マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2009-01-01から1年間の記事一覧

「2010」に少し戸惑っている

明日から2010年ですね。 この「2010」に少し戸惑っています。 ちょっと書きにくい―― もちろん、手書きのときですよ。 今までは「2」を1つ書いたら、あとは「0」を2つ続けて、最後にその年の数字を書き足せばよかったわけですが―― 明日からは「2」を1つ書き、…

高層ビルに上って

高層ビルに上って都市の光景を見下ろすと―― 不思議な気持ちになります。 足元には無数の建築物が所狭しと並んでいます。 どれも模型みたいにみえるのですが―― 実際には、その中で無数の人間が暮らしていたり、働いていたりするわけですから―― どれも巨大で複…

子供向けの本は低級ではない

科学や医学の本は―― 専門家に向けて書くと、さも高級そうに仕上がりますが―― 実際には、子供に向けて書かないと、最高級の仕上がりにはならないと感じます。 例えば―― 現代科学や現代医学の研究現場で議論されている関心事を子供にも理解させることはできる…

たしかな歌唱の技術というのは

お年寄りが今時のJポップを聴くときに―― どんな風に思われているのでしょうか。 ――? と全く関心を示さないか、 ――こんなもん! と乱暴に悪態をつくか―― 基本的には、どちらかしかないのではないかと思っていたのですが―― そうでもないようですよ。 けさ、 ―…

携帯電話がなかった頃とは

携帯電話というのは、外出しているときに携帯するのであって―― 家の中にいるときは、ふつうは携帯しませんよね。 とくに一人暮らしだと、そうなります。 だから―― 携帯電話の持ち主をつかまえるときに―― 相手が在宅中だとつかまりにくく、外出中だとつかまり…

読者の誰かを傷つけたり怒らせたり

随筆は、筆に任せて自由に書くものです。 が―― 実際は、そんなに自由ではないと感じています。 小説のほうが、はるかに自由です。 随筆は、虚構を挟まないことが慣例になっています。 随筆の技巧として虚構を織り交ぜるべきとの見解もあるのですが―― 随筆と…

自然の振る舞いは人知を越えている

いわゆる理科系の勉強をしていない人の最大の弱みは、 ――自然の振る舞いは人知を越えている。 という事実を実感しにくい点でしょう。「自然の振る舞い」とは、自然現象のことです。 その日の天候、人体の病気、火山の噴火、地震の発生―― これらは、皆、自然…

ヒトの脳という鍵穴に巧く嵌りうる

――優れた芸術作品は時代をこえる。 などといいますね。 音楽でも小説でも絵画でも彫刻でも建築でも―― 卓越した作品は百年後や千年後の人々の心をも動かす、と―― このことは、それら作品が、ヒトの脳の作動原理に強く影響を及ぼしやすいことを暗示しています…

富は人を強欲にするか?

きのうの『道草日記』で、 ――「富は人を幸せにするか?」よりも「富は人を強欲にするか?」を問うほうがよい。 と述べました。 そのほうが、より面白い議論になると思うからです。 もし、富が人を強欲にするのであれば、例えば、こういうことがいえそうです…

「富は人を幸せにするか?」では面白くない

――富は人を幸せにするか? と訊かれたら―― 皆さんは、どのようにお感じになるでしょうか。 僕は、(つまらん) と思います(笑 なぜならば―― ほとんどの人が、この質問に、 ――否 と答えると思うからです。 つまり、 ――富は人を幸せにしない。 と―― 富が人を…

地方の小都市の本屋さん

地方の小都市を訪れたときに―― 一軒の本屋さんをみつけました。 ところどころでシャッターが降りているような商店街の一角です。 玄関も小さく、看板もささやかで、みるからに零細の印象を与えるような店構えでした。 6畳ひと間くらいの狭い店舗で、何十年も…

名札を間違える?

いつも行っているお店に入ってレジで会計を済ませようとしたら―― いつも応対してくれる店員さんが、いつもとは違う名前の名札をつけていました。 若い女性の店員さんです。(あれ?) と思いましたよ。(名札を間違えたのかな?) と―― …… …… そんなわけはな…

戦争よりも政治や心理に

10代の頃は、戦争に興味がありました。 戦争の中身について――戦術、戦略について――興味がありました。 例えば―― 戦場で効率的に機能する組織とは、どのようなものか―― 優れた戦術家、戦略家とは、どのような才覚、才能の持ち主か―― 今では、ほとんど興味があ…

心のダブダブは

僕は服をダブダブに着るのが好きなのです。(ダブダブに着るのが、ちょうどいい) と思っています。 服の下もダブダブなので――「服の下がダブダブ」というのは―― つまり、皮下組織がダブダブしているという意味で―― 要は、 ――太り気味 ということです(笑 あ…

そんな物語にスポンサーがつくかどうかは

映画やTVドラマなどで―― 主役級の登場人物が、若くてハンサムな男性の学者であったりすると―― その男性は、たいていは研究に夢中になっています。 若くてハンサムで主役級だから―― 当然、若くて美しい恋人がいるのですが――(笑 でも―― その男性の学者は、恋…

