10代の頃は、戦争に興味がありました。
戦争の中身について――戦術、戦略について――興味がありました。
例えば――
戦場で効率的に機能する組織とは、どのようなものか――
優れた戦術家、戦略家とは、どのような才覚、才能の持ち主か――
今では、ほとんど興味がありません。
戦争は人殺しの集積であるという事実が、実感できるようになったからです。
戦争のもたらす事態が、十分に想像できるようになったからです。
戦争は、できれば考えたくはないテーマとなりました。
代わりに考えたくなったのが――
なぜ戦争は起こるのか、という問題です。
例えば――
戦争を引き起こす組織とは、どのようなものか――国家なのか、犯罪組織なのか、テロリスト集団なのか――
戦争を活用しようとする人物とは、どのような者か――どのように考え、どのように動くのか――
これらの問題は、一見、戦争がテーマであるようですが――
そうではありません。
政治や心理がテーマです。
30代の今は、戦争よりも政治や心理に興味が移っています。