マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

超一流は狂気を秘めている

いわゆる一流の人たちの上をいく超一流の人たちというのは―― 心のどこかに狂気を秘めている、と―― 僕は思っています。 その狂気が―― その人たちを偉大たらしめている、と―― 狂気を正(ポジティブ)に作用させることによって―― 超一流の活動を始めたり、超一…

成功は偶然、失敗は必然

人は、なかなか失敗から学ぼうとはしません。 ――失敗から学んでも成功のことはわからない。それよりは、成功から学んで成功の秘訣を知りたい。 との誘惑に駆られるからです。 自然な人情です。 かくいう僕も、 (できることなら、成功の秘訣を知りたい) と…

言い切るカッコ良さの理由

何かコメントを求められたときに―― もっともらしく賢(さか)しげに言い淀(よど)むよりも―― スパッと断定的に言い切るほうが―― ずっとカッコ良く感じられます。 これは―― 一般に、スパッと断定的に言い切る説得力よりも、もっともらしく賢しげに言い淀む説…

イネの花を見たことがない

イネの花というものを―― 僕は見たことがありません。 田んぼ沿いの道を日々よく通るのですが―― これまでにイネが花を咲かせている様子は、まだ一度たりとも見たことがありません。 水田地帯に住まう方々のお話では―― イネの花といっても、白いものが僅かにチ…

政治に権力闘争がつきものなのは

社会における利益の分配や損害の分散が、政治の要諦ですが―― これら利害の調整を取り仕切るには、どうしても、ある意味での強引さが避けられません。 その“強引さ”をまずまず穏便に担保しているのが権力であり―― だからこそ―― 政治を志す人たちは、どうして…

医学は学問の本来の在り方を忘れないと

学者が―― 自分の知的好奇心のみによって学究を継続できる学問は―― 大変に素晴らしいと思っております。 (学問とは、本来かくあるべき) と―― 僕は固く信じております。 実社会の役に立つ学問は、何か他の種類の営み――例えば、産業とか、経済とか、政治とか…

医学が最弱の学問かも……

学問の“強さ”を、 ――汎用性および明確性 で計るなら―― 医学は―― ひょっとして―― 最弱の学問なのではないか、と―― 僕は考えています。 もちろん、「最弱の学問」と断定をするのは難しいでしょうが―― その候補の1つに数えられることは、間違いないと思います…

損害を恐れることが格好悪いという風潮が

損害を恐れることが格好悪いという風潮が―― もし、あるとしたら―― 残念なことだと思っています。 もちろん―― 損害のなかには、恐れるに足らない損害もあって―― そういう損害を恐れるのは、たしかに愚かなことで、格好悪いことだろうと思います。 が―― 恐れな…

読む力の自己評価は煩わしい

ネットでの個人の発信が当たり前の世の中になり始めた頃から、 ――最近、書く力のある人は増えたが、読む力のある人は減った。 という話をチラホラきくようになりました。 そうした状況に―― 今日では、さらに拍車がかかり、 ――自分の読む力に見合った本を選べ…

同じ“狭い世界”であっても

小説やドキュメンタリーでは、狭い世界を描くと成功しやすいといわれています。 そのほうが、迫力のある物語やリアルなレポートになりやすいと考えられるからです。 が―― 同じ“狭い世界”であっても―― 誰もが知っている“狭い世界”と―― 誰もが知らない“狭い世…

性格が良い人に気をつけてほしいこと

性格が悪い人というのは―― 一般に、心に余裕を持っていない人のことをいうのでしょう。 それを―― 僕は、よくわかっているつもりです。 何しろ―― 僕自身よく、 ――性格が悪い。 といわれますので……(苦笑 そういわれるときには―― たしかに、心に余裕がないとき…

最も短い呪は名前

何かに名前をつけることは、 ――呪(じゅ) である―― という考え方があります。 この場合の「呪」は、「呪い」のことだけではなく、何か良いことを願う場合も含みます。 誰かの災難を願うことは「呪」ですが―― 誰かの幸福を願うことも、また「呪」です。 人の…

盗用の疑惑が指摘されている創造物のすべては

――創造とは、既存の創造の新たな組み合わせにすぎない。 と―― しばしば、いわれます。 創造を生業にしている人なら―― いやでも痛感させられることです。 なぜならば―― 人は、創造を繰り返しているうちに―― やがて、既存の創造に頼らない創造――つまり、まった…

世間の人たちが「ぎょ!」っとするような行動に出たとしても

世間の人たちが、一瞬、 ――ぎょ! とするような行動に出て―― その結果、実際に、 ――あの人、ちょっとおかしいんじゃないか。 とか、 ――なるべく関わらないようにしよう。 などと思われてしまったとしても―― その世間の人たちが「ぎょ!」とした行動が―― たし…

日本人はマクロなレベルで豹変をする

日本人は、どうも―― 情に流されて争いを始め―― 理に拘って争いを終わらせる―― といった側面があるように思います。 自国を取り巻く国際情勢を醒めた視線で大局的に見定めることが苦手な反面―― どうしようもなく切羽詰まった喫緊の状況に陥ったら意外に冷静さ…