自然の神秘を人の心の神秘へ

たいていの超常現象は、ヒトの脳の働きで説明できるでしょう。 ヒトの脳の働きとは、簡単にいえば、僕らの心の有り様です。 思考、感情、感覚、直観、想起などです 心の有り様は、意識と無意識とにわけられます。 意識とは、僕らが、それとわかっている心の…

「メリー、クリスマス!」もいえない

もうすぐクリスマスですが―― 最近のアメリカでは、 ――メリー、クリスマス! もいえないルールになっているそうです。 公園や路上でいう分には構わないそうですが―― 会社や学校やその他組織では、絶対にいってはいけないのだとか―― 理由、わかりますか? …… ……

ヒトの脳の操作マニュアル本を斜め読み

数学の問題を考えていると―― 自分自身の脳と向き合っている感じがして―― ちょっと面白いのです。(これ、お前はどう考える?)(オレなら、こう考えるね)(いや、違うでしょ、こうでしょ)(いや、違うって……) みたいな感じです。 まるで、誰かと対話をし…

プロの限界

プロになってわかる限界というものがあります。 世の中には色々なプロがいますね。 プロの作家、プロの画家、プロの歌手、プロのスポーツ選手、プロの政治家、プロの整備士―― 挙げたらキリがありません。 が―― この場合の「プロ」というのは、決して技量の高…

無私の心で議論を導けば

会社などで会議が開かれていて、皆で早急に何らかの結論をまとめねばならないときに―― 誰か一人が無私の心で議論を導けば―― 結論は速やかに得られます。 その無私の心が、他の出席者の心を動かし―― 心を動かされた出席者たちが、どうにかして結論をまとめよ…

「学生さん」に感じられる敬意の響き

――学生さん などといいますね。 通常は、社会人によって発せられる呼称です。 親しみだけでなく、敬意の響きが感じられます。 親しみだけであれば「学生くん」でいいわけで―― 自分が学生であったときには―― この「学生さん」が、どうにも理解できませんでし…

斬新な歴史小説が書けたかも

――歴女 が、流行語大賞のトップ10入りを果たしたそうですね。「歴女」というのは、 ――歴史好きの女性 のことです。 歴史好きの男であるマル太としては、歴女の登場は、なかなかに嬉しいことなのです。 が、それと同時に―― 憤りにも似た感情がわいてきまして―…

洋食屋さんは明治の香り

ここ一年くらい―― 洋食屋さんを探しております。 みるからに「洋食屋さん」という風情のレストランです。 数年前までは、東京の上野にお気に入りの洋食屋さんがあって―― 都内に行く時には、なるべく足を運んでいたのですが―― 去年、そのお店がなくなってしま…

きょうが太平洋戦争の

きょうが太平洋戦争(大東亜戦争)の開戦日だということを意識しない人が増えているそうですね。 かくいう僕も―― そのことを伝える新聞のコラムを読むまで、まったく意識していませんでした。 日本の近現代史にはウルサいほうだと思うのですが―― その僕も、…

政治は人間関係の動態

政治というのは、突き詰めていけば、人間関係になるのですよね。 政治は人間関係の動態である、ということです。 ときどき、 ――3人寄れば政治が始まる。 などといいますが―― あれは、あくまでも「3人」であって「2人」ではありません。 なぜ、2人ではダメな…

「良妻賢母」のレッテル

世に、 ――良妻賢母 なる概念が存在しますが―― そういう女性は、本当に存在するのでしょうか。 まあ、たぶん一応は存在するのでしょうが―― ちょっと僕は懐疑的なのです。 いわゆる「良妻賢母」の女性が、本当に良妻であったり賢母であったりするのか、という…

理想の読書は読み聴かせ

本を読んで思い浮かべることというのは―― おそらくは、その本を読む前に自分が体験したことや、感じたこと、考えたことです。 つまり―― 本を読むことで、人は、自分の心の堆積物を掘り起こしているということです。 掘り起こして、心の全体で撹拌している―― …

言葉は無矛盾性を容易に担保する

いつも使っている言葉なのに、ヒドい思い違いをしていることがあります。 世間の意味とは全く違った意味で使っていたりするのです。(あ――あのとき、ウソをいったな) などと―― あとになって気づくこともあります。 言葉と言葉の意味との関係は―― 本来、哲学…

シンガーソングライターは

カラオケなどで唄を歌うときに―― 僕ら素人は、決められた旋律に、決められた歌詞を乗せようと頑張ります。 その乗せ方が巧いと、 ――あの人は歌が巧い。 となる―― 乗せ方が下手だと、 ――あの人は音痴だね。 となるわけですね(笑 ところが―― いわゆるシンガー…

人の見方

人を見るときに―― 例えば、その人の長所や短所を探すのではなく、その人が、 ――どこへ行きたがっているか。 を見極めるのが大切だと思っています。「どこへ行きたがっているのか」というのは、文字通り、どの場所に向かいたがっているのかということではなく…