マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

解けなくていい

学校では、易しい問題から難しい問題までを、順々に解く訓練を行いますが―― 社会では、そんな訓練は、ほとんど役に立ちません。 社会でものをいうのは、易しい問題と難しい問題とを見極めるセンスだと思っております。「見極める」が大事なのであって、「解…

そのショーは続けられねばならぬ

僕は、いわゆるTV番組は、ほとんどみないのですが―― たまに、制作サイドの用意した予定調和が派手に壊れている様子が流れていると―― つい引き込まれて見入ってしまいます。 例えば―― 野外ライブを生放送で伝えるような番組で、自然災害の直撃をくらい、何と…

悪事を極めようとする自分の姿を

ゲームなどの仮想世界と、僕らが暮らす現実世界とは―― もちろん、まったくの別物なのですが―― それら世界と自分との関わり方をみたときに―― はたして、 ――まったくの別物 で済ませられるかどうかというのは―― かなり大きな問題だと思っています。 例えば―― …

人の縁というのは

人の縁というのは、実に不思議なものです。 人の縁を不思議にしている主な要素は、やはり偶然性でしょう。 例えば、新幹線の指定席に座っていて、何とはなしに話しかけた初対面の相手と一気に意気投合してしまい、そのまま親友になったとか夫婦になったとか―…

少年期の終わり

今日は、同性の友人と酒を飲みながら、 ――男の恋愛志向は、自分の母親の影響をモロに受けるよな~。 という話をし、暗澹とした気持ちになり―― その後、一人で勝手に落ち込んでおりました。 言い出した本人が落ち込んでいたので―― 聞かされた友人のほうは、も…

喫茶店で聞き耳

喫茶店で聞き耳をたてるのは、本当に面白いのですね。「面白い」というか「ためになる」――人間とか人生とかの細部がみえてくる―― 決してイジワルで聞き耳をたてるのではありませんよ。(こいつ、どんなヤツなんだろう?) とか、(ちげーよ。何、ウソいって…

忘れるということ

ヒトの脳とコンピュータとが違うところは、 ――忘れるかどうか。 です。 ヒトの脳は忘れますよね。 よく忘れます(笑(去年、あそこで会ったあの人、名前なんだっけ?) とか、(思いだせない! 昨日、勉強したことなのに!) とか―― ところが―― コンピュータ…

1日3食でも2食でも

1日3食がいいのか、それとも朝昼兼用の2食がいいのか―― ひところ、ずいぶん議論がされました。 今でも、さかんに議論をしている人は、いるかもしれません。 ある人は「1日3食がよい」といいました。 ――朝食をぬくと頭や体に必要なエネルギーが不足してしまう…

性格俳優

――性格俳優 という言葉があります。 一般には―― 劇のキャラクターの性格を巧みに演じわける役者さんを指す言葉として知られていると思いますが―― 自分の素のキャラクターを巧みに取り入れて演じる役者さんを指す言葉でもあるそうです。 20歳くらいの僕は、 ―…

夕立

ちょっと喫茶店で書き物をして―― 外に出たら、雨が降っていました。 夕立です。 けっこう強く降っていたので―― そのまま別の喫茶店へ――(笑 傘をもっていなかったのですね。 最近は、コンビニエンス・ストアとかドラッグ・ストアとかで、安価にビニール傘な…

誰かのためなら怒りやすい

人間、誰かのためなら怒りやすいのですよね。 けっこう簡単に怒れてしまう―― が―― 自分のために怒るのには、ちょっとしたエネルギーが必要です。(あの人をあんなに困らせて! けしからん!) となるところを、(ま、いっか――適当に我慢しとくわい……) で、…

人間の攻撃性というのが

人間の攻撃性というのが、僕の文筆のテーマの一つなのですが―― より正確には―― 人間の攻撃性に対して攻撃を挑む人間たちが、僕の文筆のテーマなのです。 例えば、国家が戦争に突き進もうとしているときに、その流れを食い止めようとして必死になる人間たちが…

僕は気分転換が

僕は本当に気分転換が下手だなと思います。 気分を転換できないのですよ。 いやな気分でいるときは、とことんそれを引きずるのですね。 自分では引きずりたくないのに、つい引きずってしまう。 ――ホントは引きずりたいんでしょ。 と悪口をいう人もいるようで…

心も体もダメにならないように

人間、やりたいことをやっていると、心がダメになるみたいです。 かといって―― やりたくないことをやっていると、体がダメになるみたいですし―― 困りましたね。 そのバランスが―― 何よりも難しいのですよね。 やりたいことをやり続け―― やがて偏屈な人間にな…

やっぱり声を

電車を降りるときに、(あ、いいな) と思える女性をみかけたのですよ。 黄色いカーデガンと白いショートパンツとが印象的でした。 髪を茶色に染めていたのも、どこか上品で―― 改札をくぐると、僕は左へ――彼女は右へ―― それで永遠のお別れとなるはずでしたが…

