? マジかよ?) と―― 驚いたのは、僕だけではなかったことでしょう。 小室さんといえば、Jポップの世界での押しも押されもせぬビッ…

カネはストレスか

買い物はストレス発散になりますよね。 自分で稼ぐようになるまで、僕は、この「買い物はストレス発散」が、よく理解できていなかったのですが―― 今は、よくわかりますよ。 買い物をすると、なんとなく気分がスカっとします。 それは、少し後腐れの残った「…

科学の見せ物

学問は参加して面白さがわかるものであり―― 芸術は見物して面白さがわかるものである―― そう思っております。 裏を返せば―― 学問の見物は難解で、芸術の参加は困難です。 学問を芸術気分で見物するには相応の知識や教養が必要ですし―― 芸術に学問気分で参加…

木箱を緑色に染めたこと

空に浮かぶ雲の情景を、電車の窓から見上げていたら―― あたかも油絵を眺めているような気分になりました。 優れた油絵の作品をみていると、時々、本物の情景かと見紛うばかりの描写に行き当たることがありますが―― そういう描写ばかりをみていると、そのうち…