マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

疫病の対応は定性的に

疫病を考える上では、互いに独立である2つの次元、 拡縮次元 直間次元 の2つに着目をするとよい、ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 ――拡縮次元 で考えるとは、 ――疫病の影響をどの規模の範囲で捉えるか。 ということです。 個体として捉…

疫病の次元は3つではなく2つ

――「疫病には3つの次元がある」というのは、少しおかしいのではないか。 という疑問を―― 4日前の『道草日記』で述べました。 ――3つの次元ではなく、「2×2」の4分割表で捉えるのがよいのではないか。 と―― その際に、 個人 社会 身体 ① ② 精神 ③ ④ とい…

変化を正確に把握し、反応を的確に制御する

疫病への対応を簡潔に述べるなら、 ――変化を正確に把握し、反応を的確に制御する。 となるでしょう。 ここでいう「変化」や「反応」は―― 一昨日や昨日の『道草日記』で触れた4分割表、 個体 生態 変化 ⑤ ⑥ 反応 ⑦ ⑧ にある「変化」や「反応」のことです。 …

変化か反応か、個体か生態か

疫病について―― 十分に厳密に考えるなら、 個体 生態 変化 ⑤ ⑥ 反応 ⑦ ⑧ という4分割表を用いるのがよい―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 この表でいう「変化」とは、感染が直接的にもたらす変化であり、「反応」とは、感染が間接的に…

疫病に関するより厳密な4分割表

――疫病は「2×2」の4分割表で理解をするのがよい。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 例えば、 個人 社会 身体 ① ② 精神 ③ ④ の4分割表で考えるほうが、より厳密である、と―― 実際には―― この4分割表でも、 (まだ厳密さが足りない) …

疫病の“生態的次元”

――疫病には3つの次元がある。 という話をききました。 1)身体的次元 2)精神的次元 3)社会的次元 の3つです。 ――身体的次元 とは、感染症が人の身体にもたらす不具合を指します。 具体的には、症状・徴候です。 ――精神的次元 とは、感染症が人の精神…

絶対的権威の出現は偶然でも過誤でもない

――“人類の歴史の本質”は、権威の局在がなかった社会に絶対的権威が現れ、その局在が汎在へと変わっていく過程にある。 と―― おとといの『道草日記』で述べました。 すなわち―― 権威の局在がなかった頃の人類を、 ――原始人類 と呼び、その局在が汎在へ変わっ…

新型コロナ危機に対する人類の動向の意味

人類の社会は、ここ1,000~3,000年の間で、原始の頃に発生してしまった絶対的権威を是正し、再び“権威の偏り”のない社会へ戻ろうとしていて―― その駆動力の外在的な例が、 ――疫病の蔓延 であり、内在的な例が、 ――民主主義の洗練 ではないか―― ということを―…

“原始人類”が“未来人類”へと回帰をとげる過程

いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症のような疫病の発生は、人類の歴史において、絶対的権威の発生を是正する機序の一部ではないか―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 絶対的権威は、人類の歴史の初期――つまり、原始――には存在していませ…

絶対的権威の発生を是正する機序の歯車の一つ

いわゆる新型コロナ危機は、 ――人類の歴史の本質 に関し、どのような意味をもっているのか、という問いを―― きのうの『道草日記』で発しました。 その問いの答えを一言であらわせば、 ――等価性 でしょう。 新型コロナ・ウイルスは、おそらくは、条件を満たせ…

1,000~3,000年の尺度でみたら、どうなのか

――人類の歴史には“権威主義から民主主義へ”の大きな流れがある。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 もちろん―― これは、あくまでも“大きな流れ”であって、“小さな流れ”をみたら、例外は幾らでもあります。 例えば―― 現代社会に、権威主義…

権威主義から民主主義へ

――新型コロナ危機が終息した後で第3次世界大戦が始まるかもしれない。 という懸念について―― きのうの『道草日記』で述べました。 もし―― 本当に第3次世界大戦が始まるとしたら―― それは、 中国 対 アメリカ の対立を基軸とした、 権威主義 対 民主主義 の…

新型コロナ危機は世界大戦ではないが

――疫病と戦争とは違う。 ということを―― この『道草日記』で、2日前から繰り返し述べています。 それは、その通りであり―― とても大切なことなのですが―― ――疫病と戦争とは決して無関係ではない。 ということも、また―― 同じように大切です。 どういうこと…

疫病では恨み、憎む相手を見出せないはず

――疫病は戦争とは違う。 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。 ――戦争 は、 ――人と人との争い であるが、 ――疫病 は、 ――人と病原体との出会い にすぎない、と―― …… …… もう少し卑近にいえば―― 疫病は―― 戦争と違い、 ――怒りのやり場がない。 …

疫病は戦争とは違う

――疫病 を、 ――戦争 と喩えることについて―― 4日前の『道草日記』で述べました。 この比喩は―― 衝撃的ではあるので―― 修辞としての意義はありそうですが―― もし―― 本気で、 ――疫病 を、 ――戦争 と混同している人がいるとしたら―― その人は、 ――疫病だけでな…

