3月11日の震災で職場に津波が押し寄せたために、多くの私物を失いました。
頻繁に持ち歩いていたノート・パソコンとか、気に入っていた水色のパーカーとか――
そうした中で、失って相応の痛手に感じられたのは、書籍の類いです。
とくに、繰り返し手に取って読み返していたような本などは――
なくして初めて、ありがたみが実感されるというのは――
書籍の場合も同じようです。
そんなわけで――
ときどき本屋さんに寄って津波で失ったものと同じ書籍が目に入ると、迷わずレジに持っていくようにしています。
そうやって、震災後、もう5~6冊は購入したように思います。
購入したからといって、すぐに手に取って読み返すわけではないのですが――
何となく安心できるのですよね。
ふと読み返したくなったときに、ちゃんと読み返せる――というのが、安心の源でしょう。
書籍というのは、僕の場合は、あきらかに、
――知識・知見の倉庫
となっています。
それが良いことか悪いことか、自分では判然としませんが――