マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

勢力地図が塗り変わった

 今年のプロ野球アジア・シリーズは、過去にない熱気に包まれた。

 アジア・シリーズは今年で3年目を迎える。
 日本、韓国、台湾のプロ野球界を代表する3チームと、中国のプロ野球界の選抜チームとが、日本の東京ドームに集って開催される。

 今年の日本代表チームは中日ドラゴンズであった。

 過去の2大会は、いずれも日本代表チームが全勝優勝を飾った。
 当然、今年もドラゴンズが全勝優勝を飾ると思われていた。
 が、予選リーグ初戦、韓国代表SKワイバーンズに黒星を喫する。

 その後、辛くも予選リーグを勝ち上がり――
 今日、迎えた決勝戦で、再度ワイバーンズと対戦し、6-5 で競り勝って、なんとかアジアNo.1の座を守った。

 ドラゴンズの落合監督のコメントが全てを物語っている。

 ――各国の優勝チームは強かった。

 と――

 忘れてならぬのは――
 ドラゴンズにはホーム・アドバンテージがあったということだ。

 国際試合のホーム・アドバンテージは無視できない。
 ドラゴンズの選手たちは、東京ドームでの試合を、今年だけで10試合以上は経験している。
 が、他チームの選手たちの多くは生まれて初めてであった。

 そうした有利な状況下で、ドラゴンズは辛くも優勝に漕ぎ着けたのである。

 そう――もはや日本のプロ野球と韓国や台湾のプロ野球との差は無きに等しいのだということを、僕らファンは肝に銘ずるほうがよい。
 少なくとも1試合や2試合の超短期決戦で顕現するような差は、ないといってよい。

 今年、プロ野球のアジアの勢力地図が塗り変わった。
 群雄割拠の時代に突入しつつある。
 真のプロ野球ファンにとっては、史上最高に幸せな時代といってよい。