マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

収容施設をどのように用意するか

 いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症のような感染力の強い感染症に対し、“感染拡大の抑圧”を本気で試みるには、軽症者を確実に隔離することが必要であるが――

 日本国の場合――

 そうするには、軽症者の収容施設が、

 ――1日あたり10万人分

 は必要である、ということを――

 きのうの『道草日記』で述べました。

 

 隔離しなければならない期間を仮に10~30日とみなすと――

 総和としては100万~300万人分の収容施設が必要となります。

 

 さて――

 この人数分の収容施設をどのようにして用意するのか――

 

 真っ先に思い浮かぶのは――

 ホテルや旅館などの転用です。

 

 日本国内のホテルや旅館などの総部屋数は150万くらいであるらしいので――

 これらの全てを転用できれば、ぎりぎりで足りるかもしれませんね。

 

 が――

 実際に全てを転用できるかといえば――

 それは難しいでしょう。

 

 もちろん――

 きちんと法律で定め、しっかりと罰則規定なども設けなければ、話にもならないと思いますが――

 

 仮に、そうしたところで――

 実際の転用は、かなり大変であるはずです。

 

 しかも――

 収容施設というのは、ただ、そこに存在していればよいというものではありません――それを運営する相当数のスタッフがいなければならない――

 

 もちろん――

 とりあえず公務員や医療・福祉従事者をあてる、ということになるでしょう。

 

 それにしても――

 そんなに簡単であるはずはありません。

 

 よって――

 多くの場合は、自宅などを、

 ――見なし収容施設

 などと呼んで、実質的な自宅療養で代用することになるはずです。

 

 まあ――

 このようにして細部を詰めていけば――

 どんどん話は煩雑になります。

 

 そもそも――

 きのうまでの『道草日記』では――

 感染症には軽症者と重症者との2種類しか発生しない、ということを仮定してきましたが――

 それは単純化のしすぎです。

 

 実際の感染症では――

 軽症者でも重症者でもない、

 ――中等症者

 というのが必ず発生しますし――

 また、最重度である、

 ――重篤

 というのも発生します。

 

 そして――

 何よりも、

 ――無症状者

 というのが発生するのです。

 

 現況の新型コロナ・ウイルス感染症にしても―― 

 実際には、

  軽症者

  重症者

 の2種類ではなく――

 少なくとも、

  無症状者

  軽症者

  中等症者

  重症者

  重篤

 の5種類が発生しているはずです。

 

 現実は――

 単純ではないのです。