いくつになっても可愛らしくみえる女性というのが、いますね。
50歳になっても60歳になっても、依然として、可愛らしい――
もちろん、10代や20代の可愛らしさと同じわけではありませんよ。
あきらかに異質ではあります。
が、可愛らしいことに変わりはない――少なくとも、男の目線では可愛らしい――
あれは、狙ってできるものなのでしょうか。
例えば――
現在、10代や20代の女性で可愛らしくみえる人が、
――よぉし! 50代をすぎても可愛くみえるように頑張るぞ!
って意気込めば、できるものなのでしょうか。
どうも、違う気がするのです。
そんなふうに、狙ってできるものではないだろう、と――
50歳になっても60歳になっても可愛らしくみえる星の下に生まれた女性だけに、許されることなのであろう、と――
おそらく――
可愛らしくみえるかどうかは、体の問題ではありません。
心の問題です。
あるいは――
顔の造りの問題ではなく、表情の動きの問題とでもいうべきでしょうか。
無邪気な少女だったときの心根を忘れない――
そうした心根を素直に表せる、楽しめる、嫌わない――
そういう女性が、50歳になっても60歳になっても可愛らしくみえるのでしょう。
もう少し具体的にいえば――
少女時代を、情緒ゆたかに、かつ情動たおやかに過ごしたかどうかで――
いくつになっても可愛らしくみえるかどうかが、決まってくる気がするのです。
自分の少女時代の有り様などは、すでに大人になってしまった自分には、どうしようもありませんから、
――そういう星の下に生まれた女性だけに――
といってよいと思います。