世界観が変わっていないから

いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症のパンデミックによって、 ――世界は変わった。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 すなわち―― 人々が、ウイルスへの恐れを抱くようになり、心を萎縮させ、その結果、社会は変容し、世界はヒトにとって生…

「ヒトは万物の霊長か」の懐疑がもたらすこと

いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症のパンデミックによって、 (世界は大きく変わった) と、僕は感じています。 どう変わったか―― 簡単にいうと―― ヒト――生物種としての人――にとって、かなり生きにくい世界に変わりました。 ここでいう「生きにくい」とい…

“世界”は変わったが、“世界観”は変わっていない

いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症がもたらした危機的状況を体験し、 (世界が変わるって、こういうことなんだなぁ) ということを実感しています。 2011年の東日本大震災では―― 震災を身近で体験した人たちの多くが、 ――世界観が変わった。 と述懐しまし…

「損切り」の発想が感じられない

いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症による危機的状況を、 ――戦争 と呼ぶ人たちがいます。 ヨーロッパの国家元首級の政治家たちも、「戦争」という言葉を公然と用い、国民向けの演説を行ったそうです。 その一方で、 ――これは戦争ではない。疫病だ。 という…

「“集団免疫の獲得”を急がない」という諦念

――“集団免疫の獲得”は、結果であって、方法ではない。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 集団免疫は、遅かれ早かれ、必ずや獲得にいたるはずのことである、と―― …… …… 実は―― この、 ――獲得にいたるはず―― という表現に、深刻な苦渋が隠さ…

集団免疫:結果であって方法ではない

――集団免疫 について―― きのうの『道草日記』で触れました。 大雑把にいうと、 ――ある感染症について、その免疫を獲得している人たちが、ある集団の中で増えれば増えるほどに、まだ免疫を獲得していない人たちまでもが、その集団の中では、あたかも免疫を獲…

感染者数と感染確認者数との乖離を多く見積もるのは楽観論

いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症では、感染者数と感染確認者数との乖離が重要な問題であるということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 では―― どれくらいの乖離があるのか―― …… …… 4月5日の『道草日記』で、 ――実際の感染者は、まだ確認されてい…

感染者数と感染確認者数との乖離

感染症が国や地域にどれくらい蔓延しているかを知る上で、最も直接的に有用な指標は、 ――感染者数 でしょう。 が―― この“感染者数”―― 実態は、なかなかわかりません。 実態が確実にわかるのは、 ――感染確認者数 です。 これは、比較的容易にわかります。 し…

緊急事態宣言:収容施設100万~300万人分が用意できるかもしれない

いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症について、日本での“感染拡大の抑圧”を本気で試みるなら、軽症者向けの収容施設を100万~300万人分は用意する必要がある―― ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 そして―― それは、日本国内の全宿泊施設(…

収容施設をどのように用意するか

いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症のような感染力の強い感染症に対し、“感染拡大の抑圧”を本気で試みるには、軽症者を確実に隔離することが必要であるが―― 日本国の場合―― そうするには、軽症者の収容施設が、 ――1日あたり10万人分 は必要である、というこ…

軽症者を確実に隔離する

感染症では軽症者と重症者とで注意すべき点が全く違う、ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 すなわち―― 軽症者については、いかに確実に未感染の人たちから引き離すかが大切であり―― 重症者については、いかに迅速に未感染の人たちから引き…

軽症者と重症者とで注意すべき点が全く違う

いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症のような感染力の強い感染症に対しては―― 今後、 ――感染急増の緩和 を狙って、 ――感染拡大の抑圧 を試みる―― という発想が必要である、と―― きのうの『道草日記』で述べました。 では―― その具体策は、どうあるべきでしょ…

“感染急増の緩和”を狙って“感染拡大の抑圧”を試みる

感染症政策では、 ――感染拡大の抑圧 の一本槍でいくしかない―― との私見を、きのうの『道草日記』で述べました。 その一本槍でいく結果―― 病原性の高低にかかわらず―― 感染力が弱い場合には、文字通り、“感染拡大の抑圧”という帰結が得られ―― 感染力が強い場…

「制御されたパンデミック」は言葉遊びだった

――1~3か月前になされた専門家のコメントや公的機関の論評が、今、チャンチャラおかしい内容になっている。 ということを―― きのうの『道草日記』で述べました。 その具体例を1つだけ挙げるとすれば―― 世界保健機関(World Health Orgnization)の論評で…

“急転に急転を重ねるような事態”を相手にしているときには

いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症をめぐる状況は、きょうまで、日を追うごとに目まぐるしく変わってきましたので―― 例えば、1か月前や3か月前になされた専門家のコメントや公的機関の論評は、今となっては、チャンチャラおかしい内容になっています。 …