歳をとって余計な知恵がついた

30代になって―― 新聞や雑誌、あるいはTVやネットのニュースをみて、無性に腹が立つようになりました。 なぜでしょうかね。 自分でも、よくわかりません。 でも―― 困っています(笑 ため息が出ます。 だって、イヤじゃないですか。 こんなことで腹を立てるな…

公言できることというのは

昔、大学の研究室にいたときのこと―― ことがあるごとに、 ――自分さえよければ、それでいいのさ。 と公言する研究者がいました。「自分さえよければ」というのは―― 例えば、自分の実験のデータさえとれれば、他人の実験はどうなってもいい――自分の研究の資材…

冗長性を楽しむ

TVというのは、目まぐるしいですね。 次々と話題が変わっていく―― 限られた時間に相応の中身を詰め込む技術は見事だと思いますが―― その辺のやりくりが洗練されているほどに、みているほうは忙しくなっていきます。 落ち着きがなく感じられてしまうのです。 …

ぬか喜びをさせない医療ニュース

7月4日の『道草日記』で、 ――ぬか喜びをさせるような医療ニュース の弊害を指摘しましたが―― 今日は、そうでない医療ニュースの例をお示ししましょう。 ――進行がんにビタミンCの大量投与が効くらしい。 という情報です。 この情報は、少なくとも、ぬか喜びを…

JR盛岡駅の周辺を散歩しながら

私用で盛岡に行って来ました。 日帰りです。 仙台からは、新幹線で1時間もかからない距離なので、なんていうことはありません。 そんなに近くの街なのに―― 盛岡に行ったのは14年ぶりのことでした。 ぜんぜん覚えていやしない――(笑(盛岡駅って、こんな駅だ…

どうせ失敗をするかもしれないのなら

どうせ失敗をするかもしれないのなら―― 他人にかかる迷惑がより軽微なほうを選ぶのがよい、と思っています。「どうせ失敗をするかもしれないのなら」というのは―― 例えば、A、Bという2つの選択肢があって、どちらを採っても失敗をする可能性が相当にある、と…

健康に普遍はない

健康は、損なわれて初めて、その価値がわかるといいますが――「健康が損なわれる」とは、いったい、どういうことでしょうか。 多くは「気付く」ということだと思います。 ――あれ、おかしいぞ? と気付く―― もちろん、突然、脳卒中や心臓発作などを患い、健康…

時が経つのを忘れるということ

何かに夢中になっていて、つい時が経つのも忘れるという体験を―― 最近は、めっきりしなくなりました。(ああ、まだ、こんなに時間が残っているよ) という感覚のほうが、ずっと、なじみ深いのですよね。 時間というのは―― 世界が生命体に刻み込む目盛だと思…

深い眠りよりも

今朝、目を覚ましたら、すごく眠いのですよ。 どうも昨夜、ぐっすりと眠ってしまったようなのです。 * 僕は、夜ぐっすりと眠ってしまうと、朝が起きられません。 なので―― 翌朝が早いときには、ぐっすりと眠らないで済むように、わざと部屋の電気を付けっぱ…

買い物には2種類があって

買い物には2種類があって―― ――あ! あれが欲しい。 とか、 ――そうだ! あれを買わなきゃ。 とかいうように―― 明確に狙いを定めて出かける買い物と―― ――う~む、何か欲しいかも。 とか、 ――何となく買ってしまいたい。 とかいうように―― 漠然とした欲求を満た…

これも戦争の爪跡の一つ

ある70代の野球解説者が―― 昨年、アメリカで講演を行ったそうです。 そこで、戦中に神風特攻隊で出撃した野球選手のエピソードを紹介しました。 その選手は、出撃の直前に、 ――キャッチボールがしたい。 といったそうです。 ――ストライクを10球入れたら、何…

どこまで書くか

一般に、作家にとって、どこまでを書き、どこからを書かないかは、大きな問題だといわれます。 問題の本質は散文の難しさです。 これが韻文であれば、さほど判断には困りません。 例えば、五、七、五の俳句であれば、 ――できる限り書かない。 のが良しとされ…

ぬか喜びも同然

昔から、 ――難病に新たな治療法の可能性 みたいなニュース―― 少なくないですよね。 今日も、エイズの新たな治療法の可能性について報じているネットニュースをみました。 もちろん、こうしたニュースは難病に苦しむ患者さんや御家族を気持ちを明るくするでし…

なぜか言葉は一つも出ず

よく利用するお店の店員さんと、お店以外の場所で鉢合わせになったときには―― いったい、どうすればいいんでしょうかね。 実際に、今日、顔なじみの店員さんと、お店の外でバッタリ会ってしまって、(え、どうしよう) と戸惑ってしまいました。 本当の意味…

自分が自分の警句に

先日の『道草日記』で、 ――本の食わず嫌いはよくない。 という話を書きましたが―― 本当に、そうですね。 前々から、仕事の関係で、(早く読まなきゃな~。でも、つまらなそうだよな~) と思っていた本があって―― で―― 今日、その本を、ようやく読み始めたわ…