日ごろ――
他人の主張を受けて聞いてばかりいると――
自分の主張を語って迫ることに不慣れになってしまいます。
(あれ? 主張って、どこまですればいいんだっけ?)
みたいな感覚です。
主張の難しさを一言で言い表すとしたら、
――どこまで主張をすれば良いか
のサジ加減でしょう。
主張が慎み深くなりすぎれば、たぶん聞き届けられないし――
主張が図々しくなりすぎれば、たぶん忌み嫌われます。
そこには、ちょうどよい塩梅というものがある――
その塩梅は――
日ごろから主張をし慣れておかないと――
すぐに忘れてしまうようなのです。
ちょうど小学生がドリルをサボって忘れるように――
かといって――
小学生がドリルをするように主張に慣れておくというのも、おかしな話ではあります。
ことさらに何か主張をしなくても満ち足りて暮らせるのなら――
それに越したことはありませんから……。