マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

大坂城へ向かう前の真田信繁の人生から

 今年のNHK大河ドラマの主人公は――
 真田信繁(のぶしげ)という人物です。

 ――真田幸村(ゆきむら)

 の異名で知られる武将です。

 慶長20年(1615年)の大阪夏の陣で――
 後の世に長く語り継がれる勇猛果敢な戦いぶりを示し、

 ――日本一の兵(つわもの)

 と称されました。

 にもかかわらず――
 この信繁という人物は、実兄によって、

 ――柔和で、辛抱づよく、物静かで、めったに怒ることがない

 と評されていたそうです。

 およそ「日本一の兵(つわもの)」の称讃にそぐわない人物評です。

 きのうの『道草日記』で――
 僕は、

 ――戦いの歴史

 ではなく、

 ――和みの歴史

 に着目することを提案しましたが――

 例えば――
 真田信繁についていえば、「日本一の兵(つわもの)」の武将ではなく、「柔和で、辛抱づよく、物静かで、めったに怒ることがない」の武将の足跡を丹念に追うことが――
 和みの歴史を学ぶことに相当します。

 おそらくは、死を覚悟して大坂城へ向かった後の真田信繁ではなく――
 大坂城へ向かう前の真田信繁の人生から、何が学びとれるのか――

 それが――
 和みの歴史の醍醐味です。