きょうで2014年が終わるわけですが――
最近――
色のない年が続くようになりました。
といっても――
あくまで、“僕にとっては色がない”という意味です。
“色がない”とは、
――これといった特徴を指摘できない、何も印象が残らない
くらいの意味です。
以前は、
――今年は、○○の年だった。
とか、
――何年かして、△△の年として振り返ることになるだろう。
といった感慨をもつことが、よくあったのですが――
ここ何年かは、そういうことがありません。
かといって――
別に、ふだんの生活に変化がなかったわけでは決してなくて――
かなり色々なことが起こってはいるのですね。
それでも、“色がない”――
(なんでだろう?)
と思って――
過去数年のことを振り返ってみたところ――
(やっぱり、震災かな)
との結論に落ち着きました。
2011年の東日本大震災のことですね。
僕は、発災当時、宮城県の太平洋側の町にいて――
津波の被害を目の当たりにしました。
幸い津波に飲まれることはなかったのですが――
紙一重の差でした。
何かが少し違っていたら――
たぶん命を落としていたと感じます。
ですから――
この年は、“色がある”などというものではない――
2011年を震災という“色”を抜きにしては思い返すことができません。
この2011年の震災の“色”に比べれば――
他の“色”は、どうしても褪せてみえるのです。