マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「パラリンピック」の略称

パラリンピック」の良い略称がなくて――
 新聞社の皆さんなどが困っているそうです。

「オリンピック」には、

 ――五輪

 という秀逸な略称があり――
 新聞や雑誌、TV画面の見出しなどで字数を節約するのに役立っています。

 が――
パラリンピック」には、そのような略称がない――

 そこで――
 様々な人たちが「パラリンピック」の略称を提案しているようです。

 きのうも――
 あるネット・ニュースをみていたら、

 ――「巴輪」とか「三弓」はどうか。

 というのがありました。

 いずれも、パラリンピックのマークが心・技・体の3つの概念を象っていることに依っています。

 とくに、「巴輪」は、「巴」が「三つ巴」の「巴」であると同時に、「ぱ」とも読める字であることから、「パラリンピック」の語感に近いのでは……という主旨での発案のようです。

 他にも、

 ――「超五輪」がよいのでは?

 という意見――

 健常者にとどまらず、障碍者(障害者)も参加するスポーツ祭典という意味で、「超」を用いているようですね。

 ……

 ……

 こういう問題の解決策を考えるのは、けっこう楽しいものです。

 言葉遊びの側面がありますから――
 気軽に楽しめる――

 加えて、

 ――「オリンピック」には「五輪」があるのに、「パラリンピック」には何もない。

 という問題意識は、多くの人たちによって共有されています。

 つまり、問題点としては大きい――
 当然、その解決策を考える意義も大きいと感じられますよね。

 ……

 ……

 なので――
 僕も考えてみました。

 個人的に、
(いいな)
 と思っているのは、

 ――汎(はん)五輪

 です。

 意図としては、「超五輪」に近いのですが――
「汎」には「広く行きわたっている」という意味があり、「汎」の「はん」と「パラリンピック」の「パラ」とは語感も近いと考え、これを第一に推したいと思っております。

 ただ――

 そんなことを考えているうちに、
(なんか違うな)
 と思いました。

(もっと簡単に考えたほうが、いいんじゃないの?)
 と感じ始めたのですね。

 例えば、「パラ五輪」とか――

 あるいは――
「五」を削って、「パラ輪」とか――

 ……

 ……

 ここまで考えて、
(お?)
 と思ったのですね。

(「パラ輪」が一番いいんじゃないか)
 と――

(「2020年・東京五輪パラ輪」――けっこういいじゃないか)
 と――

パラリンピック」で「パラ輪」なのですから――
 ある意味、文句のつけようがない略称といえましょう。

(これは妙案だ)
 と思って、ひとり喜んでいたのですが――

 ふと気になって――
 ネットで「パラ輪」を検索してみたところ――

 ヒットするわ、ヒットするわ……(笑

 ……

 ……

 みんな考えることは一緒なんですね。

 あと3年もしたら、すっかり「パラ輪」で決着しているような気がしてきました。