――騙る
も、
――語る
も――
どちらも、“かたる”であるということを――
僕らは――
もう少し重視したほうがよいかもしれません。
人は――
少しくらい軽薄で不誠実な話し方をするほうが、相手の注意をより強く惹くことができるように思います。
つまり――
真に優れた「語り」は、「騙り」と区別がつかない――
ということです。
(それって、ホントか~?)
とか、
(なんか、調子いいな~)
と思わせるくらいの話し方のほうが――
人々の耳目を集め、人々を納得させやすい――
ということです。
この主張は――
語り手にとっては、やや不都合な主張ではありますが――
おそらくは真実ですので――
そう簡単には、無視できないでしょう――語る人も、その語りを聞く人も――