人生の大半は日常で成り立っているのだから――
日常こそが人生で最も重要な要素なのかもしれません。
が――
日常を「重要だ」といってしまうと――
何だか息苦しくなってしまいませんかね。
――本当に大切なことというのは、何か特別なことではなくて、ごく平凡なことなんだよ。
といわれると――
その「ごく平凡なこと」というのは、しょっちゅう訪れるので――
つまり――
人生は「本当に大切なこと」の連続――
ということになってしまいます。
それは、たしかに、その通りなのかもしれませんが――
でも――
人は「本当に大切なこと」をそんなにしょっちゅう実感できるわけではありませんから――
やっぱり、「本当に大切なこと」というのは、「何か特別なこと」であるほうが、良いように思うのですよね。
少なくとも、そういう人生のほうが、いくらか暮らしやすいのではないか、と――
……
……
え?
では、その「何か特別なこと」というのは、具体的には、何かって?
……
……
おそらく――
それは「ごく平凡なこと」が始まる瞬間ないし終わる瞬間のことですよ。