地方の小都市を訪れたときに――
一軒の本屋さんをみつけました。
ところどころでシャッターが降りているような商店街の一角です。
玄関も小さく、看板もささやかで、みるからに零細の印象を与えるような店構えでした。
6畳ひと間くらいの狭い店舗で、何十年も前から、ほそぼそと経営をしているような――そんな本屋さんだろうと思って入ったら――
ちょっとびっくり――
店の奥行きは予想外に広く、6畳ひと間どころか大広間の様相で――
書棚の中身は硬軟が入り交じっており――
どことなく活気の感じられる本屋さんでした。
なかには、神田の古書店街でないと、なかなかみつからないような学術書なども混じっていて――
こういう本屋さんに入ってしまうと、応援したくなります。
普段なら手を出す気になれないような高価な書籍にも――
躊躇することなく、手が伸びましたよ。
同じ書籍を都内の大型書店でみかけても、絶対に買わなかったでしょうね。