マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

比喩を用いてウイルス感染と細菌感染との違いを掴む

 ――ウイルス感染は細菌感染よりも病原性が低い。

 と考えられることを――

 おとといの『道草日記』で述べました。

 

 が――

 なかには、かなりタチの悪いウイルスというものがあり――

 そのようなウイルスに感染をした細胞は、病原性が細菌よりも高くなるために――

 個体は、細菌に感染をするより、ずっと酷いことになる――

 とも、述べました。

 

 一般に――

 感染をした場合に個体へ及びうる悪影響は、

 ――「ウイルス」という名の“細胞の体の一部”に入り込まれた細胞

 より、

 ――「細菌」という名の細胞

 のほうが高いといえます。

 

 が――

 例外は、いくらでもあり――

 ある種のウイルス感染は、細菌感染よりも病原性が高いのです。

 

 このことを直感的に掴むために――

 比喩を用いてみます。

 

 いま、

 ――個体

 を、

 ――都市

 とみなし、

 ――個体を構成する細胞

 を、

 ――都市の住民

 とみなしましょう。

 

 このとき、

 ――細菌

 は何に喩えられるか――

 

 ……

 

 ……

 

 ――動物

 です。

 

 ほぼ等身大の動物がよいでしょう――例えば、ウマとかサルとかクマとかワニとか――

 

 それら動物が大群となって都市へなだれこむこと――

 それが、

 ――細菌感染

 です。

 

 では、

 ――ウイルス感染

 は、どうか――

 

 ――個体

 を、

 ――都市

 とみなし、

 ――個体を構成する細胞

 を、

 ――都市の住民

 とみなすときに――

 

 ――ウイルス

 は何に喩えられるか――

 

 ……

 

 ……

 

 それは、

 ――都市の住民の脳に寄生をする虫

 です。

 

 この脳内寄生虫が大群となって都市の住民に寄生をし、都市の住民の意思が制御をされること――

 それが、

 ――ウイルス感染

 です。

 

 ……

 

 ……

 

 これらの比喩を用いると――

 一般に、ウイルス感染は細菌感染よりも病原性が低いことは伝わりやすいでしょう。

 

 都市の繁華街を動物の大群が暴れまわるほうが、虫の大群が都市の住民の脳に寄生をするよりも、都市機能それ自体へ及ぶ損害は大きそうです。

 

 が――

 それは、あくまで都市の住民の脳に寄生をする虫の性質によります。

 

 その虫が、非常にタチの悪い虫であったなら――

 例えば、その虫に寄生をされた住民が、それぞれ勝手に武器を持ち出して都市の繁華街で暴れだしたりしたら――

 都市機能それ自体へ及ぶ損害は、動物が暴れるまわるより、ずっと酷いものになりそうです。