――「よくわからない」と「よくできる」との見極めは難しい。
のだが、
――「よくできない」と「よくできる」との見極めは難しくない。
ということを――
おとといやきのうの『道草日記』で述べました。
簡単にいってしまうと――
これは、
――学・芸
の話です。
英語でいえば、
――Science(知)& Art(技)
です。
要するに、
――知識や知恵の評価は難しい。
のだが、
――技量や技術の評価は難しくない。
ということですね。
……
……
僕は、20代のときから、しばしば、
――学・芸
のことを考えています。
が――
そのことを「学」や「芸」あるいは「知」や「技」で語ろうとすると――
途端に面白くなくなることを感じています。
なので――
別の言葉で語りたいのですが――
――学・芸
の違い――つまり、英語でいうところの、
――Science & Art
の違い――というのは――
実は、
――よくわからない・よくできない
の違いである、と――
今の僕は考えています。
――よくわからないことをよくわかるようにする営みが学であり、よくできないことをよくできるようにする営みが芸である。
ということです。
――芸
では、
――技術
が、ものをいいます。
きのうの『道草日記』では、芸術家やスポーツ選手、外科医の例を挙げました。
では、
――学
で、ものをいうのは、何か――
例えば――
医者(外科医でない医者)や経営者、政治家の領域で、ものをいうのは、何か――
……
……
それは――
おそらくは、
――知恵
です。
よくできないから――
人は技術を磨きます。
それと同じで――
よくわからないから――
人は知恵を絞るのです。