マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

織田信長の人物評

 戦国末期の武将・織田信長のことを――
 おとといの『道草日記』で、

 ――超現実主義者・超合理主義者

 と評しました。

 ……

 ……

 織田信長というと――
 少なくとも30年くらい前は、

 ――革新的な天才肌

 とか、

 ――残虐非道、冷酷無比

 とかいった印象で語られることが多かったと思います。

 が――
 ここ10年くらいで評価の見直しが進み――
 昨今では、

 ――意外に保守的で忍耐型

 とか、

 ――意外に鷹揚で優しい

 とかいった印象で語られるようになってきています。

 ……

 ……

 要するに――
 織田信長は、

 ――わかりづらい

 のです。

 その人物評は――
 とうてい一筋縄ではいかないのです

 ……

 ……

 このことをもって――
 僕は、

 ――織田信長は、超現実主義者・超合理主義者

 であったと考えます。

 なぜか――

 ……

 ……

 現実というのが――
 常に複雑であるからです。

 理想は、人が作り上げるものですから、たいていは単純明快です。

 が――
 現実は、人が作り上げるものではありませんから、たいていは複雑怪奇です。

 当然ながら――
 そういう複雑怪奇な現実の認識は、とても一筋縄ではいきません。

 そんな現実に対し、常に合理的かつ効果的な対応を徹底的に採り続けていけるような人物であれば――

 その人物評は――
 必然的に一筋縄ではいかなくなるのです。

 ……

 ……

 そもそも――
 織田信長とは――

 (そんな人物ではなかったか)
 と――
 僕は思います。