昔から、
――難病に新たな治療法の可能性
みたいなニュース――
少なくないですよね。
今日も、エイズの新たな治療法の可能性について報じているネットニュースをみました。
もちろん、こうしたニュースは難病に苦しむ患者さんや御家族を気持ちを明るくするでしょう。
が、多くの場合は、ぬか喜びも同然であったりするのが現実です。
例えば――
まだ動物実験が成功したばかりの段階で、実際の患者さんに試みる段階は、当分、先であるような場合です。
喩えていうならば――
レストランのオーナーシェフが、新たにポークカレーのメニューを新設しなければならないときに、提携先の農場から「養豚に成功しましたよ」という報告を受けているような場合ですね。
たしかに、「養豚」と「ポークカレー」とは確実に繋がりますが――
その繋がりを心から喜ぶためには、まだ隔たりがありすぎるのです。
が、もし、その隔たりに気づかなければ、
――来週にも新メニューが追加できるかもしれない。
などと、ぬか喜びをすることになるでしょう。
「ぬか喜びも同然」と前述したのは、そういう意味です。
「養豚&ポークカレー」の喩えの場合に、喜んでもおかしくないのは、ポークカレーの試作に成功した段階です。
たとえ、その成功の現場が、レストランの厨房ではなく、アルバイト従業員の自宅の台所であっても、十分に価値のある知らせでしょう。
ここで注意するべきは――
使用する豚肉は、提携先の農場のものでなくてもよいかもしれない、ということです。
ひょんなことから、好条件で低コストの豚肉を仕入れることができるかもしれません。