マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

理は容易、情は雲をつかむがごとき

人は理だけでは動かない。 情が大きく作用する。 だから―― 人を動かそうと思ったら―― 情に訴えることも重要だ。 が―― 情は難しい。 計算ができない。 例えば、どのような情が効果的かとか―― どのタイミングで効果的かとか―― そのような計算は、ほとんど意味…

どのようなズルか

――ズルをしてカネをもらう。 これは、よくない。 ズルをしているのだから―― では、ズルをしなければ、カネをもらってもいいのか。 もちろん―― よい。 でなければ、世の中の全ての生業が成り立たぬに違いない。 つまり―― カネをもらったか、もらわなかったか…

カネを失うより

ある日、突然、億単位のカネを手にしたら―― いったい、どうなることであろう。 例えば、宝くじなどで―― 一気に3億円ほど手にしたら―― 3億円ということは―― 年間1千万ほど使ったとしても、30年はもつ。 ということは―― 例えば、僕は今年で34になったのだが―― …

やはり「闘う少女」に辿り着く

忘れられぬアニメーション作品がある。 高校時代にみたものだ。『トップをねらえ!』という。いわゆるロボット・アニメの一つである。 ガイナックスで1988年に制作された。原作・脚本は岡田斗司夫さん、監督は庵野秀明さんが務めた。 * 僕はロボット・アニ…

僕が闘う少女に魅せられるわけ

闘う少女に魅せられている――と告白したところで―― 年来の『道草日記』の読者の方々にとっては、大した驚きにはなりえまい。 すでに何度も『道草日記』に書いていることである。 では―― なぜ僕は闘う少女に魅せられるのか。 ――そんなの、小児期の刷り込みに決…

「わたし」と「あたし」との狭間

「わたし」といわせるか、「あたし」といわせるか―― そこが一つの分岐点となる。 小説の話だ。 女性キャラクターの造形についてである。 女性が「わたし」と自称するか「あたし」と自称するかで、周りが受ける印象は、ずいぶんと変わってくる。「わたし」だ…

わからないものを

自宅の近所にスーパーマーケットがある。 コンビニエンス・ストアの10倍はあろうかという面積の売り場に、膨大な数の商品が所狭しと並べられている。 このスーパーは24時間営業だ。 夜中にいっても、広大な売場に無数の商品が溢れている。 近所なので―― 時々…

科学は数式を

僕は、 ――科学は数式を用いないと面白くならない。 と、ずっと思っている。「科学」というのは自然科学のことである。 例えば―― 物理学の特殊相対論では、 ――質量はエルルギーと等価である。 と主張されるだけでなく、 E = mc2 というような数式が添えられ…

人は保守的

人は保守的だ。 少なくとも、そうみえる人は多い。 これを毛嫌いする人が、時にいる。 たぶん、自分は保守的でないと信じてのことであろう。 が、そのような人も、多くの場合は、保守的である。 少なくとも僕の目には、そう映る。 * 保守的であるということ…

本当に良い時代に

僕が小学生であったとき―― サッカーでオリンピック本大会に出場するのは至難の業とされていた。 昔、メキシコのオリンピックで銅メダルを取ったことはあるらしいが―― そんなのは、いにしえの伝説であった。 それが―― 変われば変わるものである。 * 今夕、サ…

「好き勝手」や「思いのまま」を享受できるのは

今日は夕方までは休みであった。 久しぶりのことだ。 * 休みの日は、アっというまに時間が過ぎてしまう。 それは、たぶん僕が独身だからだ。 先日、僕より20歳くらい年上の既婚者が、正反対のことをいっていた。 曰く、 ――休みの日は、なかなか時間が過ぎて…

医学や生物学での微妙な言い回し

医学や生物学というのは―― よい意味でも、わるい意味でも―― 微妙な言い回しが幅をきかせる学問である。 今日、ネットのニュースをみていたら、 ――統合失調症の原因遺伝子を特定 との見出しが目に入った。 ビックリした。(……んなわけねえだろ!) と思いつつ…

とりあえずは、お利口さんに

先日、 ――今の『道草日記』のブログ形式は字数制限がキツい。 と書いた。 字数制限というのは―― 具体的には「1000字以内」であったのだが―― たしかにキツかった。 1000字だと、何か込み入ったことを書こうと思うと、すぐに字数が尽きてしまう。 無駄話を全く…

自宅に携帯電話を忘れたままで

自宅に携帯電話を忘れたままで、街に出た。 途中で気付き、引き返そうかと思ったが―― やめにした。(たまにはケイタイなしでいこう) と思ったからである。 * 僕が携帯電話を持ち始めたのは、2000年頃であった。 すでに世の中の過半の人々が携帯電話を使い…

「老将」は早すぎた

ビックリした。 サッカー日本代表チームのオシム監督が、脳梗塞で倒れたという。 報道によれば、容態は予断を赦さず、1、2日が山場という。 急な発症であり、かつ、ごく軽症というわけでないのなら―― 当然の判断だ。 1941年のお生まれという。 今年で66歳だ…