偶然を“たしかに偶然だ”と断じることの難しさ

世の中で難しいことの一つに、 ――偶然に起こった出来事を、“たしかに偶然だ”と断じること が挙げられると思います。 例えば―― * 地方都市では、よくあることですが―― 毎朝、通勤時に同じ電車・同じ車両に乗り合わせている人がいたとして―― その人とは、毎朝…

昭和前期が異様なら

昭和の時代を―― 昭和20年の太平洋戦争(大東亜戦争)の終結と昭和48年の第1次オイルショックの発生とで、前期・中期・後期に三分割しようとする場合に―― 昭和前期を指して、 ――異常な時代であった。 と主張される傾向は―― 今も根強くて―― 僕も、しばしば不…

「騙る」も「語る」も、“かたる”

――騙る も、 ――語る も―― どちらも、“かたる”であるということを―― 僕らは―― もう少し重視したほうがよいかもしれません。 人は―― 少しくらい軽薄で不誠実な話し方をするほうが、相手の注意をより強く惹くことができるように思います。 つまり―― 真に優れた…

優れた組織のトップにある人は

優れた組織のトップにある人は―― 少なくとも理念的には―― 2種類に分けられます。 自分が率先して発案をし、行動に移すタイプと―― 配下に発案をさせ、行動に移させるタイプとです。 前者は、自分自身が才知や実行力に秀でていることが必要で―― 後者は、才知…

「責任をとって辞任する」の実態

以下のことは―― 何年か前の『道草日記』に書いたことなのですが―― その時も今も、まったく同じ気持ちであり、同じ考えなので―― また改めて書こうと思います。 * * この国では―― なぜか、 ――責任をとること と、 ――懲罰を受けること とが同一視される傾向に…

風刺が人々に許され、喜ばれる上で何よりも大切なのは

風刺が人々に許され、喜ばれる上で何よりも大切なのは―― 品格です。 上品さ―― 品の良さ―― これがないと―― 風刺は、人々の興味・関心を集めないばかりか、かえって嫌悪感を集めてしまいます。 風刺というのは―― 基本的には、誰かを――たいていは、強い権力や多…

好評よりも悪評を重視

本でもマンガでもゲームでも映画でもテレビ番組でも―― すこぶる評判のよいコンテンツがあると―― そのコンテンツを逆に悪くいっている批評やコメントなどをネットで探します。 そして―― その批評やコメントに説得力があるかないかをみるのです。 もし、説得力…

燃えたぎる自我の吐き出す情念の塊

ある歴史家の―― 主語が三人称の文ばかり並べた著書を読んでいて―― そこに、燃えたぎる自我の吐き出す情念のようなものを感じとりました。 たしかに、自我が燃えたぎっているのです―― 一人称の文が、ただの一つも混じっていないのに―― (これは、どうしたこと…

夏になると昭和前期の歴史を

歴史を学んでいると、 ――この人物は賢い! 凄い! とか、 ――この人物は愚かだ、凡庸だ。 などと―― いろいろ勝手なことを思うものですが―― そんなことを思いながらも、ずっと歴史を学び続けていると―― やがて、 ――人の世は、昔も今も変わらない。 と痛感する…

「パラリンピック」の略称

「パラリンピック」の良い略称がなくて―― 新聞社の皆さんなどが困っているそうです。 「オリンピック」には、 ――五輪 という秀逸な略称があり―― 新聞や雑誌、TV画面の見出しなどで字数を節約するのに役立っています。 が―― 「パラリンピック」には、そのよ…

「朝の時間を有効に……」は、いいかげんな主張では?

朝の時間を有効に活用できる人はビジネスで成功をおさめる―― などといわれます。 そういう格言を耳にするたびに、 (本当かな~) と疑います。 (たしかに夏場は、そうかもしれないけれど、冬場はどうなるの?) と思うからです。 真冬の朝、まだ暗いうちか…

「KY」といえば

今日、 ――KY といえば―― 多くの人は、 ――空気、読めない のことだと理解するように思いますが―― 建設・土木業界の人たちにとっては、そうではなく―― かなり以前から、 ――危険予知 のことでした。 本当に、かなり以前からのようでして―― どうも1970年代のよ…

「リベラル・アーツは実学だ」という主張

――リベラル・アーツは実学だ。 といわれて―― (え?) と戸惑い―― その後―― ネットで少し調べて考え込んだら―― (あ。そういうことか) と納得しました。 * ――リベラル・アーツ(liberal arts) とは、中世ヨーロッパの大学で確立された実践的技芸の基本の…

世間の常識

――それが世間の常識だ! などといわれると―― つい、 ――はい! 恐れ入りました! と、ひれ伏したくなるものですが―― 実際には―― その“世間の常識”は、世間の多数派の常識であって―― 世間の全員の常識ではないはずです。 世間の全員の常識が一致するということ…

戦争は経済を活性化するか

小学生の頃―― 歴史の授業で、 ――戦争は経済を活性化する。 と教わりました。 例えば―― 1950年代の日本経済は、朝鮮戦争によって、著しく活性化された、と―― 戦争では、武器や食糧その他、多くの物資が消費されます。 また、建物や機関、道路その他、多くの設…