書くことと生きることとは――
僕にとっては同じことなのですが――
それを、他の人にわかってもらうには、どうしたらいいのでしょうね。
――書くことをやめると、生きる気がなくなる。
とか、
――生きていれば、何となく書きたくなるんだ。
とかいえば、わかってもらえるのでしょうか。
書くということは、言葉を扱うということです。
言葉を扱うということは、考えることに通じます。
言葉なしでは、考えることはできません。
考えれば、自然と言葉を使います。
ただし――
書くということは、単に言葉を扱うだけでなく――
言葉で記録にとどめておくということでもあります。
考えるということの他に、考えの軌跡を残しておく――
つまり、書くことは、何かを蓄えることにも通じるのです。
おカネを蓄えるように、何かを蓄えている――
書くこととは蓄えることだ――
それを認めるのは、決して心地のよいものではありません。
守銭奴のようには、思われたくない――
でも、一旦それを認めてしまえば――
少しは、わかってもらえるのでしょうかね――なぜ書くことが生きることなのか――
もちろん――
その理解は、かなり歪んではいるのですが――