学問は役に立つか

不安というのは、 ――対象のない恐怖 だといわれる。 つまり、何を恐れているのか自分でもわからぬようなときに、人は不安を感じている。 ――そんなことがあるのか? と訝る向きもあろう。 あると僕は考えている。 誰かが不安を感じているとき―― その人は恐怖…

生命の本質

生命の本質については、様々な識者が様々に論じているが―― 僕は、生命とは、 ――「ひとりでに秩序だっていく」という事象 だと思っている。 生命とは事象(event)だ。 物質ではない――物質が織り成す事象である。 例えば、今、手元に箱一杯のビー玉があるとし…

僕が涙を流すとき

僕が誰かのために涙を流すときというのは―― 結局は自己憐愍のときである。 悲しい目にあった人をみて自らも涙を流すときは―― その悲しい目にあった自分を想像し、涙を流している。 自分のこととは無関係に涙を流すということは―― 僕には、どうしてもできない…

美しさを語るには

美しさの基準というものは―― 実に、夢幻が如きである。 何かを美しいと感じることは―― つまるところ、それを感じる主観の身勝手に違いない。 例えば、僕は女性の体をこの上なく美しいと感じるのだが―― それはたぶん、女性も僕も、ヒトという生物種に属するか…

勢力地図が塗り変わった

今年のプロ野球アジア・シリーズは、過去にない熱気に包まれた。 アジア・シリーズは今年で3年目を迎える。 日本、韓国、台湾のプロ野球界を代表する3チームと、中国のプロ野球界の選抜チームとが、日本の東京ドームに集って開催される。 今年の日本代表チー…

夜の世界の魅惑

休みの日になると、急に夜型人間になっていく。 次の日の朝がゆっくりできると思うと―― もうダメである。 全然、眠くならない。 つい夜更かしをしてしまう。 静かな夜が、僕は好きらしい。 闇の静けさが好きである。 闇というのは、単に光がないということで…

学問の魅力

学問の魅力というのは、真理の探究にあるといえる。 この面をさらに細かく腑分けしてみよう。「真理」と「探究」と、はたして、どちらに重みが置かれているのか―― それとも、どちらも同じくらいの重みなのか。 学問に対し、芸術がある。 ここでも、芸術との…

今回の連立騒動を

今回の連立騒動を野球に喩えるならば―― こうである。 9回裏、2死満塁―― 民主の打席には4番小沢――自民のマウンドにはリリーフ福田―― 民主は試合の終盤で自民を1点差に追いつめている。 ヒットが出れば逆転サヨナラだ。 そこへ、報道席からグラウンドに闖入し…

悪徳ではなく背徳で

いつも真面目なことばかり考えていると、頭が重くなる。 頭が重くなると―― 例えば、書くことも話すこともつまらなくなる。 僕の頭は、美徳と背徳とを常に交互に扱っておかないと―― すぐにガタがくるようにできているらしい。 これまでにも、『道草日記』の中…

部屋を掃除したら

部屋を掃除したら、鼻水やクシャミがとまらない。 ホコリを吸ってしまったからだ。 僕は子供の頃から、ハウスダストによるアレルギー性の鼻炎をもっている。(こんなことなら掃除なんかするんじゃなかった) と、いつも思うのだが―― もちろん、間違っている…

有権者として、ファンとして

一般に―― 当事者でもないのに、何かの社会的事象について、熱心に突っ込んで語るのは―― ひどく危なっかしい。 控えたほうが無難である。 例えば、僕は、大学時代は医学を学び、大学院時代は神経科学に携わったので―― 医療や科学については、それなりに語るこ…

惜しいなと思う

民主党の小沢代表が代表職を辞すると表明した。 福田首相から連立政権樹立の打診を受け、これに前向きな姿勢をとってみせたにも関わらず、党の幹部たちを従えられなかったことが、辞意の主因のようである。 連立は民主党の足腰の弱さを考えてのことでもある…

空を見上げて思ったこと

11月3日は父の命日である。 今年は七回忌にあたった。 6年前に葬儀を執り行ったお寺で―― 七回忌の法要を営んだ。 * 朝、空を見上げると―― 雲一つない青空であった。 十代の頃は、(あの空の彼方に何があるのか?) と考えていた。 三十代の今は考えない。(…

政局の面白さ

福田首相が民主党に連立構想を持ちかけ―― 同党の小沢代表が、これを固辞した。 福田首相の発案は永田町に激震を起こしたようである。 与党も野党も、 ――え? といった反応であったときく。 政局は一気に混迷しかけたが―― 民主党が連立打診を拒否したことで、…

人の気持ちを推し量るには

人の気持ちを推し量るには想像力が大切だといわれる。 間違いではないと思うが―― それだけではダメであろう。 例えば、いつも他人から指示されるほうが楽だと感じている人が、よかれと思って誰かに指示を出すことなどは―― 容易にトラブルへと発展しうる。 皆…